前へ目次 次へ 34/35 34:【新しい風】 私も美音もるりも、第一志望の大学に受かった。みんなそれぞれの道を歩もうとする。一歩一歩力強く。私と美音は同じ大学の器楽科入ることになっていた。ここで、私は美音とライバルとして、友人として、恋人として、どんな季節が来るんだろう。 桜なんてまだ咲いていない卒業式。美音は違う学校なので一緒にこの微妙な桜並木を歩くことはなかったが、入学式の頃のは満開の桜となっていた。 また、新しい風が吹いてくる。 私は思わず髪を押さえてかきあげた。