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しぶしぶ、親が決めたお見合い相手と私は結婚した!

作者: 七瀬








私は生まれて初めて“大恋愛の末、大失恋をした。”

私はこの男性が、運命の男性ひとだと思い込んでいたのに......。

彼は別の女性ひとと結婚してしまう。

それからというもの、私は何もする気が起きず仕事も辞めてしまった。

無職になりそのまま実家へ戻り、部屋に居る時間が多くなった。

外に行くのも億劫になり、家から出なくなる。

母親は私を外に出したいのか? 買い物にたまに連れて行く。



『アンタね! たまには外に出ないと!』

『・・・・・・』

『ほら? 外の空気はいいでしょう!』

『・・・・・・』

『外の空気も吸わないと、ほら? 大きく吸って、はい、はいて~』

『・・・・・・』

『部屋の中にばっかりいちゃ心も体もダメになるわよ。』

『・・・もう、なってるし、』

『だから、親であるワタシがアンタに言ってるのよ!』

『・・・・・・』

『そうだ! “アンタ、一度お見合いしてみたら?”』

『はぁ!?』

『今度! 相手の男性のお見合い写真持ってきてあげるわ!』

『な、なんでそうなんのよ!』

『別に付き合ったり結婚しなくてもいいのよ、気晴らしに会ってみたら?』

『・・・き、気晴らしって、相手の男性に悪いじゃない、』

『良かったら、結婚してもいいし! 取りあえず、お見合いしてみたら?』

『・・・あぁ、考えとく。』

『そう、じゃあまた! 相手のお見合い写真持って来るわね!』

『勝手にすれば、』

『勝手にするわよ!』

『・・・・・・』






全然、乗り気じゃない私に母親がお見合い話を切り出してきた。

勿論! そんな男性ひとと結婚なんかする訳がない!

結婚相手を決めるなら、私は自分から好きになった男性と決めているわ。

お見合いなんかで絶対に付き合ったり結婚なんかする訳がないと思っていた。





・・・でも? 私とお見合いした男性ひとが今まで出会った男性と

どこか違っていたの。



『僕はお見合い相手と結婚なんかする気はないんですよ。』

『えぇ!?』

『今すぐここで! 帰ってもらっても結構です!』

『ちょ、ちょっと待ってください! 一方的過ぎませんか?』

『帰らないんですか?』

『帰りませんよ、誰が帰るって言ったんですか!』

『別にいいですけど、お見合い自体が気が乗らないんでしょ!』

『・・・あぁ、まあ、』

『楽しくもないお見合いなんかして何になるんですか?』

『・・・・・・』

『やっぱりもう終わりにしましょう、今日はありがとうございました。』

『・・・・・・』






・・・お見合い相手の男性に言われて、私はそのまま家に帰る事にした。

でもその後、やたらとあのお見合い相手の男性が気になったの!

元々、お見合いをするのが嫌だったのはあの男性の方ではないのか?

それなのに、私の責任にして帰ったのはあの男だ!

私は何も悪くない!

でも? もう一度会って直接言ってやらないと私の気が済まない!

だから私は母親に彼の携帯番号を訊いて電話をした。




【プルルルル プルルルル プルルルル】


『はい!』

『宮岡誠実さんの携帯で間違いありませんか?』

『そうですけど、どなたですか?』

『以前、貴方とお見合いした川瀬供花です。』

『・・・あぁ、あの時は、』

『“あの時はじゃないでしょ! もう一度、私に会ってくれませんか?

どうしても、貴方に言いたい事があるんです!”』

『まあいいですけど、次の日曜日はどうですか?』

『別にそれで結構ですよ!』

『じゃあ、また時間と場所が決まったら? こちらから連絡します。』

『お願いしますね!』








なんかやたらとムカついたけど、でもどこかでまた私は彼と会いた

かったと思っていたのかもしれない。

実際にまた会うと? 彼の自然な感じが居心地が良くてまた彼と

会いたいと思ってしまう。

私と彼は、何度も会ううちに仲を深め。

そのまま“結婚へ。”



私が一番嫌っていた“お見合い相手との結婚への道。”

お見合いなんかで相手の男性を好きになる訳がないと私は思い込んでいた。

それなのに、彼は違った。

今では“昔の恋も忘れて幸せな生活を彼と過ごしている。”

それにもう直ぐ、ふたりの子供が産まれてくるの!

【幸せ】って? 本当に何処にあるのか分からないモノよね。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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