初登校①
ボクは今2Aの教室のドアの前で待ってるところ
先に先生が入って行って説明してる
この待ってる間って、何気にドキドキ感を増幅するよね?
もちろん一番緊張するのはこの後
視線が集中する中、教室に入って行く時なんだけどね
さらにその後の自己紹介はそれほどでもなかったりする
最終チェックだ
カツラ、ヨシ!
コンタクト、ヨシ!
眉毛、ヨシ!
いざ突撃ー!
・・・って、まだかな、話の長い先生なのかな
「それじゃあ入りなさい」
ヨシ!行くぜい
クッ!視線が痛い
負けるな、ボク!
黒板には大きな文字で
[鷹峯 光]
ご丁寧にルビ付きですか・・・
大丈夫、男は度胸だ・・・あ、もう女の子だった( ;´Д`)
う~ん、女も度胸だー!
「鷹峯 光です、ずっと入院してたのでお友達もいません、仲良くして下さい、よろしくお願いします」
あ、あれ?反応無し?
ちょっとまってよ、笑いを取る所だったのかなぁ
ど、どうしよう今からでも笑いに走るか・・・
「ハイハイ、みなさん見とれてないで反応してあげてね
ホラッ、安藤さん呼吸するのを忘れちゃだめでしょ?」
先生のセリフでドッと沸く
やるな、先生、教室の空気の操作が上手い
そういえば先生の事言って、なかったね
2-A担任の篠山 千秋先生
担当教科は英語で28歳・独身・彼氏募集中だって
なかなか揉みごたえのありそうな巨ぬ~ですな・・・おっと涎が
え?揉むなら自分の胸を揉めって?
だが断る、だってボクのは揉むほど大きくないし・・・って話が脱線したじゃないかw
「じゃあ光さん、そこの空いてる席に座って~」
教室の机は6列5人づつになっていた
え~とボクの席は窓から3列目の後ろから2番目か・・・そこそこだね
「よろしくね♪このあと移動だからその時に自己紹介するね」
席につく前に後ろの席の女の子から話しかけられた
「こちらこそよろしく」
「あたしも、あたしも~」
と前の席の女の子、左右両脇の子もうなずいてくる
どうしよう・・・みんな優しい子だね
「ハイ、それではみなさん始業式です講堂へ移動して下さい
終わった後にもう一度HRするのでまだ帰っちゃだめですよ」
「ヒカルさん、講堂は初めてでしょ?一緒にいきましょう」
「はい、ありがとう、え~と」
「あぁ私は土山美里よ」
「あ!抜け駆けずる~い、私は佐藤美優」
「田尾美紀です~」
「最後は私、根本美咲、よろしくね」
「ハッ!みんな名前に美がはいってるね」
「よく気が付いたわね・・・そう、私たちが中等部2ーAの4美少女なのよ、自称だけど」
「ぷっ・・・」「ふふ」「あははは、自称ってwダメじゃん」
「私たちクラスも一緒、席も近く、寮も一緒、部屋まで同じという奇跡の確率を引き当てたのよw」
「へぇすごいですね~寮はどこですか?」
「百合寮よ、203号室なの、ヒカルさんは?」
「同じです!百合寮の415号室です」
「「「「え~!?」」」」
綺麗にハモったねキミ達
「チョ、ちょっと415号室って・・・女王の間じゃないの」
「へ?何ですかそれ?」
「え~とね、4階は高等部3年生が入るのよ、415号室は角部屋で一番日当たりがいいから
代々その寮の主席が入る部屋っていう暗黙の了解があってね
学力・容姿・家柄・人格などの要件を総合的に判断して1番の人が415号室をゲットするワケ
今、415号室に居る向井先輩は6月まで生徒会長をしてた文句ナシの主席ね
その女王の間に中等部2年からイキナリって・・・とんでもない事なのよ」
え~ひょっとしてオオゴトですかぁー
苛められフラグ立っちゃったよ~((((;゜Д゜)))))))