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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
1章 始まり
4/273

告知①

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ


ん?


あれ?

どこだろ、ココ・・・

体が動かないや


あ、誰か居る

ママかなぁ


「(ママ?)」

あ、声も出ない

本格的に金縛りみたいだ

こういう時は・・・もう一度寝ると治るんだったかな?


『意識が戻ったようね?』


あれ英語だ・・・ママじゃないや

看護婦さん?え??日本人じゃないの?

『すぐに先生を呼ぶから少しそのままで待っててね』

あ、行っちゃた

病院、みたいだなぁ

えーと、確かママと買い物に行って、ママのお友達とばったり出会って・・・

!!そうだ!胸が痛くなって・・・

そうか、病院に運ばれたのか

体が動かないって事は重症?当然入院だよね

日曜日のデート行けないや

麻紀ちゃんに伝えてもらわないと




コンコン

『入るよ』

ガチャ

入ってきたのは、白衣を着たお医者さん?

あ、見覚えが

ママのお友達の・・名前なんだっけ?

『※※※※』

やっぱり声が出ない

『無理して喋らなくてもいいのよ』

と、ベッドサイドの椅子に座る

『今から主治医として説明をするのでしっかり聞いてね

 まず、キミの病気なんだけど、癌です

 ただし、癌細胞のできた場所が少々問題でね

 左心室から左心房及び右心房にかけての心筋癌なの

 何が問題かというと、日本の医学会では心臓癌の存在を認めていないのよ

 これは、以前は心臓に癌細胞が出来ると成長する前に心停止してしまうために

 確認できなかっただけなんだけど、医学の進歩に日本の医師の常識が追い付いていないのよ

 あのまま日本の病院で治療していれば見殺しにされるから薫子と相談してこっちに連れてきたの

 そうそう、私の名前は覚えてる?キャロルよ、ここは私の勤務してるシカゴの病院なの

 治療は抗癌剤と放射線療法の併用と転移を防ぐためのリンパ節の切除を行いました

 癌細胞の切除は場所が場所だけに無理だったの

 なんとか癌細胞は死滅したんだけれど、いくつかの重大な副作用が起こったの

 まず、キミは心筋の癌による心臓発作で倒れたの、その際脳への血流不足によるダメージでずっと昏睡状態だったのよ・・・2年間ね、今の体が動かない、声が出ない状態は動かせなかったために筋肉が衰えたせいなの、これはリハビリでほとんど元通りにできるから少しづつ練習していきましょう

 次に抗癌剤による副作用について、これは有名だから知っているかもしれないけど・・・

 今のキミには体毛が1本もありません、つまりハゲです

 抗癌剤はこれから徐々に減らして行きます、リハビリを終えて退院する頃にはある程度生え揃うと思うので心配しないで

 一気にたくさん説明しすぎたかな?今日はここまでにしましょう

 続きの説明は体力の回復状態を見ながら時期をみて行います』

そう言って立ち上がると、キャロル先生は軽く手を振って病室を出て行った


え~病気うんぬんって言うのはまぁ分かるけど、2年昏睡??

って事はもう13歳って事?中学生になってるのかなぁ

それより、デートすっぽかしたって事・・・麻紀ちゃん怒っただろうなぁ・・・

シカゴってアメリカだよね?ママに英会話を叩き込まれたおかげで助かったのかなぁ

とりあえず少し眠ろう・・・


-------

心臓癌 心臓に癌が出来た患者を日本の医学会が癌と認めていないのは事実です、心筋に癌が出来るのは有り得ないんだって、お医者さん達にあの人の名言を送りたいですね

「理論と現実が矛盾している時、間違っているのは理論である」

9/20誤字修正

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