表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケメン上司とボク  作者: 夏目 碧央


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/15

どんな人が好き

 その夜、仁さんが日本酒のお店に連れて行ってくれた。

「仁さんは日本酒がお好きなんですね。」

俺がテーブル席に腰かけながら言うと、

「まあ、日本酒が好きというより、日本酒に合うつまみが好きなんだよ。」

と、仁さんがやはり座りながら言った。

「そうなんですか?焼き魚とか、おでんとか?」

「そうそう。お刺身とか、和食全般だな。」

仁さんがメニューを見ながら言った。そして、刺身の盛り合わせやら煮込み料理やら焼き鳥やらを注文した。

 お猪口に酒を互いに注ぎ合い、乾杯をした。“最初から日本酒”というのはほとんど経験がなかったが、空きっ腹で飲む日本酒は、甘くて辛くてカーッと体に熱を伝えた。今日は対面で座っているので、仁さんの顔が見えて幸せだ。ずっと見ていられる顔というのはこれだ。まさにこれだ。

「仁さんって、どんな人が好みなんですか?……あ、これはセクハラじゃないですよね?」

この会が何だったのかを俄かに思い出した。セクハラごめんねの会だった。

「あはは、今は仕事じゃないからいいんじゃないか?えーと、好みのタイプ?そうだな。仕事が出来て、図体でかいけど、からかうと真っ赤になる人、かな。」

仁さんは横を向いてそんな風に言った。ん?仕事はともかく、でかくて、からかうと真っ赤になる……って、俺じゃないか?

「あ、仁さん、からかわないでくださいよー。」

俺が苦情を申し立てると、仁さんは声を立てて笑った。

「じゃあ、成海の好みのタイプは?」

逆に聞かれた。

「えーと、かっこよくて、明るくて……」

俺が考えながら言うと、まだ言い終わらない内に仁さんが、

「俺たち、付き合う?」

と言った。ハッとして仁さんの顔を見る。仁さんはじっとこちらを見っている。

「またですか?」

思わず言うと、

「え?前にも言った?」

仁さんは驚いた顔をした。そうだった、言った事を仁さんは忘れていたのだった。

「あ、はい。言いました。前に飲みに行ってカラオケに行った帰りに。」

「あちゃー、ごめん。覚えてないや。」

「また忘れちゃうんですよね?」

これも思わず言ってしまった。

「まだ酔ってないから忘れないよ。そうだ、証拠を残しておこう。」

仁さんはそう言うと、スマホを取り出した。何やら打ち込んでいる。すると、俺のスマホがブブっと震えた。仁さんが俺の顔を見る。俺に送ったのか?

 スマホを見ると、仁さんからLINEが来ていた。中身は、

『俺たち、恋人同士になろう』

と、書いてあった。俺も、

『はい』

と打ち込んで送った。


 お店を出る時に、

「今度、一緒に三崎口に行きませんか?マグロの刺身を食べに。」

と、思い切って誘ってみた。

「よし、それじゃあ次の週末は?」

「はい!」

デートの約束を取り付けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ