表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光精霊に転生した俺は悪役令嬢推しでした!  作者: のほほん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/224

第78話 アレンの奮闘

アレンがクラリスの屋敷で生活を始めてから、一か月が経った。


彼はこれまで学ぶ機会がほとんどなかったため、知識も魔法もすべてゼロからのスタートだった。しかし、執事として、また一人の魔法使いとして相応しい存在になるために、アレンは日々努力を重ねていた。


午前中は執事教育の時間だった。


統括執事の指導のもと、礼儀作法やお茶の淹れ方、屋敷内での立ち居振る舞いなど、貴族に仕える者としての基礎を学ぶ。


「アレン、お茶の淹れ方がまだぎこちないですね。手首の使い方を意識してください」


「はい!」


何度も繰り返し練習しながら、少しずつコツを掴んでいくアレン。執事としての仕事も徐々にこなせるようになってきた。


午後はクラリスと共に学ぶ時間だった。


貴族の子息が学ぶ歴史や政治、経済の知識に加え、魔法の基礎も学んでいく。


特に魔法については、彼自身が氷属性を持っていると判明してから、より一層真剣に取り組むようになった。


ある日のこと、クラリスがアレンの様子を見ながら微笑んだ。


「アレンって、本当に優秀ね」


それを聞いて、氷の精霊が誇らしげに胸を張る。


「当たり前だ! 我と契約する者なのだからな!」


だが、クラリスには氷の精霊の姿も声も見えない。


アレンは、ただ謙虚に答えた。

「ありがとうございます。でも、まだまだ学ぶことが多いです」


氷の精霊はそんなアレンの姿を見て満足げに頷いた。


一方、ヒカリとカインは少し離れた場所で彼を見守っていた。

「アレンは、本当に短期間で成長したね」


「このまま鍛えていけば、いずれ俺たちの予想を超えてくるかもな」


しかし、ヒカリとカインの姿はアレンには見えない。


それでも、彼らは確かにアレンの努力を認め、その成長を見守っていた。


この日は、アレンにとって初めての実践訓練の日だった。


クラリスの父である公爵の計らいで、専属騎士たちが模擬戦の相手を務めることになった。


「アレン、今日はお前の実力を試すいい機会だ」


護衛騎士の一人が、木剣を持ってアレンを見つめる。


「基礎の動きを見せてもらう」


「はい!」

アレンは木剣を構えた。


相手が軽く踏み込んでくる。


(動きが見える……!)


アレンは瞬時にそれを察知し、反射的に身を引いた。


「おっ?」


護衛騎士が驚いた顔をする。


「なるほど、動体視力は悪くないな」


クラリスも彼の動きに目を見張った。


「アレン、すごいわ……!」


しかし、それだけでは終わらない。


「次は攻めてこい」


アレンは頷き、木剣を握り直した。

「いきます!」


アレンは数回フェイントを入れつつ相手に斬りかかった。


「ほう、やるな」


護衛騎士が軽く身構える。


アレンは一気に踏み込み、木剣を振り下ろした。


しかし――


「甘い!」

護衛騎士の一撃がアレンの剣を弾き飛ばした。


「うっ……!」

アレンは後ろに倒れ込む。


「まだまだ未熟だな」

護衛騎士は木剣を肩に担ぎながら、にやりと笑った。


アレンは地面に手をつきながら、悔しそうに歯を食いしばった。


「アレン、大丈夫?」

クラリスが心配そうに駆け寄る。


アレンは苦笑しながら頷いた。

「ええ……でも、まだまだですね」


「お前は十分成長してるぞ。最初に動きを見切れたのは立派だ」


護衛騎士がアレンを助け起こしながら言う。


「剣技だけじゃなく、魔法との組み合わせも考えてみるといい」


「……はい!」


アレンの瞳には、強い決意が宿っていた。


氷の精霊も、満足そうにアレンの肩に手を置く。

「焦ることはない。我と契約するに相応しい力を身につけるのだ」


アレンはその言葉に頷いた。


(もっと強くならないと……!)


アレンは新たな決意を胸に、さらなる鍛錬を続けていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ