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第10話 新世界の序章【終幕版】



光が収まり、世界は静寂を取り戻した。

王都の街並みも、森も、河も――すべてが穏やかに輝いている。

かつて数値に支配され、閉じ込められていた人々も、自由を取り戻していた。


カナリースは広場に立ち、周囲を見渡す。

人々の表情に戸惑いと希望が入り混じる中、彼女はゆっくりと手を広げた。


「さあ、新しい世界を始めるわ。

 もう、誰も数字で縛られない。」


セフィがそっと浮かび、淡く光を放つ。

「でも、カナリース。秩序が完全に崩れた今、自由の先には混乱もある。

 君たちが導かないと、世界は壊れてしまうかもしれない。」


カナリースは深く頷く。

「分かってる。でも、私たちならできる。

 私の力は、リースの力――二人分あるんだから。」


その言葉とともに、街の中心に光の柱が立ち上がる。

世界の測定の残滓を吸収し、新しい秩序を作るシンボルとなった。

人々の数値や記録が、自然と調和して、自由な形で再配置されていく。


遠くの空には、まだわずかに黒い影が漂う。

王家協会の残党か、それとも未知の力か――

新しい世界の安息は、完全ではなかった。


カナリースは静かに深呼吸する。

「さあ、行こう……。」

彼女の瞳には、無限値インフィニットの輝きと、果てしない旅の決意が映る。


光の中で、二人の影が伸びる。

自由の象徴として、世界を背に、カナリースとセフィの新たな冒険が始まることだけが確かだった。


──そして、誰も知らない物語が、今、幕を開ける。





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