74・どうやら帰ってこられるようです
とある日々の昼下がり…
アンジェリカとアッシュ君と学食後、学園庭にシートを敷いて青空の下を満喫中。
アンジェリカは読書、アッシュ君は剣の手入れ、私はお昼寝タイム。
アンジェリカに「女性がこんな所に寝転ぶだなんて品位が無くて嫌われますわよ」って言われたけど「別に俺はどんなマリアでも好ましいと…思う」ってアッシュ君に言われたからがっつり仰向けで寝転んでいる。
スカートにはアッシュ君が掛けてくれたタオルがあるから、少しくらい股を開いても大丈夫。気が抜けそう…
「空が青いねぇ」
今頃エマはどうしているのだろうか…
タクトくんと幸せに暮らしているのか、好きな人とか出来たりして…
なんで手紙くれないんだよ…
ふて寝してやる。
ぎゅっと目を閉じるとエマの屈託のない笑顔が浮かぶ。
「そんな所で寝ていると風引いちゃうよ〜」
そう、エマならそんな事言いそうだ。
あれっ?
素早く身を起こすとそこには思い描いていたエマの笑顔があった。
「マリアちゃん、そんなに口開きっぱなしだと虫入るよ〜アンジェちゃんただいま〜」
「心配したわよ〜」と泣きながら抱き着くアンジェリカ。エマは「ごめんねぇ〜」と泣きながら謝っていた。
「制服を着ているって事は学園に通えるって事?聖王国に残れるの?住んでる場所は?タクトくんはどうなったの?病気は?」
「そんなにいっぺんに質問されても答えられないよ〜」
「一一一っ、手紙くれないからじゃん!!送るって言ったのに待ってても来なかった…心配してたのに、くれるって言ったのに…」
やばいっ、泣かないで笑顔で迎えようと思ってたのに、涙が止まらない…
「ごめん…図々しいと思ったから…あんなことしたのに、手紙書いて…優しいマリアちゃんはこんな私でも助けようとするでしょ?」
「当たり前じゃん!私達友達じゃん」
「だからなんだよ!友達だったら!助けてもらってばかりなんて嫌なのっ!無理かもしれないけど…対等でいたい…私だってマリアちゃんやアンジェちゃんの助けでありたい…迷惑ばかりなんで…嫌だったの…」
エマは分かってない、知らない世界に来て心細い私をいつも助けてくれていた事。
どんな事があっても傍に居てくれた、初めての恋愛に戸惑っていた私にアドバイスもくれた。全然分かってない!
「まあまあ2人共落ち着いて、今日はわたくしの家に泊まりに来てとことん話しましょう。エマ、弟さんは貴女が居なくても大丈夫かしら?同伴でも宜しいけれど?レオナルドさんマリアをお借りしても宜しいかしら?」
アッシュ君もエマも小さくこくりと頷いた。
「では、決まりね。パジャマパーティーですわっ!とびきりのお菓子をご用意致しますわよ」
「とびきりのお菓子…」
不思議だ…涙がピタリと止まってしまった。
エマを見ると生唾をゴクリと飲み込んでいるところだった。公爵家の高級菓子おそるべし!
うーん、楽しみだ。




