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37・どうやら無事進級出来たようです


学年最後のイベント社交パーティーが終わり、私達は無事進級した。

あれから私とアッシュ君は仲直り?し、今は一緒に食事を楽しんでいる。オマケ付きだが…


何故か全員集合状態になっている。

私の隣にエマさんとアンジェリカさんが座り、エマさんの横にオースティン君、前には端から校門、蛍、アッシュ君、ビビリが並び、先程きた眼鏡先生がお誕生日席に座っている。アンジェリカさんの話だとアッシュ君と蛍のケツは最近やたらと張り合っているようだ。2人共、いつの間にそんな仲良くなったのか…羨ましい。


「ちょうど問題児達が揃っているな、お前達に頼みたい事がある。私と共にダンジョンに潜ってほしい」


問題児?誰の事を言っているのか?アッシュくん?それともオースティン君?まさか…サイラス王子!?この先生不敬で捕まんないかな…


眼鏡先生の説明だとこの学園がある首都ミサより南方に進むとガザリアと言う都市がある。そこに通称 火の穴 と呼ばれるダンジョンがあり、そこの生態系に異変が起きているので調査を依頼されたらしい。


なんとこの眼鏡先生は王立魔法研究所のお偉いさんだと言うことが判明した。人は見掛けによらないなぁ〜。


そんな危なそうな調査に何故凡人の生徒たちが参加しなくちゃならないのか尋ねると、国王直々に生徒を数名同行させるよう命令が下されたようだ。


私はピンと来てしまった。

私達は蛍のケツの点数稼ぎに付き合わされる羽目になったのだと…

だっておかしい、代えの効かない王太子様を危険な場所に放り込むだなんてどう考えてもおかしい…そして又もや第5騎士団が同行するだなんて絶対に何かあるはずだ。


居合わせたタイミングが悪いとしか言いようがない…また、巻き込まれる事になるだなんて…

断りたくても、周りの皆の顔が揚々としていて自分だけ行きたくありませんと言えるタイミングを逃してしまった…


ダンジョンに入るには冒険者登録が必須だ。

卒業後、ひっそり1人で登録に行くつもりだったがみんなと一緒にやることになるなんて、嫌な予感しかしない…


「では、出発は一週間後だ。各自準備を行うように。調査中、授業は免除になるので気にせず専念してくれ。では宜しく頼む」


言いたい事を言い終わると眼鏡先生は白衣を翻し、颯爽と何処かへ行ってしまった。


「楽しみですわね」

「うん。みんなで遠足みたいだね、しかも冒険者登録まで出来るなんて楽しみ〜」

「僕のジョブは何になるかなぁ。賢者とかだったらどうしよう〜」

「オースティンならあり得るな!俺はもう冒険者証持ってるからなぁ、楽しみはダンジョンだな」

「リヒャルト先輩は何のジョブですか?」

「俺は聖騎士だな」

「凄い!じゃあアンデッドとか浄化できちゃうんですか?」

「それはまだ鍛錬中だ、いつかは使いこなせる様になるつもりだ」

「ジョブ…」

「どうした、マリア?」


ジョブ… 最近授業で習ったのだが、人には固有能力【ジョブ】と言うものが存在する。例えば、リヒャルト先輩の聖騎士、普通は光属性がないと浄化出来ないアンデッド系魔物を鍛錬次第で浄化技を習得する騎士だ。騎士だから戦闘能力も高い。他にも戦闘に特化した魔法使いや弓使い、獣魔使い等やサポートに特化した治癒士や探索者等、非戦闘系の絵描きや大工などもあるので、聖騎士になれた校門野郎は当たりだったと言える。


成人が取得条件になっているので、私達は何時でも得られるのだが、貴族は大概、この聖王立魔剣学園を卒業後に取得する流れになっている。

努力次第では、より良いジョブを取得出来る可能性があるかもしれないからだ。稀に、ジョブが変わる者も居るらしく、それは元のジョブがグレードアップしたものが殆どらしい。だから努力次第で良いジョブに…と言う仮説が誕生した。


「マリア嬢、大丈夫か?顔色が悪いぞ」


「大丈夫です。少し考え事をしていただけですので」


考えても仕方ない、成るように成るだけだ。


せっかくみんな揃っているので久しぶりに鑑定スキルを使ってみよう!

鑑定っと小さな声で呟く。


「マリア!?どうしたんだ、益々顔色が悪くなっている」


「な、何でもない…」


やっぱりこの鑑定スキルは欠陥品だ。

攻略を何も進めていないのに…

どうしてこんな事に?

完全に振ったはずのビビリと、全く接点の無い校門野郎のパラメーターがMAX近くまで上昇している。オースティン君のパラメーターは好感度から尊敬度に変化してるし、アッシュ君と蛍のケツのパラメーターはMAX振切り所か赤色からどす黒く色まで変化している。


うん、見なかったことにしよう。


アンジェリカさんとエマさんの友達パラメーターでほっこりしながら、やっぱりこの鑑定スキルは欠陥品だと改めて痛感した。

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