巫病?
「お前、病院とか行かないのか?」
キャンディは少し前、街中。
道の移動中に、コトにそう切り出した日があった。
「病院? 別に、今はどこも悪くないですけど……」
彼は不思議そうにキャンディを見て、瞬きするだけだ。
「違うって、精神の方! 精神科とか、心療内科とか。行かなくて良いのかなって」
「はぁ……」
精神の方、と言われて、もしかすると以前の暴走の話を聞いたからなのかなと思い当たったらしい。ちょうどそういったことがあってしばらくしたばかりだった。
いきなり病院、というワードが出てきたことに驚くものだが、これでも彼なりに気遣っているつもりなのだ。実際には彼はコトの存在を怪しんでおり、どこか精神的な異常や障害を持っているに違いないと確信していた。
彼の方は、どこかしら自分が変わっているという自覚はあるものの、生活にさほどの支障はないのでわざわざ今になって受診する必要も無いと考えている。
「俺は、別に、健康なつもりだし、普通に外歩いたりもしてるし……趣味もあるし……なにか、迷惑をかけるようなことを、したんでしょうか」
ときおり、『あの感覚』に支配されてしまうものの、突然魔法が使える病気など聞いたことがない。そもそものところ彼のあの『視力』も、精神科や心療内科が役に立つとは思えなかった。もちろん、普通の病院にしたってそう。それによる疲労感や不安定な感情もまた、誰かがどうするということでもないだろう。
「いや……」
キャンディはそれは、とかべつに、とか言い淀んだ。
このような提案が出たのには理由がある。
キャンディたちが裏で密か彼の情報を探っていた為だった。
しかし目の前の彼の様子が情報とは違う。常識に則って言うならそもそもあまりこういった情報は公で話すものではないし。変に警戒されては友好的な関係を築くのが難しくなるので、それとなく話題を振り、真偽を確かめることにしてみた。
以前から気になっていた、『彼の印象』について。
もちろん彼自身からは『そういったこと』をじかに話を聞く発想はない。
プライバシーにかかわる情報くらい簡単に手に入るし。(一度少女が怒られたらしいが)
確かに、仮に家族や友人に聞き取りを行ったところで、彼らが正しいことを言う保証など無い。普段の仲の良さや受けている印象次第でいくらでも変化してしまう程度のものではあるのだが、精神障がいがある場合、本人より他人の言葉の方が優先だろう。
表立ってはっきりアレがそれと示すことも出来ない沢山の情報に雁字搦めにされたままそれらに基づいて今、彼を判断しようとしていた。
「なんていうか、ときどき二重人格とか、オバケにしか見えない」なんていう訳にもいかねーし」
「え?」
まさか、自分が会って日も浅い人物たちからそんな過去の古いデータからもとに詮索されているとも知らないコトは突然の言葉に耳を疑った。
「オバケ?」
キャンディが「ぁ……」という顔をする。
「いや、違うんだよ、お前は、お前の名前しか呼ばないし」
何を言っているんだこいつは? という表情で、コトは彼を眺めた。
「俺の人格は、俺の物ですよ」
なんでこんなことを言わなくてはならないのだろう。
俺の人格が何をしたっていうのだ、とは思ったけれど、彼はもともと人間を快く思っていないのを知っている。ただ単に他の人間同様見下しているんだろうな、とだけ思っておくことにした。
「ってことがあったんですけど、何か疑われるようなことしましたかね」
ある程度で本日の学習にキリを付けてノートを畳み、コトはその時の話をした。
地下室からは何も見えないが、ずいぶん時間が経過したように感じる。
今の空は夕方らしい色になっていることだろう。
彼を見守っていた少女は目の前の少年を眺めながら、ぱちくりと瞼を動かす。二重人格とかオバケとか散々な言われようだと思う。
「病院に行った方がいいのかな。でも、病院行ってどうしろっていうんでしょう?」
「いづれ馴染んで、落ち着く……といいな」
少女も、なんといえば良いのかわからなかった。
けれど彼女自身、成長期の際は力の加減が安定せずに何度も授業を休んでいる。今は落ち着いたとは言ってもそのときはかなりしんどい思いをしていた。
魔女たちは成人する段階で、一度は巫病のようなものを経験する。
しかしそれはしばらく昏睡状態と覚醒が交互に訪れるというような感じで、少なくとも起きて居ながらにして活動しながらに異変のある人間というのを見るのは、コトくらいだ。
単語を読み返してぼんやりしているコトは、なんだか悲し気に見える。
少女はそんなに悲観しなくてもいいと伝えるべく、なるべく柔らかな口調で言った。
「健康なのに不調があることは、実はよくある。そう悲観する必要は無いと思うよ」
コトの性格がときどき変わっている理由とどう関係するのかはともかくとして、あまり深刻に疎外感を抱えるのはよくない。あくまでも一般的な例として、自分のように特殊な不調もあるのだという認識を促すことにした。
ひとつだけある、やたら立派な椅子に座りながら、彼女なりに答える。
「魔法使いにも、巫病みたいなものがあるんだ」
「ふびょう?」
「思春期とかの間に、身体を構成する様々なエネルギーの流れや、自我の揺らぎがあって……その、なんていうか。心身のバランスが急に変わってしまうんだ。でも、それは成長に必要なことなんだよ」
「あの……あなたにも、あったんですか」
あぁ、勿論そうだった、と彼女は答える。
おずおずと、コトは彼女を見上げた。
なんだか、希望が見える気がする。あと、年齢差も。
そう。彼女は幼く見えるだけであって年上なのだ。
ノートなどは慌てて近くに置いて居たカバンにしまっている。急がなくてもいいのだが、思わず焦ってしまう。手元の作業を片付ければすぐにでも話を聞くことに集中できるような気がした。
「……たとえば」
「いきなり、肉しか食べない偏食になったり」
「おぉ」
「突然髪の毛を切り落としたくなったり」
「おぉ」
「突然血が見たいって言って、発狂しながら鶏を絞め殺すやつも居たな」
「わぁ……」
「自殺したやつも居るけど」
「………」
「奇行に走ったり意識が混濁したりするほかには、幻覚、幻聴も起きる場合がある。症状はどの国でも大体そんな感じらしい。まぁ、とにかく、そんなに怖がる必要はないってことだ」
「……な、なるほど?」
それって頷いて良いやつなのか? と思ったものの、コトは一応頷いた。
「幻覚や幻聴っていうのは、精神疾患じゃないんですか?」
「いや。精霊や神の声、自然にある特有のエネルギーが、普通の人間と違って身体に、というか、意識の中にも混ざってしまうことで起きているからな……お告げだったり、予知だったり」
心がなんだか軽くなる気がする。
今の自分は、ただ、落ち着かないだけ。そう思えたことで、前を向ける。
自分のことはわからないけれど、なんだかそういった不調と思うと納得出来る部分も多い。
しかし素直に、凄い! とか、そうだったんだ! と言っても良いのかわからなかった。母たちにこんなことを言うのは躊躇われる。
変な宗教にハマったのかとか、それよりも進学しなさいとか、いつまで遊んでいるんだと言われてしまうだろう。
でも……その異常を当然のものだったと受け入れるとしても、同時に、
人間社会での繋がりがより希薄になってしまいそうで、自分が本当に居る場所がどこだったのか、わからなくなりそうで、心細い。
家――――か。
もとはシングルマザーで貧しかった家が、今の平穏を取り戻したのは、父と
再婚してから。
今更、そこに自分の事情を持ち出して、母の感情や、父との関係を壊すのも気が引ける。母の再婚に賛成したのはコト自身でもあった。
女手一つで家庭を切り盛りして、家計が大変だと嘆いてばかりいる母に少しでも楽になってもらいたかったし、もし母が怪我や病気で倒れても誰か同年代くらいの大人――――彼女の恋人でも居たほうが心強いと感じていたから、再婚してくれてよかったと思っているし、不自由なく暮らせている。
(まぁ、父とはそりが合わないけれど)
「ただ――――突然変異で、急に魔法が使えるようになるなんて、そう起こらないんだよ」
目の前の少女は淡々と言う。
「父親か母親か、祖父、祖母、それよりずっと前――――家系のどこかに、
居たんじゃないかな。その可能性が一番高いと思う」
コトはそれになんとなく、思い当たる記憶があった。
「コトォ!!!」
――――怒声を思い出す。
ある夏の日。春だっただろうか。とても、天気の良い日だった。
小さい頃はよく、シングルマザーの母の居ないとき、家の手伝いに来てくれていた祖母。
その日、母の居ない保育園の休日に、いつものように庭で遊んでいたコトは、急に怒った祖母に驚いて振り向いた。
「なに……?」
これといって、心当たりが無かった。何かした覚えも無いし。
おろおろしていると、白髪交じりのパーマの掛かった髪の祖母が、サンダルを履いて引き戸の奥からよたよた近づいてきた。
「もう、1週間になる!」
「な、なにが?」
「雨が降らなくなって1週間だ!」
そう言って、祖母は、庭から、窓際を指さした。
正確には、一週間前にあった遠足の前夜に、コトが作ったてるてる坊主を指さしている。
「お前が、あんなもん作るから、雨が降らんじゃないか! 保育園で教わったのかい? あれは、呪術の一種なんだよ」
今はそうでもないのだが、小さい頃のコトは雨の日が苦手だった。
だから、ずっとずっと、雨が降らなければ良いな、と思っていて、それの何が悪いのかわからなかった。
確かにてるてる坊主は保育園で教わった。みんなで作った。
そのおかげなのかは知らないけれど遠足も無事に晴れたし、楽しい思い出を作ることが出来た。その後も、可愛く出来たので飾ったままで居たのだ。
「畑が干上がるだろう!」
てるてる坊主を作った事。
雨がしばらく降らなければ良いな、と願った事。
それを、祖母は嫌がっている――――
まるで自分がてるてる坊主にお願いしたことが、晴れ続ける原因みたいに。
保育園のみんなだって、てるてる坊主を作っていた。
『おまじないなんだよ』先生が、教えてくれた。
その頃はいくらかいた友達と、みんなで作った。自分だけじゃ、ない。
「どうして? おまじないって、運でしかないんでしょ、俺は――――
」
祖母は何も答えずに家の中に戻ってしまう。
だけど、コトはどこか思っていた。ずっとずっと、晴れたら良いのにと思っていた。それを、誰かが見守ってくれているような。
「……おまじない。なんでしょ?」
一人、呟きながら、家の中に戻ると、外から見えていた窓際に向かう。
「ありがとな。お前のおかげで、助かった」
てるてる坊主をそっと、吊るしていた場所から外して掌にのせる。
――――あんなもん作るから、雨が降らんじゃないか!
――――あれは、呪術の一種なんだよ
それを抱きしめながら、ぼんやりと祖母の言葉を思い返す。
「鈴は無いけど」
台所の棚から料理用の酒を出してほんの数滴、コップに入れて、部屋に戻ると、机の上、てるてる坊主の横に置いた。
(父が居なくなって余っていたビールでも良かったけれど、なんだかそれは止めた)
料理酒を前に、てるてる坊主は意思を持ち、微笑んでいるような気がした。
「そろそろ、雨、降って欲しいんだって」
今度は逆さにして部屋で吊るした。
次の日は、雨が降った。
土砂降りの雨。
偶然だったのかもしれないけれど、コトはまるで、てるてる坊主が願いを聞いてくれたような気がした。
(2022年5月10日14時51分‐2022年6月3日14時47分)
(2022年5月10日14時51分)
「祖母は――――神とか変なこととか信じてるみたいでした。……何か、知っていたかもしれない。俺がてるてる坊主を作ることも、恐れていた感じだったし」
母は、力だとか、そういうのをあまり、感じてないみたいだった。霊感はあるようなのだが、コトに対しては祖母のような警戒をしているのを見たことがない。父とはあまり会話したことが無いが、魔女は女系一族だったらしいし、女性の方が引き継がれる場合が多そうだと思う。
てるてる坊主って何かと聞かれて、布などで作った一種のまじないの人形だと答える。ドリームキャッチャーみたいな? と言われたが、どう答えていいかわからなかった。日本の風習の一種で、今でもたまに軒先で見かける。
Wikipediaには「てるてる法師」「てれてれ坊主」「日和坊主」「てれれ坊主」など地域によって様々な呼称がある、と書いてあった。
中国には箒を手にした切り紙の人形である掃晴娘があるらしい。
……ちょっと魔女みたいだ。案外、天気を司るような女神とか魔女とかかもしれない。
箒で雲を掃くとか、ちょっとメルヘンな感じがする。
「その話が本当なら、小さい頃、髪を勝手に切ることを禁じられなかったか?」
「え? なんで、髪……そんなことを聞くんですか」
「私の家がそうだった。その癖もあって、今でも背中まで伸ばしちまうんだけどな」
「確かに、みんな、髪長いですよね。俺も、確か小学校くらいまで、髪結んでました」
記憶に、懐かしい日の祖母が蘇る。
てるてる坊主を飾り過ぎないようにしたこと。
夜の蜘蛛だけは殺すこと。
それから――――
「絵本」
家にあった、魔女の絵本。
「絵本?」
少女が不思議そうに瞬きする。
「魔女の出てくる絵本。小さい頃からずっと家にあって……今度持ってきます」
「あぁ」
彼女が頷いたのを見ていた、そのときだった。
壁の向こうに、不思議な光景が映る。
「……あ」
猫のような、でも耳の大きな生き物が……空を、ビルの真上を飛んでいる。
少なくとも昼間に見たことがない。
どこに持っていくつもりなのか、頭のちぎれた鳩を咥えている。
「頭のない、鳩……」
いや、おかしい。だって、此処――――
頭を押さえる。
目の前に見えるわけがない。だって、此処は地下だ。壁に囲まれている。
「なんだよ、俺、何を言ってるんだ……頭の無い、鳩なんて」
何が見えているのか、何を見ているのか。自分でもわからない。今更じゃないか。ときどき、変わったものが見えることくらい。
ぼんやりした頭の中。遠くにテレビの音がする。彼女がつけたのか。
「カルガモ親子のお引越し、手に汗握るどきどき感があるな」
と言った少女が、ふと不思議そうにコトの方を見て固まった。
「どうした?」
コトは、何をどのように答えれば良いのかわからなかった。
「高い場所……! 頭の無い鳩が、猫みたいな、耳の大きい生き物にくわえられて、それが、飛んでて、でも、此処は地下なんだ、壁から見えるはず無いのに」
「頭の無い鳩?」
――――キャンディがね、協会とかの屋根を歩いてたら、頭のない鳩がいっぱい落ちてるの見たんだって!
――――頭のない鳩? 儀式でもあったのか
――――さぁ……真相は聞いてないけど……なんかここの図書館でも黒魔術がどうのって噂があるし
――――黒魔術、ねぇ……昔はどうか知らないけど、今だと文献も少ないし曖昧なんだよな……
「とにかく、どこか、あいつの見えるところに、行かないと……」
「わかった。町で一番高いのは、此処の屋上だけど、具体的に、何処に行くつもりなんだ?」
何か混乱しているらしいとは思ったようだが、少女はただ頷くだけに留めた。
とにかく急いでいる事だけはわかるから。
鳩を誰かが儀式の為に切り刻んで使っている、と思っているが、単にそれだけでは無いのだろうか。
それとも偶然通りかかった生き物が、その鳩の死骸を見つけて興味を持って運んでいるのか。
でも、大量に見つかると言うのなら、そいつだけの仕業というのも……
結局、混乱したまま部屋を出て、そのまま突き当りの廊下にあるエレベーターに乗り込むと『観光用の』最上階に向かう。
コトも最近になって知ったけれど、此処には業務用のエレベーターと、観光客などを乗せるエレベーターがある。
普段最上階としている管理棟のような内部に着くのは主に業務用だ。観光用のでもロックがかかって居なければ管理に入れるようだけれど。
ガコンガコン、と鈍い音がして、内部が重力に逆らって上昇する。エレベーターに乗っているとなんとなく、不安な気持ちになるのはなぜなのだろう。僅かに感じる頭痛を堪えている横で、少女も何か考え込んでいるようだった。
ふと、視線が合って、「頭が痛いのか?」と聞かれる。
彼女は平気なのだろう。
「ただの、エレベーター頭痛です。こういう乗り物でよくあるやつなんで」
「ふうん……」
短い会話が終わると同時に、ドアが開く。
一面ガラスで覆われた、開放感のあるフロアに出て来た。青空越しに、真夏の込神町周辺が見える。
川、ビル群。山。ピラミッドと共にみたものと同じ。
地中? に埋まりかけたのも思い出す。
小人がどうして、俺をあんなにまで見下しているのか、埋まるほどの価値にしか見えないと言ったのか未だにわからないが、
やっぱり地下よりは空の下に居る方が開放的で好きだ。
コトは幼い頃に家族と出かけたことがあのだが、人が多くて自発的には訪れないので、久しぶりに此処に来たような気がする。
そういえば、最近はここは開いていないんだろうか?
人の気配が無いようだけど……なにか違和感を覚えているうちに、少女が望遠鏡を見つけてそちらに向かう。
「真っ暗だぞ?」
と不思議そうにしている横で、コトがコインを投入し、「何か見えますか?」と聞いた。
「あ、見えるようになった。あれか……猫じゃなくて、フェネックじゃないか?」
「フェネック?」
「なんか白いのが居るのと……この倍率だと、さすがの私でもよくわからないな。高すぎるか」
混乱していて、咄嗟に上の階に来てしまったのだが、確かに高すぎるかもしれなかった。コトは少し恥ずかしくなる。
と同時に、なんだか笑いが込み上げてきた。前にも彼女と、タワーを上がった。
「ふふ……ふふふ」
「何笑ってるんだよ」
怪訝そうにする彼女の横で、どうしても笑ってしまうのを抑えられない。
あははは!と声を上げているうちに、彼女もなんだか困ったような微笑んでいるような表情になる。
「まぁ、しゃあないし、降りるかね」
そう言って、彼女が先に降りていこうとしたときだった。コトは、窓の向こうの青空に、変な光景を見た。
真っ黒な布のローブに覆われた空飛ぶ人影。望遠鏡を使う間でもなくタワーの付近大きな窓ガラスの傍を、ちょうど、飛んでいた。手には鳥籠を提げている。
「あれは……」
一瞬のことで、彼女は見なかったらしい。どうかしたのか? と立ち止まって聞いてきた。
「いえ、何でも、無いんです」
コトはなんだか漠然と嫌な感じがした。
「それより、フェネックが居たって」
「あぁ。見間違いじゃなければ……タワー内に居た、キャノの飼ってた異界フェネックだな。狐の仲間だ。鳥とか他の生き物も食べる」
「前に、少し聞きましたが、あれって夢を見せられるとかっていう種類で、フェアリーとか呼ばれてましたよね」
「ん。私が倒れていたときに、あいつに会った。ちょうどあの時魔力が制御されていたのもあるけど、あれ結構強いんだぜ」
魔物の多くは何らかの魔法を使うらしいが、込神町にはほとんど住んでいない。
「やっぱり、そうですか」
「それこそ別世界にでも行かないと、普通は会えないはずなんだけどな……ネムールルにも会ったし……逃げ出したとか言うし」
「……別世界」
(2022年6月3日15時29分ー2022年7月5日21時31分‐2022年7月6日15時49分)




