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ラッキーガールズ&ボーイズ  作者: 栗田 ケイジ
第一章 ラッキーガールとラッキーボーイ
2/68

ゲームの世界

引き続き読んでいただきありがとうございます。

ごゆっくりお楽しみ下さい。

「うわぁ‥凄ぉぉい」





ゲームの世界にログインして見えた景色は栄えた城下町のようで様々な武器を携えたプレイヤーがたくさんいた。

目の前にまるで異世界のような光景が当たり前のように広がっている。

異世界での物語で言うと王都から外れた賑わいのある都市のようだ。

自分では気づいていないが毛がぴょこぴょこと動いている。






こういった所ではまずは情報収集をするのが定番である。







「あの‥すいません、初めてログインしたんですけど、モンスターとかはどこに行けばいいんですか??」







「ん?初心者さんか、俺はオニキスっていうんだ。よろしく」








初めて声をかけた男性はオニキスさんといい身長は180㎝ぐらいだろうか

黒髪の短髪でとてもやさしい人で、このゲームの事をいろいろと教えてくれた。

直感ではあるが大丈夫な人だと思いフレンド登録をしてもらった。







「もし困ったらまたメッセージでも送ってくれ。

俺の妹がジュエーラって店をやってるからそこで武器とかアイテムとか揃えられるぞ。

俺の名前出せば安くしてくれるから、ひいきにしてもらってくれ。これは俺からのプレゼントって事でよろしく頼むよ」






いやいや。なんて優しいのだろうか。これは贈呈してもらった運の力なのだろうか。

何はともあれ、私は開始して一声でこのゲームの仕組みを教えてもらい理解し武具アイテムを安く手に入れる店を教えてもらい、それなりのアイテムを揃えるお金まで貰ってしまったのだ。






「んで‥さっきから気になっていたんだが後ろにいるニワトリは?」







後ろを振り返ってみると金色のニワトリが付いてきていた。

あ。そういえば、運営からニワトリさんをプレゼントされていたのだった。





「このニワトリも貰ったものなんです。美味しく食べられれば良いんですけど。」




もちろんの事だが本当はこのニワトリは食べるために送られたものではない。だが、何も聞かずにニワトリを貰えば食材と思ってしまうものである。








「そっか‥モンスターなのかな??だったらこの世界で唯一モンスターを料理出来る店があるんだが、そこで調理してもらってはどうだ?レストランZAKUROって名前だったと思うんだが、味は保証するぞ。」





オニキスはモンスターを初期装備から連れている女の子の行く先を不安に感じつつもあくまでもニワトリを食用と認識しているアクアに合わせた助言をした。








「ありがとうございます!オニキスさん、また困ったら連絡させてもらいます!!」




夕飯前にログインしていた、アクアはちょうどおなかが好いていたので髪をぴょこぴょこと躍らせながらレストランZAKUROに向けて駆けていった。









レストランZAKUROは、現実世界でいうファミレスというよりかはス●バのようなカフェであり、当日採れた食材(モンスター)を調理する上級者御用達のお店のようだ。




運営の設定で作られたゲームの中でのレストランではなく、プレイヤーが独自でお店をやっている為、不定休はもちろんの事オーナーの気分で店をやっているようで、中々タイミングが合わないそうだ。







「あれ??料理しかやらないプレイヤーがとかなんとか、どっかで聞いたような‥まぁいっか!!それよりも鶏肉っ」



レストランZAKUROのオーナーが運営の言っていたチートキャラであるのを唯一知っていなければならないのに、すっかりオニキスとのやり取りで鶏肉の事しか考えていなかった。








「こんにちはー、今日ってやってますか?」





中に入ると年は同じくらいだろうか、170㎝ぐらいの茶色短髪の男性が厨房で難しそうな顔をしていた。





「ん?ゴメンな。今日は新作メニューを考えているんだが中々うまくいかなくてなぁ‥」





「どうかしたんですか?」





「最近になって海の魚が取れるようになったんだが‥刺身が作れなくてね。

どうしても品質維持が出来なくて凍らせて持ち運んでるから新鮮な刺身が提供できなくて」




ゲームの世界で刺身を出したいという発想はどこから出て来るのだろうか。

料理人の鏡というべきか‥

しかし足を運んだとはいえ調理が出来ないのでは仕方ない。







「じゃあまたの機会に訪れますね。」





そう踵を返した瞬間後ろの彼の目が光ったような気がした。






「ちょっと待って、後ろにいるニワトリは何だ?

まだ、鳥のモンスターは情報が出ていない、どこで手に入れたんだ?」






先程とは打って変わって沈んだ表情から希望に満ち溢れた表情をしている。






「これは、貰い物でちょうどモンスターを調理できる方がいると聞いたので来てみたんです。お腹も空いてましたしね。」






「見た感じだと卵を産みそうもないしこのニワトリ俺に調理させてくれないか???

何が食べたい?唐揚げか?ステーキとかのが良いか?」





凄い食い気味である。お店を見た感じ洋食向きな店立ちだし洋食系の方がおいしい気がする。






「じゃあお言葉に甘えて洋食風に焼いてもらったり出来ますか??」





「おう、任せてくれ。ちょうど海魚と捕まえた珍しいスライムを使ったゼリーもあるから、良かったら感想聞かせてくれ。」






そう彼は答えると運営から頂いたニワトリさんを持って厨房の方へ駆けて行った。

調理が始まって少し経つと美味しそうなチーズの香りがしてきた。

チーズの香りにそそられ髪がぴょこぴょこと動く。



…スライム??



「お待たせしました。鶏肉のトマトチーズ焼きと、鶏肉のサラダ、チキンスープの鶏肉フルコースです。この世界では味覚は感じるけど満腹感は減らせるし、太らないから苦しくなく食べられると思うぞ。」







「あとは、今日獲れたのはカジキみたいな形をした魚の唐揚げと銀色のスライムのゼラチンを使った果物のゼリーね」








相当手際が良いのだろうか、すぐに商品がポンポンと出て来た。







「ありがとう、では遠慮なく頂きまぁす」






この料理人である、ザクロとの出会いと食事が運営を振り回すこととなる。

そして運営は後悔するのであった。ニワトリを調理する前に止めるべきだったと


次の話でアクアのスキル(色々な意味で)が明らかになります。

次回もお楽しみ下さい。


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