クリスマス、クルシミマス
12月25日、世間はその日を何というか。
はい。そうです。クリスマスです。
そして、その前日をなんと言うか。
はい。そうです。クリスマスイブです。
どちらもカップルでデートを敢行する日です。
男女で出掛ける日のはずなのです。
だが、それは絶対じゃない。
俺はこの通り、家で一人アニメを見ている。
さて、俺のスペックを見てみよう。
無職。童貞。彼女いない歴=年齢。
これを聞けば分かるよな?
クリスマスにデートに出掛けられるスペックではない。
それじゃ、見るか。この作品.....
『クリスマス、クルシミマス』
クリスマスにこそ、見るべき作品と名高いこの作品.....
「おい、てめぇ、仕事しろや。」
突然のかけられたその声にビクッとする。
「仕事ったって今日は雪。寒い。だから、俺は退職して、無職になろうと.....」
「おいおい、何言ってんだ。お前が抜けたら俺たちの仕事は回らねぇだろ。」
「.....」
「お前のことを待ってる子供が沢山いるんだぞ。」
「はぁ.....分かったよトナカイ。」
外は寒い。雨は雪となり、己の頭に積もり出す。
それでも彼は、彼を待つ人のために動き出す。
側から見れば364日無職。一年に一度、無賃で働く。
それでも、子供たちのヒーローになるために彼はトナカイの引くソリに乗って夜空を走る。
鈴の音を響かせて、世界中の子供たちにプレゼントを届けるのだ。
「.....彼女欲しいなぁ。」
自らの走る空の下の風景を見て、そう呟く。
「作れば良いじゃん。」
「彼女が出来たらプレゼントを子供達に渡せなくなるだろ。」
「全く.....」
くだらない会話と共に雪は積もる。
サンタは今年もクリスマス、クルシミマス。




