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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
171/273

体力作りをしましょう③

「お前も、少しくらい鍛えておかないとな」

なんですと?

コレを使えって事かな

ボクの目の前に木刀・・・

笑えないんですけど?

「む、無理っ!ボク、やった事無いし」

「おいおい、言葉遣いに気を付けろ

 使用人同士でも常に敬語を意識するんだ

 普段から敬語に慣れておけば、将来、旦那様やお嬢様の前に出た時に恥をかかなくて済むからな」

「は、はい、気を付けます」

思わず「はい」って言っちゃたけど

この人、敬語使ってないような気がする・・・

「それじゃあ、稽古を付けてやるからこの木刀で俺に打ちかかってみろ」

「防具とかは使わないんですか?

 怪我しちゃいますよ」

「ここでは、実戦に近い状態で稽古するんだ

 護衛任務中に悠長に防具なんか付けてられないだろ?

 それに、当らなければどうという事は無い」

「確かにそうですね」


これが木刀?

こんなに重いのか

今のボクの腕の力で振り回せるのかな?

やるだけやってみるかな

男、じゃなかった、女も度胸だよね

「えい、やぁ~」

「なんだ、その腑抜けた掛け声は!

 もっと腹の底から声を出せ!」

「うっ・・・えいっ」

「ほらほら、どうした、そんなことじゃ当らんぞ」

「そんな事言ったって・・・それにこんな服だし」

「服のせいにするのか?

 だったら道着に着替えろ

 ほら、40秒で仕度したくしn、んぎゃぁあーーーー」

「この、おバカーーー、何あぶないセリフ吐いてるのよ」

あの男の人、股間を押さえてうずくまってしまってます

うんあれはツラいよ

「美優、後ろから蹴り上げるのはどうかと思うんだけど」

「いいのよヒカル、このおバカにはこれぐらいしないと効果ないから」

「うぅ、いきなり何するんだ、使い物にならなくなったら責任取ってもらうからな」

「はぁ?使えなかったら責任の取りようが無いじゃない

 そうだ、使えなくなった方がいいかもね

 使えなければヒカルの護衛に丁度いいじゃない

 それにヒカルの護衛を目指すなら、背後からの襲撃にも対応しなさい」

「クッ!」

「あの~、美優、向こうの護衛の人達まで股間を抑えちゃったけど・・・」

「・・・えへっ、でも覚えておいてね

 イザという時は蹴り上げるんだよ

 あそこは鍛えられないからね

 その隙に逃げればいいから」

「そうよ、でも直接行動するのは最後の手段だからね

 護衛の方からすると、さっさと安全な場所に隠れてくれるのが一番やりやすいのよ

 私達がピンチになっても見捨てて逃げる事、下手に助けようとするのが一番困るから

 私達の行動が無駄になっちゃうのよ」

「アヤさん・・・」

「大丈夫です、その為に普段から鍛えているんです

 そんな事態にはさせませんよ」

「柳生さん・・・ってボクの事バレてる?」

「いや、あの~その・・・スイマセン」

「わかってないのはそこでうずくまってるバカだけかもね

 ホラ、いつまで休憩してるのよ、図体ばかりデカくなって・・・

 さっさと立ち上がりなさい、バカ春樹」

「うぅっ、はぁはぁ・・・

 え、俺だけって?どういう事だ?」

「まだわかんないの?だからバカなのよ

 私がこのの名前呼んだでしょ?ヒカルって」

「ヒカル?・・・!!

 まさか、お嬢様?」


お忍び作戦、戦果1名


9/20脱字修正

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