日本人なら温泉だろ?③
「ハッ!!」
「うっ!」
「まだまだ」
「ソコだー!!」
「あうとー」
「うがぁ~~~」
「まだまだ甘いな」
「クッ、我が人生に一片の悔い無し」
「美優、しっかりして、死んじゃだめだよ
アヤさんも少しくらい手加減してくれてもいいでしょ?」
「ダメですよ、スポーツで手加減だなんて、冒涜です!」
「いや、スポーツって・・・温泉卓球でしょ」
「温泉卓球をバカにしないで下さい!!
スポーツに貴賤は無いんです!!
たとえばオリンピック競技であろうとマイナー競技であろうとスポーツはスポーツです」
「アヤさんの言う通りよ
正々堂々勝負した結果だから従うわ
今日のヒカルの横で寝る権利はアヤさんの物よ」
「ちょっと待って、二人とも、スポーツで賭け事してたの?」
「あ・・・」
「あはは、えーと」
「スポーツを冒涜するな~ってどの口?
二人への罰として、今日のボクの隣りで寝る権利はユキさんにします」
「えー、そんなぁ~せっかく勝ったのにぃ~」
「ふふふ、驕る平家は久しからずよ
私はどちらにせよ負けてたから実害ナシ!」
「美優も調子に乗らないのっ」
「ハーイ」
「お腹もこなれたし、そろそろ戻ろうか?」
「そうね、お布団も敷いてくれてあるだろうからね
あ、少し汗もかいたし、もう一回お部屋の露天風呂に入りましょ」
「・・・今度はユキさんと入ろうかな?」
「「ゴメンなさい、もうヒカルを賭けたりしません」」
「ホントに?
じゃあ、許してあげるね」
「やったー、それじゃあヒカルと温泉に入る権利を賭けて、もう一勝負よ!!」
「あ、アヤさん・・・orz」
「あ、雪が・・・」
「綺麗よね
積もりはしないだろうけどね」
「それでも、露天風呂にチラつく雪って風情があるよね
ボク、日本人に生まれて良かったって思うよ」
「温泉大国日本だからね
日本全国に温泉があるしお風呂の普及も圧倒的だしね
ホントに日本人はお風呂大好きだよ」
「そういえば、入院してた時は毎日お風呂に入れなかったからイヤだったなぁ」
「そうね、あっちはシャワー文化だからね~
そうそう、シャワーだけじゃ体臭がキツくなっちゃうからね
ちゃんと湯船に浸かるのが大事だからね」
「え!?そうなの?」
「うん、シャワーだけだと毛穴が開ききらないでしょ?
そのせいで毛穴に汚れが残る、残った汚れが臭う、のコンボよ
表面の汚れを落とすだけじゃダメなの」
「うっ、ボク、寮でシャワーだけで済ます事も多かったような・・・」
「ダメだよ、髪の毛を隠してた頃はしかたがないけど、もうみんな知ってるんだから
恥ずかしがらずにね?なんだったら、私も美紀も美咲も時間を合わせて行くから」
「う、うん・・・でも、一緒だとえっちな事するでしょ?」
「し、しないって~さすがに他の人の目がある時にそんなイタズラしないよ・・・したいけど」
「ほら~、やっぱりお姉さまと行こうかな?」
「冗談です、ゴメンナサイ」
ほんとにもう
美優だとやりかねないもんね




