日常に勇者を2
円卓での会議が終わり家臣たちがぞろぞろと会議室を後にする
「フェリオスこのままご一緒していただけますか?」
「この後のことを相談したいのです」
ミルフィオーレがフェリオスに声をかける
「ええわかりました」
返事をするとそのまま二人で廊下を歩きだす。
しばらく歩いていきついた場所は玉座の間門の端にいた兵士が軽く会釈をし扉を開ける
そのまま扉を抜けるとそこにいたのは二人の少女
「お疲れ様です、ミルフィ王女」
「お疲れ様なのです」
対照的な挨拶をする二人の少女
固い挨拶をした少女は薄い緑色の髪をボブカットのようなヘアースタイル白を基調としたスカート型の兵服垂れた犬耳と緑の尻尾が特徴的である。後ろの腰には短剣が交錯するようにさしてある。
もう一人砕けた挨拶をしたのがやや背の低い少女背中の真ん中あたりまである茶色の髪とツンと張った犬耳、
少し短い尻尾が見て取れる。兵が切る軍服ではなく研究者の様なすこし大きめの白衣のようなものを着ていた
「お待たせしましたエクレ、キャロ」
ミルフィオーレが二人に声をかける
緑いろの髪をした少女がエクレ・オルロス、もう一人がキャロ・ミコッテである。
「どうぞこちらに」
ミルフィが手で促したのは玉座の間の窓際にあるテーブルとイス
4人が腰かけるとエクレが口を開く
「勇者召喚の件どうなりましたか?」
ミルフィオーレが少し俯て言葉を返す
「あまり納得はいかないみたいです」
「現実的ではないという話でしたが、とりあず了承は得られました」
フェリオスが言葉を続ける
「追い詰められている現状勇者を呼ぶのは良い判断だと思いますがどのように見つけるおつもりでしょうか?」
「その辺はキャロが詳しいはずです」
ミルフィオーレがキャロに目を向ける
「はい!ではキャロがご説明いたします」
「まず勇者召喚についでですが召喚に応じられる人間を探す必要があります」
「こちらの世界に気付ける人間を探し、セプテンス国の外にあるかつて使われていた召喚の儀の遺跡を使い召喚するという流れになります」
「ざっと手順はこんなものですね」
フェリオスが口をはさむ
「その勇者となる人間は簡単に見つかるものなのか?」
「実はもう手は打ってます」
「ふむ?」
「小太郎にこちらの世界の紋章石を持たして異世界に送っているのです」
「その小太郎に気付いた人間を召喚するとい方法を取ります」
キャロとフェリオスの言葉にミルフィオーレが口をはさむ
「問題はそう簡単に適性を持つ勇者が見つかるかということですが…」
「今はできるだけのことをやるしかありませんから」
少しの沈黙の後
「召喚された勇者様が救世主になることを祈りましょう」
ミルフィオーレの言葉にほかの3人は静かに頷いた…
そして約一か月程ついに勇者が召喚されることになる。