ホテル②
「お帰りなさいませお嬢様」
「あ~ユキさん、どうしてここに?」
「普通に電車で舞浜まで来て、そこからモノレールでございます」
「いや、そうじゃなくて、ここに居る理由って意味なんだけど」
「あぁ、それでしたら、お嬢様の専属ですから当然です
こういう所では身の回りのお世話をする侍女は自前で連れて来るモノなんです
学校は寮なので普段お仕えできない分、本日はご学友の皆様方も精一杯おもてなしいたします」
「お部屋の中にある電話はすべてこちらに繋がります
今晩は私がここで待機いたしますので、御用の際はなんなりとお申し付け下さい
それではごゆっくりお寛ぎ下さい」
「うわぁ~何この部屋・・・
映画とかで出てくるような内装だね」
「ヒカル、こっちは寝室よ、スゴイ大きいベッドね!
これなら5人でも・・・」
「お風呂も広いよ、うわっシャワーブースがガラス張りって丸見えに・・・
これは、お風呂イベント発生だね」
「あれ?美優の所もなの、こっちもお風呂?
あ、ツンデレラ城が見える」
「あ、みんな、ちょっと席を外すね」
「あぁ、そうだった、美里さっきの人は?そっくりだったけどお姉さんかな」
「あの~、その、お母さんです・・・」
「「「え~!!」」」
「若い!!ボクにはとても中学生の娘がいるようには見えないよ」
「えぇ、20代と言っても通用しそうな・・・美魔女ってヤツでしょうか」
「お嬢様、お茶の用意が出来ました」
「ユキさんありがとう、それじゃあ休憩しようよ」
「私はその間に行ってくるね」
「ちょっと待って、美里のお母さんって、今日はずっとあそこに居るの?」
「そうよ、普通の部屋ならフロントに電話してやってもらう事をするために待機してるの
この部屋の専属だけどね」
「ユキさん、美里のお母さんを呼んできてくれる?
あ、担当の土山さんじゃなくて美里のお母さんね」
「!・・・畏まりました」
「ねえ、ヒカル、何考えてるの?」
「う~んとね、美里はボクと知り合ってから一度も家族と会ってないだろうと思ってね
ど~せ部活が忙しいとか言って連絡も取って無いでしょ?」
「うっ・・・ナゼソレヲ」
「だって、さっきの二人の態度を見てたらね
だから今晩は二人にしてあげようかなって思ったんだ」
「ヒカル・・・ありがとう、でもね・・・今日はヒカルと一緒に寝たいって思ってる自分が居る」
「え~、せっかく感動の場面を演出してたのにぃ~」
「だって、お母さんとは冬休みに帰った時にいくらでも一緒にいられるし
ヒカルはチャンスは今日ぐらいだしね」
「・・・じゃあお話はこの豪華なお部屋でって事にしよう
口実はルームサービスでも取ろうかな?美里は晩御飯足りてないでしょ?」
コンコン
「あ、来たね、ハイどうぞ」
「失礼いたします、お呼びと伺いましたが」
「え~とね、美里を叱らないであげて欲しいんだ
ついでに、美里が晩御飯足りなかったみたいだから、何か軽食・・・お喋りしながらつまめるような物をお願いします」
「・・・そちらがついでですか
娘お世話になっています
がさつなお転婆娘ですが、仲良くしてやって下さい
よろしくお願いいたします」
ふふ、ドヤ顔してもいいよね?