35/35
35:【ピアノフォルテ】
――駅の広場に響く音。それはとても優しくて柔らかい音だった。何の曲を弾いているのかは分からない。ただ、恐らく、彼女の持っているとても大切な音色だろう。
その音が空気に吸い込まれる。彼女はピアノを弾き終わると、そっとピアノの蓋を閉じた。そして立ち上がるとかちゃり、とピアノに鍵をかける。
彼女は懐かしむような、そんな笑顔を残して人混みに消えていった。
とある駅のとある広場、ぽつんと置かれたそのピアノは…――
――駅の広場に響く音。それはとても優しくて柔らかい音だった。何の曲を弾いているのかは分からない。ただ、恐らく、彼女の持っているとても大切な音色だろう。
その音が空気に吸い込まれる。彼女はピアノを弾き終わると、そっとピアノの蓋を閉じた。そして立ち上がるとかちゃり、とピアノに鍵をかける。
彼女は懐かしむような、そんな笑顔を残して人混みに消えていった。
とある駅のとある広場、ぽつんと置かれたそのピアノは…――
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。