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15:【答え】
私はるりの告白にすごく驚いていた。今まで、そんな目で私を見ていたのだろうか。
だからといって拒絶や嫌悪という感情はなかった。それがまるで自然かのように。ずっと一緒にいたんだ。何も気づかなかった私はどれだけ鈍感なんだろう。
るりはずっと私を支えてくれた。私が受けた最後のコンクール。弦の切れた私は何もできなかった。あらゆる感情が吹き飛んで心は静かな湖面のようになっているが、それはただ単に「無」になっただけ。そんな私にるりはずっと寄り添ってくれた。私は音楽から逃げたけれど、それにも何も言わなかった。ただ、また高校一緒に行こうねといつもの明るい笑顔で手を取ってくれた。
そんなるりに答えを伝えたい。きっと私は不器用だから、言葉で伝えられないかもしれない。私はずっと音楽が嫌いだった。でも…、少しでも、るりへの気持ちが伝わるなら…。
私は震える手を鍵盤に置いた。




