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38・どうやらバレていないようです


ついに来てしまいました、王都の冒険者ギルド。ギルドの入口を騎士団ががっちり固めてから中に入ると、マッチョなおじさんと綺麗な眼鏡のお姉さんが出迎えてくれた。どうやら今日は貸切のようだ。


「ようこそ、お待ちしておりましたわ、サイラス様、御一行様」


「今日は宜しく頼む」


なんと、綺麗なお姉さんの方がこのギルドのギルドマスターだった!私はてっきり…

名前はライラさん。マッチョなおじさんは副ギルドマスター、ビルさん。

お姉さんは見かけによらず、お強いらしい。


さっとお互い挨拶を済ますと早速冒険者登録が始まった。登録用紙を渡され、名前、年齢、特技、オーラの色等を書き込む。

そして最後にギルドカードなる物に魔力を注ぎ込んでおしまいだそうだ。


「さあ、皆さんカードに魔力を込めて下さいな、若人達(わこうどたち)はどんなジョブになるかしら。しかも光と闇属性の方がいるだなんて本当楽しみだわぁ」


舌舐めずりをしながらカードを覗き込もうとするライラさんに若干引きつつもみんなカードに魔力を込める。私もちょっと遅れて魔力を込め始める。


「マリアちゃん見て〜、私、幻術士だって」

「わたくしは槍戦士ですわっ、槍は使った事がないので驚きですわ」


「まあ、可愛いうさちゃん達、素晴らしいジョブだわ、学園卒業後は是非我がギルドに所属して頂戴ねぇ。どれどれ?僕ちゃん達はどうかしら?」


「立場上、見せられんが、まあまあのジョブに当たったようだ」

「僕は召喚術士〜」

「私は罠士です」

「俺は暗殺者だ」


「暗殺者!?素晴らしいわぁ〜是非是非卒業後はギルドに遊びに来てぇ〜」


ライラさんはアッシュ君の腕に絡みつき、溢れんばかりの豊満な胸を腕に押し付ける。そんなライラさんを すまんなぁ〜と言いながらビルさんが引っ剥がして指定の位置まで連れ戻した。良くやった、ビルさん!


「マリアは?」


呆気に取られ、忘れてた!カードに視線を移すと先程まで無かった文字が浮かび上がっていた。


【間違えられた異世界人】Lv、15 と…


えっ、これジョブ?見、見せられなーい!!

どうしよう、なんて言えば…

オロオロしていると何故か蛍のケツも困惑し始めた。


「人には言いたくない事だってある、リヒャルドそうだろう?(マリア嬢は聖女と出たんだな)」

「そ、そうだな、あるな。俺だってあるんだからアーノルド嬢にだってあるに決まってる(聖女と出たんだな)」

「そうだな?(隠したいのだろう)」

「言いたくない事は無理に話す必要はないぞ(一部の人さえ、分かっていればな)」


「あらっ?私は聞きたいわ、子猫ちゃんのジョ・ブ」


「マリアちゃんのジョブはあれだよねぇ〜」

「そう!あれよ、良くわかったわね(あれってなんだろう?とりあえず話を合わせておこう)」

「やっぱり〜そうじゃないかと思ったんだよねぇ~さっきアンジェリカさんとも話ししてたんだぁ、ねぇ〜(絶対に聖女だって)」

「そうね、貴女を見てたら分かるわ、嫌でもね(白いオーラ凄まじいもの)」

「そ、そうかな?参考までに聞くけどどこら辺が?(まさか私が異世界人だってバレてる?)」

「貴女の行動全てよ、奇怪と言うか奇天烈な、あぁ良い意味でよ(貴女には敵わないわ)」


良い意味で…

出た!魔法の言葉… 面と向かって悪口を言っても、最後にこの言葉を付け加えれば何でも許されると思ってる奴いるよね!って事はみんなして私の事馬鹿にしてるって事?


ならっ!


「本当はね… みんなに言いたいの… だけどねぇ、言ってしまったらみんなを巻き込む事になってしまうから言えないの…ごめんなさい…(どうだ?嘘は言っていないし、まるで凄いジョブに当たった感あるでしょ!もう馬鹿に出来ないよね?ねっ?)」


「まぁ…(貴女って人は何処までお人好しなの、わたくしたちを守る為に使命を1人で背負うなんで…)」

「いいんだ(君は何処までも慈悲深い)」

「アーノルド嬢…(心まで美しいだなんて)」

「マリア…(君はどんどん手の届かない存在になっていくのだね…)」

「アーノルドさん(流石聖女様!)」

「… (マリアは命に替えても私が守る)」


「ふふっ、マリアちゃんたらドヤ顔がおもしろ〜い」


「んっもう、結局教えてくれないのねぇ〜イケずな子猫ちゃん」


ずっと気になっていたが…

…あんた年いくつだ?













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