30・どうやら気付いたようです
こんばんは。
すみません…
インフルになりましたので、ちょっとお休みします…
ちょっとここで色々とお浚いをしてみよう!
蛍のケツことサイラス王太子との婚約話が出ているが、やつには既に婚約者アンジェリカさんがいるからどうにか2人をくっつけようと思う。
ビビリことエドワードはマリアの事が好きだが、この間すっぱり振ったからもう諦めたはず。
アッシュ君はエマさんが好き、私とは良い友達関係。私の予想だとアッシュ君とのHAPPYENDはこの世界に残ることになりそうなので目指すは恋愛関係にならない事。今の所1つも恋愛要素がないからこのまま行けば多分大丈夫。
校門野郎ことリヒャルト先輩とショタっ子ことオースティン君と眼鏡先生ことロバート先生は多分攻略ルートから外れていると思う。なるべく顔を合わせない効果のお陰だろう。
それにしても、この乙女ゲーム、ハード過ぎないか?恋愛要素は勿論、戦闘はあるし、ある程度の魔法習得していないと死んでる可能性だってあった。現にアッシュ君は死にかけて、もしあのまま助からなかったら私が日本に帰る術は無くなっていた…
なら、私のやることは自分のレベルアップか。面白くなってきた!どちらかと言えば、バトル系の異世界アニメや小説が好きだった。かっこいい名前の魔法は恥ずかしくて言えないけど、それらしい魔法は想像が付く。例えば、聖魔法特有の全て無効のバリア、これに水属性を加えてスライムの触手のように伸ばして攻撃するとか土属性を加えて堅い棘でバリア作るとか、想像豊かならなんだって応用出来ちゃう。
日本はアニメ大国だからその手の教材は山程あった。結構私無敵じゃない?
治癒魔法も使えるから、即死以外なら練習次第で何でも治せるかもしれない。
後は体力か… ちょっと走り込みでも始めますか。ダイエットで走ると思うと全然続かないけど、命が掛かってるならやれる気がする。それにこの世界、携帯もなければ娯楽の本も少ない。はっきり言って暇なのよね… よし、そうと決まれば明日から実行するぞ!
「マリアちゃん、さっきからずっ〜とぼーっとしてるけど、大丈夫?もしかして考え事?あっ、分かったぁ。さっき先生が言ってた交流会の社交パーティーの事でしょう?マリアちゃんモテるからパートナーの立候補者いっぱいで大変そう…」
「社交パーティー?」
「聞いてなかったの?全学年参加のダンスパーティーだよ〜。男女ペアになって参加するんだって。マリアちゃんはあんな事もあったし、アッシュ君と参加するんでしょ?」
「ダンス… 」(踊れるのか?)
マリアが踊れるのは知っている。だけど、私は全く踊れない。体が勝手に動く、なんてチート備わっているのだろうか… それにアッシュ君はエマさんと参加したいはず、私が相手じゃかわいそうだ。
エマさんは誰かと行く予定があるのか?
「エマさんは相手決まっているの?」
「うんっ。決まってるよ〜、上級生に婚約者がいるのぉ。その方と行く予定」
「へっ… 婚約者??」
「あれっ?言ってなかったっけ?私2個上に婚約者が居るんだよ〜。ドレスもプレゼントしてくれるって、楽しみねぇ~」
はいっ~アッシュ君の失恋決定。
これはどうやって伝えるべき?友達なら教えてあげるべきだよね… こんな幸せそうなエマさんの邪魔なんて出来ないよ…ヤンデレの失恋ってどうなっちゃうんだろう?結局HAPPY ENDになるやつしか見たことないからな…
エマさんには少し1人で考えたい事があるって言って、今、中庭で1人ベンチに座っている。なんて切り出せばいいのだろう。恋愛に無頓着だったから、こんな時友達1人も励ませないなんて…
「アッシュ君… どうしたらいい…」
「俺が… 何?」
「アッ、アッシュ君!?」
あれっ?さっきまで隣には誰も居なかったよね?
もしかして前に助けてもらった時と同じで影の中から現れたとか?それって私の下に居たんだよね?前々から思っていたんだけど…
スカートの中、見てないよね?
自然にジト目になってしまった。
「俺… 何か悪い事したか?」
「前々から思っていたのだけれど、アッシュ君は何処から湧き出てくるの?」
「湧き… 違う!!影の中に姿を隠しているだけだ」
「影の中から色々と見てない?例えばスカートの中とか?」
「そ、そ、そ、そんな事… しない… ただ、君を見守っているだけだ」
「私を?」
「そうだ… ずっと君を見てた。友達だからな…」
「友達だから… そっか…」
「――そうだ」
「私達一緒にパーティー行く?」
「… 行く」
「そっか…」
ねぇ、アッシュ君、そんな顔で見つめられたら鈍感な私だって気付いちゃうよ…
アッシュ君が本当に好きなのは…
良かった。
アッシュ君、傷付かなくて済んだんだね。真っ先にこんな事考えてる私…なんか…変だ…
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
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