表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

鬼が島




 鬼が島。

 肉体を持つ生物に憑依をしては肉体を得る他の呪いに対し、自ら肉体を創成しては全呪い、全生物に絶望を叩きつける鬼が一体棲む島であり、呪いの王とも、史上最強にして史上最悪とも称される、その一体のみの鬼に信奉する生物が多数住む島、でもある。




「早速本丸が登場ってか」


 式神犬、かい小樂こらくに背を向けては舌なめずりをして、鬼と対峙をした。


 櫂は野心家であった。

 豪華客船から降りて鬼が島に足を踏み入れたと同時に、出現した鬼に強く焦がれていた。

 誰も祓えずに長い月日を放置するしかできなかった鬼を祓って、式神としての最強の称号を得たかったのだ。


小樂こらく。邪魔をすんなよ」


 言い終えた途端、櫂は身体の向きを後方へと素早く変えて、跳ね上がった。

 瞬時にして後方にいた小樂こらくの傍らへと移動しては肩を抱く、鬼の頭に噛みつこうとしたのだ。

 が。

 違和感を察知した櫂は、空を蹴って、鬼への攻撃を中断。地へと降り立つと、険しい顔で睨んだのであった。

 邪悪さとは無縁の微笑を浮かべる鬼を。











(2024.2.5)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ