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12・どうやら決め台詞が必要なようです


今日は本格的な魔法の授業です。



基礎の基礎を完璧に操れるようになった私達魔法科。今日は魔法の試し打ちを許可された。


「では、これより魔法の詠唱について説明する。まずは ほむら


眼鏡先生の広げた右手の上に火の玉が現れる。


「ファイアーボール」


今度は左手に火の玉が現れた。


「この様に詠唱の言葉は自由だ。自分のイメージしやすい言葉でかまわん。私くらい慣れてしまえばほむらと詠唱するだけで炎の壁や炎の槍など全てほむらの一言で出せるようになる。そしてこの火の玉をあそこに見える的に当てるイメージで放つ。これには魔力調整が必要だ」


火の玉が50m先の的に命中した。


「なかには長ったらしい詠唱を唱えてから放つやつもいる。何故そんな面倒な事をするのか聞いてみた事がある。自分の気持ちの問題らしい。私には良くわからんが、かっこいいからだそうだ。それを踏まえで、各々やってみろ」


なーにが私には良くわからんが だ。私からすればほのおほむらって言っちゃってる時点で十分カッコつけてるようにしか思えない。男ってこれだから やれやれ。 


よし、気を取り直してやりますか!

玉系はボールで壁系はウォール、槍系はスピアで統一しよう。まずはこの3つと折角だから回復魔法を1つできるようにしたい。込める魔力量によって威力が変わるらしいからファンタジーアニメのように初級中級上級と分かれていない。自分の魔力量をきちんと把握して魔法を使う。要は込める魔力量次第でファイアーボールが初級にもなるし、上級にもなるということだ。それをファイアーボールと呼ぼうがメテオと呼ぼうが本人の自由。面倒くさがりの自分にはとても合っていると思う。


「まずは手のひらの上に火の玉を作ってみましょう。ファイアーボール!」


眼鏡先生に見せてもらった火の玉より倍に大きいものが出来てしまった。言葉に魔力を乗せるのが中々難しい。私は女神様から貰った魔力調整スキルがあるから少し練習すればまぁまぁ形になるけど、他の人はそうはいかない。今年の魔法科1年は優秀で、本当だったらもうちょっと基礎の基礎練習がかかるらしい。


「もう一度、ファイアーボール!」


2度目で出来てしまった。自分の優秀さにびっくりだ。では、続けてウォータボール、ストーンボール。うん完璧。あんまり1人で先に進んじゃうと怪しまれちゃうから今日はここまで。的当は後日にしようって事で他の人でも見に行こう。



おっ、エマさん発見。

集中しているエマさんの邪魔にならないようそっと近づく。エマさん凄い!まだまだ歪だが水の塊を出していた。


「キャハッ!」


キャハ?


「もう1回行くよ〜水水水ぅ〜キャハハっ」


エマさんの右手の上に歪な水の塊が現れる。


なんだか見てはいけないものを見てしまった気がする。車の運転をすると人格が変わる人がいるって聞いたことがあるけど、それに近い状態なのかもしれない… うん、見なかった事にしよう。



あっ!あそこにはショタっ子がいる。彼も魔力量が多いから私みたいに失敗しているのかも。ちょっと興味が湧いたから覗きに行こう。


「聖なる大地よ、我の問いに応えその力を示せサンドショット」


なんか誇らしげに的打ちしてた…

こっちも見なかった事にしよう。




なんだかな〜






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