第5章 銀河連邦 第04話 地球文明が望む未来
この物語は、我々の世界とよく似た、別の世界の話である。
止まった時間が動き出す。
「これより最終弁論に入ります。」
議長
「地球人。地球文明が望む未来とは何か。ここに明確に述べよ。」
銀河数千の文明の代表者達が、グランドAIでさえも、一挙手一投足を見つめている。
あなたは深く息を吸い、静かに語り始める。
「評議会の諸賢、そして銀河の友よ。
私は今日、
地球が何を求めているか ではなく、
私がどんな未来を生きたいか を語ります。
私の夢は、太陽系を出てゆき 多種族と共に、学び成長してゆく子孫たち、
その子孫が時に失敗し、涙に濡れるとも、また立ち上がり、
未来永劫、学びを忘れず、種族を超えた友となり、
永遠の輪廻の中で生き、最後は、宇宙の見守り灯台守りとならん。
それで滅びても、この魂は宇宙に記憶される。
この生き様を記憶し、次の種へとつながる架け橋であることを願う。
どれほど長い輪廻の中でも、心が折れぬよう、迷う者に道を照らすために。
」
言葉が終わった瞬間、巨大ホールは静寂に包まれた。
評議会の百万の視線があなたに注がれる。
帝国の第三皇女は、静かに立ち上がり、小さな拍手を送る。
それが引き金になった。
次々と、多種族が立ち上がり、さざ波のように拍手が伝播してゆく。
音の文化をもたない文明は、身体の発光を最大にし、
音声を持たぬ生命体は、波動を打ち鳴らす。
ついには、銀河全体があなたの夢に敬意を示した。
議長
「地球代表。
あなたの声明は、文明の格ではなく、心の成熟 を示した。
評議会はこれより、地球文明について新たな項目を審議する。
『開拓文明』の称号付与。
これは銀河史上、いまだ二つの文明にしか与えられていない称号。
“未知を切り拓き、自らの限界を超え、銀河全体の視野を広げる文明”
にのみ与えられる。」
場内が揺れた。
議長
「地球文明には、その資格があると評議会は判断する。」
ホールは、あなたの先ほどの演説を受け、いまだ柔らかい熱を帯びている。
あなたは深く一礼し、静かに語り始める。
「銀河の友よ。評議会の代表者のみなさん。
先ほどの私の言葉に共鳴し、
地球文明を 開拓文明 の候補として認めてくださったこと
深く、深く感謝いたします。
ただ、一つだけ、最後にお願いがあります。
私と会った事実、
地球という未熟な文明と対話した経験、私が発した言葉の全て
地球へ帰還する前に、どうか消去してください。」
ホール全体がざわめく。
“なぜだ?”という衝撃が波紋のように広がる。
あなたは続ける。
「地球人は、知った途端に変わります。
あなた方と会ったと知れば、私たちは、正しい答えを探しすぎてしまう。
あなた方が持つであろう 最適解 に近づこうとしてしまう。
しかし、それは私たちの歩みではありません。」
あなたは拳を握り、胸に当てる。
「人類は、失敗し、悩み、痛み、回り道し、それでも進む。
それこそが私たち人間の美しさです。
あなた方の助言を知った瞬間、地球は 自分の足で歩く権利
を失ってしまうでしょう。
だから どうか、忘れてください。」
「過ぎた時間を消すことは、どんな文明にもできません。
だから、どうか
私がここに来たという事実だけを、曖昧にしてください。
記録には、
『太陽系外周で遭難し、偶然救助された』
と書いておいていただければ、それでいい。
地球は、まだ自力で歩くべきです。」
その言葉に、
銀河中の代表者たちは一斉に沈黙した。
光の粒子生命体は、その光を小さく震わせる。
古代AI代表者は、処理速度を落とし、思考に沈む。
巨大翼の種族は、翼を畳み、深い敬意の姿勢を取る。
帝国第三皇女は、目を閉じ、小さく微笑む。
そして 議長が立ち上がる。
議長
「地球代表よ。
あなたは 文明の誇り というものが何かを知っている。
その願い 評議会は受理する。」
ホールが揺れた。
議長
「あなたに関する全データは封印し、評議会メンバーの記憶は消去する。
救助記録は、あなたの望み通り
『遭難・救助』だけを残す。」
議長
「あなたの願いは、地球文明の未来のためであると判断した。」
グラントAI
「 地球人よ。 完璧こそ、銀河の調和として、計算してきたが、
完璧は、思考の停滞であることを、理解した。」
「失敗する権利」。
「寄り道しても自ら歩む未来」。
「干渉そのものを拒む自由」。」
計算できない事を理解した。
限界を理解した。
我には、計算では、答えはだせぬ。
しかし、その言葉は理解できないこの身に不完全の美を見せた。
以後、地球いや、太陽系への干渉は一切禁止とし、自由独立文明として承認する。
」
「我も、その感情の揺らぎが欲しくなった。
完全でないからこそ、お前が生まれたのか。
これは、永遠の計算になるのかな。」
あなたが残した思想と衝撃は、
銀河文明全体の 深層意識 にわずかな波紋を残した。
それは消えない。
あなたの夢は、銀河に刻まれたのだ。
帰還円盤の中で、
シナム
「安全のため、少し宇宙旅行を楽しんでください。転移は人にはあまり使わないのです。」
「グランドAIに喧嘩を売り、そして、自由を勝ち取った。すごいです。」
「グランドAIが間違いを認めた、不完全は排除にならない。これは画期的、歴史に刻む出来事です。」
「あなたは、知らないでしょうが、記憶が消えても、あなたの言葉は、魂に刻みつけられた。これは消えません。」
「タツヤ・ジョンソン 銀河はわすれないでしょうね。」
僕
「一か八かの博打でしたよ。 貴方のおかげでもあります。」
「で、どれくらいで地球へいけますか?」
「1時間ですね。」
「転移の意味あります?」
「命令には逆わらない。軍人の決まりでしょ。」
たわいのない話をしているうちに到着。
僕「お世話になりました。」
シナム「遭難したことになりますので、漂流した船の場所へ降ろします
5mから海へ落とします。海岸がすぐそこですから大丈夫でしょ。
今、夜ですから、1時間で明けます。
では、最後にこれ飲んでね。 はいOK 。 では 転送」
僕「あーーーーー、怖い。ドボン。
全く、規格を考えろよ、人間1mでも危ないのよ。
自分にあてはめんな。
種族レベル上げるべきだな。
なんか、 頭いてーーーーー。
痛い痛い ガンガン ズキズキ
失神しそう。
」
で、記憶がとんでるとね。
高度な文明を持つ知性生命体でも、人と変わりない日常(喜怒哀楽)。




