学園祭1日目⑥
『ねぇ、髪の毛に触れてもいい?』
『え、あぁ、全部英会話で通すんですね・・・いいですよそれくらい』
『うっわぁ~サラサラね~それにとてもキレイ・・・
鷹峯さん英語もお上手ね、発音もすばらしいわ』
『そ、そうですか?部長さんもお上手ですね』
『私は子供のころロンドンで暮らしてたから
鷹峯さんは、アメリカでしょ?』
『確かにアメリカには少し居ましたけど・・・どうして分かるですか?』
『イギリスとアメリカでは少し違うのよ、日本で言うと方言みたいなものよ
それにアメリカでもメキシコとの国境付近だとスペイン語も混じってえらいコトになってるのよ』
『へぇ~ボクが居たのはシカゴだったので南部は全然知りませんでした
ところで、衣装に着替えないんですか?』
『あぁ、私はナレーション担当よ
一番たくさん喋るけど、台本みながらだから暗記しなくていいからラクなのよ』
『部長の権限ですね、わかります』
『あら、人徳よ』
『ふふふ』
「楽しそうですね、梅ちゃん独り占めしてずるい~」
『コラ、日本語禁止』
『だって、そんなにじょうずにしゃべれないです
ふたりのかいわのてんぽがはやすぎてついていけないです』
『あなたたちの英語はね
①聞いて
②日本語に翻訳して
③理解して
④日本語で返事を考えて
⑤英語に翻訳して
⑥喋る
これじゃあいつまでたっても上達しないわよ
私や鷹峯さんはね
①英語で聞いて
②理解して
③英語で返事を考えて
④喋る
コレができるようになれば英語でケンカできるわよ』
『それはわかってるんですけど、どうしてもにほんごでかんがえるくせがぬけなくて』
『だから英会話部では日本語禁止なの、英語で考える癖を付けるためにね』
『へぇ~、でもボクのオススメは1カ月でもいいから語学留学する、ですね、本音を言うと1年ぐらいですけど』
『そうね、それがいいのは分かってるのよ
でもみんながみんな留学できるような家庭環境にあるとは限らないの
私みたいに父親が外交官だとか、鷹峯さんみたいなお嬢様とか
そうそういないわね』
『あ・・・ごめんなさい、そうですね』
『わかればいいのよ、お嬢様ならしかたないわよ
さぁそろそろ時間よ、みんな準備はいいかしら?』
『『はい!』』
「ご来場の皆様大変長らくお待たせいたしました
これより英会話部による英語劇を始めさせていただきます
なおこれ以降すべて英語とさせていただきます」
『ご来場の皆様大変長らくお待たせいたしました
これより英会話部による英語劇を始めさせていただきます
なおこれ以降すべて英語とさせていただきます』
『それでは”○草物語”をお楽しみ下さい』
へぇ、考えたね、主役級4人は女の子ばかりだし
原作は英語だからそのまま台本にできるね
ボクも少し楽しませてもらおうかな・・・