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最近のなろう系はタイトル長すぎるよねなんておもっていたら、異世界にいました。

 私の名前は赤嶋由紀。ただの美少女だ。嘘です、そこそこです。てへ

趣味は読書。スポーツは苦手。

だけど、なんとなくカッコイイと思って剣道部に入っちゃった。モチロン万年補欠さハハッ

趣味は読書・・なんて言うと、好きな本は何?とか聞かれることあるよね。アレマジ勘弁して欲しいよね。うん。

相手が同族だったら、遠慮なくラノベの名前出せるけど、普通の人だったら引かれそうで適当に夏目漱石とか言うよね。あれ?みんなこんな経験ない?


 ところでみんな今なにしてる?わたしは逃げてる。なにからって?そりゃあ、もちろんゴッツイ刃物持った小鬼に決まってるじゃん。ま、よくあるよね~

嘘デス、誰か助けてえええええ 


 どうしてこうなった・・・なんていうラノベの序盤お決まりのセリフとともに私は得意の現実逃避をしていた。





 そう、わたしは確か授業を受けていた。嫌いな数学を・・・そして寝た。苦手な授業って眠くなるよね。そして夢を見た。

知らない土地、知らない世界、何で知らない世界かって?そりゃあ月がふたつあるんだもん。知らない世界よね。

 





そこは森の中だった。そして、私は一陣の風になった。なぜなら目の前にゴッツイ刃物持った小鬼こと所謂ゴブリンがいたから。

 私は全力で駆け抜けた。多分メロスくらい。だが、日本というある程度発達した国に生きていた私に、森の走り方なんてわかるはずもない。対してゴブリンは森で育ったのだろう、木々をスルスルと通り抜けてあっという間に近づいてくる。

前述したとおり、私は剣道をしている。たとえそれが万年補欠だとしても、あの日々が役に立つかもしれない。


 私は覚悟を決めた。私はこいつらを殺すんだ。でないと私が死んでしまう。

誰かを殺す覚悟というのは、死ぬまでしないものだと思っていた。だが、おもったよりもあっさりと覚悟はきまった。

相手が化け物だからなのか、それとも私はこの期におよんでこの状況を夢とでも思っているのか。

わからないが覚悟が決まった後は迷いはなかった。








「まずは何か武器になるモノを探さないと」


 みんな、想像してほしい。刃物を持った言葉の通じない化け物が追いかけてきていて、死ぬ気で逃げながら、都合よく武器になるモノが見つかるだろうか。

否、見つかるわけがない。


そうしてどれくらい走っただろうか、体力に自信はあったのだが、森の中というのはかなり走りにくく、すでに息が切れてしまった。今となっては、最早気力で走っている。

せめて、なにか武器になるモノがあれば・・・


しばらく隠れつつ逃げていると、あるボロボロの小屋を見つけた。


「ちょうどいい、少し隠れさせてもらおう。」


奴らは鼻が利くのか、隠れていても、しばらくすると見つけてくる。だからあまり長居はできないだろう。だが、つかの間の休息だ、少しでも体力を回復させないと、と息を整えることに専念する。

休みながら、部屋の中をぐるりと見渡していると、壊れた窓枠が落ちていた。ガラスが割れていて不格好に鋭くとがっていた。


「そうだ、この木枠とガラスをどうにか固定出来たら武器になるかもしれない。」


私は制服のネクタイを使って、木枠にガラスを括り付けた。あんなに朝からめんどくさかったネクタイが、こんなタイミングで役に立つとは・・・


「なんか想像よりしょぼい」


思ったよりもガラスが固定できていない、けれど仕方がないだろう。最悪この木枠でも戦うしかない。長さは1.2mくらいだろうか、少し重いがまあ扱えるだろう。


足音が聞こえてきた。そろそろこの小屋に隠れているのがみつかるのも、時間の問題だろう。


「よし、やるしかない。」


ドアの向こうに奴らの気配を感じる。奴らの数は5匹だ。天才だから把握だからしているのさっ。覚悟を決めて、思いっきりドアの前にいる一匹のゴブリンごとドアを蹴り飛ばした。あわよくば気絶くらいしてくれることを信じて。

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