ヒカルのお誕生日⑥
「お嬢様、そろそろお休みの時間でございます」
「ねえ、ユキさん」
「はい、いかがいたしました?」
「ボク、ユキさんの事、全然知らなかった・・・」
「私の事などお気になさらず」
「でも、友達が普通に知ってる事すら知らなかったんだ
それが、なんというか・・・悔しいというか
ユキさんの事はもっと知っていたかったんだ」
「少々長くなりますがよろしいでしょうか?」
「・・・うん、お願いします」
「私は、お嬢様のお母様、薫子様の従者でした・・・」
ユキさんは結婚前は鹿島 雪といって、父親は鷹峯ホールディングス社長、鹿島 重蔵、母親は旧姓篠山 幸枝の長女として生まれたんだって
鷹峯ホールディングスの社長っていうのは、鷹峯家が経営する会社を纏める持ち株会社の社長、簡単に言えばおじいちゃんの代理人というか、昔風に言うと番頭さんだね
そんな重要なポストに起用されるほど優秀だったユキさんのお父さんは、篠山家の娘を嫁に貰って一族扱いになったそうです
ユキさんのお母さんは、なんと、学園長先生の妹さんでした
ママの従者に選ばれるって事は吉村家か篠山家の親族だろうし
どうやら、嫁に行った娘の産んだ子供ってパターンが多いみたいだね
って事はユキさんは山崎さんや千秋先生の従姉妹なんだよね
「そうだったんだ・・・」
「薫子様が駆け落ちされた後、従者を解任されましたが、メイドとして引き続き鷹峯家にお仕えする事を許されました」
「ママの従者だったから、ボクのメイドに選ばれたの?」
「それもありますが・・・
篠山家の一族として信用されている事
当然のことながら口が堅い事
お嬢様の秘密を知る者として、他にいなかった事でしょうか」
「え?秘密を知るって・・・
ユキさんはボクの専属メイドになる前から知ってたの?」
「実は・・・お嬢様がお産まれになったおり、私がお側に控えさせていただきました
薫子様は初めてのご出産で心細かったのでございましょう
薫子様はそのような時に、このユキを頼って下さいました
私はお嬢様がお産まれになった事を、旦那様にすら黙っておりました
もちろん薫子様のご意思です
その事で口が堅いと認めていただけたのでしょうか
ですから、お嬢様のお世話は産まれてすぐのオムツ交換からさせていただいております」
「えー!って事は全部見られてるの?」
「はい、お嬢様のおちんちんは可愛いかったですよ(笑)」
「!!
ダメだよユキさん、伏せ字にしないと」
「お嬢様、心配はいりません
赤ん坊のおちんちんはモザイク無しで放送してもいいんです
卑猥な物ではありませんからね」
(//∇//)
運営さんに怒られたら伏せ字にします




