77・どうやら全員で行くようです
「勝ち取りましたわっ」
浄化作戦に旅立つ日。
誇らし気に仁王立ちで私を待っていたのはアンジェリカだった。
どうやら猛反対した父親と決闘の末、参加許可をもぎ取って来たらしい。
アンジェリカの後ろの方を見るとエマが手を振っているのが見えた。
エマも参加が許されたようだ。
「おはよう、2人共張り切ってるね」
「おはようございます。勿論ですわ!わたくしだけ除け者なんてもうさせませんわよっ」
「おはよっ〜、聖女様の為って言ったら許してくれたのぉ」
2人と一緒なのは嬉しいが、危険な事に巻き込みたくはないんだけどなぁ…
「そんな顔しないでくださいまし。貴女に負担をかけないよう後方支援に加えて頂く事になってますわ」
「そうそう。危ないことはしないからぁ〜」
そっか…それなら安心かも!
一応2人には状態異常回避と物理無効の魔法をかけておく。
整列している騎士の前には蛍のケツと校門野郎が見え、その脇にはビビリとショタっ子となぜだか眼鏡先生がいる。
結局全員集合ってわけか…
「さあ、マリア行こう」
アッシュ君の手を取り、私達が乗る馬車へと向う。私の希望でアンジェリカとエマ、アッシュ君と4人で乗ることになっている。
ここから、浄化場所まで馬車で1週間揺られ続けなければならない。なんと無駄な時間なんだろう…
転移魔法なら一瞬だというのに…んっ?転移か…
地図や風景画があれば全員で転移するのも可能な気がする。
「ちょっとサイラス殿下の所に行ってくる!」
「何をしに?」
おわっ、アッシュ君の顔が怖い。
事情を説明すると「本当にそんな事が可能なのか?」と驚いている。勿論私に着いてきてくれるようだ。
「殿下お話があります」
「おおっマリア嬢にアッシュ、今日から数日間、宜しく頼む。そろそろ出発しなくてはならないのだが話とは?」
私は大まかにさっきの話をした。「飛んだほうが早いよ〜」とね。蛍のケツは「まさかそんなことがっ!?いやっ、マリア嬢ならなんでもありか…」とぶつぶつ独り言を言った後、近くに居た騎士に地図と近くの村の風景画を用意するよう言い、第5騎士団長には待機を言い渡す。
待っている間、騎士達がキラキラした目でこちらを見てくるもんだからアッシュ君が私を隠すようにずっとくっついている。
とんでもなく恥ずかしい思いをしました…
遠くでアンジェリカとエマがにやにやしながらこっちを見ているから助けを求めたんだけど…助けてもらえませんでした…
やっと地図と風景画が届いたので慌てて確認して転移魔法を詠唱した。
「これが転移魔法か…素晴らしい…一瞬でキーバ村まで飛べるとは…しかも、きちんと指定した麦畑に着くとはな…風景画とは随分違う見た目だがそれでもいけるとなると…用途は多いか…流石だなマリア嬢」
「お褒めに預かり光栄ですわ」
ドヤ顔てアッシュ君を見ると、困顔でこちらを見ていた。
なんで?
ガチャガチャ大きな音を立てて騎士団長がこちらに走ってきているのが見える。
「大変です!!馬も荷物もこちらに届いていません!数名の騎士の服も置き去りになったようです!」
「マ・リ・ア・嬢?」
あれっ?やっちゃった?
遠くの方でアンジェリカとエマがやれやれと言う目線をこちらに向けていた…
すみませんが、色々忙しく投稿が遅くなります…申し訳ありません。




