タコとイカ
・・・・・・
――――それでは開廷!!
この時代のタカユキの抹殺および、この時代総てのメグミ計画の全停止に賛同する者はこちらのイカの席。
――――それ以外は、タコの席に!
――――イカだな
――――タコだな
――――イカだな
――――あぁ。
どうされますか、お母さん、
あなたもメグミ計画に関わっている。
メグミと、彼を引き換えに親子丼を交わしたのでしたっけ。
イカにするか、タコにするか。
「お願いします!」
は頭を下げる。
「本当のところ私の命は、どうなっても構いません」
命は、どうなっても構わない。だけど
「だけど……だけどあの呪いはまだ続いているんです。
だから、 だけには、本に近づけないでください。お願いします!」
「元々、妹を柱に差し出した時点で、分かっていた事です。……の、あの子の痛みと合わせて、増幅されてしまう、次、どうなるか……洪水か、地震か、何を失って、戻るのか、だから」
彼は言う。
「死んでもいいお前と、時期後継者になる新しいタカユキの、どちらに価値があると思っているんだ? は命乞いをしているが、お前は、ただの我儘だ」
そうなのだろうか。よくわからない。
結果によっては私は死んでも構わなかったけれど、命乞いの方が偉いと言われてしまうと、なんだかわからなくなる。
命を代償に、守って来たものまでもをその程度だと言われているかのようだ。
実際あれは、妹を代償にする以外に収める方法が無い。
そういう契約であり、そういうものでしか有り得ない為だ。
――――と、言ったところで、『この男』には理解出来ないだろう。
「この世に神などいない。神は争わない。お前の術も――――」
「いいえ、信じる人が居る限り、神は居る。
人が居る限り、それぞれの願いが相反することも。
後継者問題に引き込む為に、結界を壊そうというなら」
「もし、後継者にする為に に概念を刷り込んでいると言ったらどうする?」
「!――――だから急に、あの子たちが暴れ出して……!」
2023年6月5日14時07分




