進路の話
よろしくお願いします!
アカル・シジョウ。
四条家の3男。
魔法の才能も無ければ、技の才能もなく、スキルも持っていない。
良家と言われるうちの家系の中の落ちこぼれ。
これは、そんな俺が頑張る。
ただ、それだけの物語。
「アカル。探索科の高校でいいのか?」
「はい。父さん。挑戦させてください。お願いします。」
「わかった。…無理するなとは言わない。慎重にな。」
父の部屋を出ると、2人の兄が待っていた。
「父さんの許可は出た?」
「うん。」
「そうか。じゃあ、僕からはこれをあげるよ。」
一番上の灯夜兄さんは、首飾りを渡してくれた。
俺は、それを首から下げる。
「ありがと。これは?」
「それは、僕の強さの秘密の1つかな。基礎ステータス成長率1%UPの効果のあるアクセサリーだよ。特にデメリットはないからつけときな。」
「1%って、すごいの?」
「無いよりはいいかなってくらいのものさ。(本当は、2つほど追加効果が付与されているんだけどね。)」
【勇気の首飾り●●】
基本能力1…勇気の証
・LVUP時、基礎ステータス成長率が1%上昇。
●付与追加能力1…身代わり
・この装備を犠牲に、生命力を1残し、死亡判定の攻撃を1回だけ無効にする。
●付与追加能力2…破壊回復
・この装備が壊れた時、この装備の装備者の生命力を50%回復する。
「俺からは、これをやるよ。」
2人目の兄の灯羅は、新品の小さいマジックバッグをくれた。
「ありがとう。大事に使うよ。」
「ああ、一応直近で、使いそうな物も入ってるから後で、確認しろよな。」
「見てみる。」
「おう!それと、母さんが、離れの1つを使っていいって言ってたから、母さんに鍵もらってきな。」
「わかった。」
俺は、2人の兄に手を振りかけだす。
2人の兄は、心配そうに俺を見ていたが、俺はその表情に、気づかなかった。
「母さん。離れを使っていいってほんと?」
「アカル。母さんは、本当のことを言うと、危ないから探索科には、行って欲しくないかな。…でも、アカルが行くって決めたのだから、止めるのも野暮ですよね。まあ、そういうわけで、…離れのカギです。魔鍛冶、錬金、付与、製薬、クラフト、料理が出来るように整えてあるので、探索はしっかり準備してから行くこと。」
「はい。」
母さんは、俺にカギの魔道具を渡す。
「夕食は、19時ですよ。遅れたら、離れのカギは返してもらいますからね。」
「わかったよ。…色々ありがとう。心配かけてごめん。」
「ほら。せっかく用意したのですから、夕食までの時間で、道具の確認してきなさいです。」
「はい。」
母の部屋を後にする。
去り際、母をちらりと見る。
母は、優しくこちらを見ていた。




