どうやら俺はとある学校の新入生らしいです。
俺のスキル«Advice»のおかげで、体育館に着いた俺は状況を整理する。
1,俺は今、この学校の新入生であること。
2,今は俺が死んだ2021年ではなく2×××年(未来)で
あること。
分かることはそれぐらいだろうか。仕方がない。今からグダグダと長い時間話すであろう校長の声を聞こうか。
「えー、皆さん、我が私立江京高等学校へのご入学おめでとうごさいます。ここにいる皆様は偏差値75、また約5倍という倍率の中で勝ち上がった100人です。個々をそれぞれ…………」
100人!? 偏差値75!? 普通300〜400人ぐらい集めるんじゃないのか。俺は高専に居たからそこら辺は詳しくないが……
それから、校長が予想通り長々と話してから、来賓だとか、保護者代表だとか、首席の子が挨拶だとかで入学式は終了した。
『クラス分けはこちらでーす。』
えーっと、俺のクラスは……1組か。4クラス体制なので、1クラス25人だろう。そして、そのまま教室の席に着く。
ピロン!!
«Mission:隣の席の子に話しかけろ。»
…………は? 隣の子って、、チラリ。
………………………女子じゃぁねぇぇぇえかぁぁあ!
ふざけんなぁ! 母ちゃん以外と女の人とはまともに話した事ねぇからな!? なんだよ、ミッションって。
しかも、隣の子めっちゃ可愛いし。芸能人かよ。え!? どうする? どうする慎也!
ブーブーブーブ!!!
«この世界での貴方の名前は河原 凛也です。»
顔面:50
頭脳:50
性格:?
運動神経:50
スタイル:50
…………なんだよ! え? どゆこと? 『河原 凛也』って。誰やねん。そして、なんだよ、この数値。……まさか、点数か?
(これは、何点満点なんだ? )
心の中で言葉を発する。答えてくれるか分からないがとりあえず言ってみる。
«100点満点です»
1……00点満点???ということは???
……え、……普通じゃん。普通過ぎない? 転生したら普通めっちゃ強くなるんじゃないの? キ〇トになれないの? てか、性格?ってなんだよ。
…………まぁ、いいや。こんなん当てにならない。それより、さっき出たミッションが視界から消えねぇ。やらないと消えないって訳か。まずは、一旦……
(どうやって話せばいい? )
«相手の名前は赤城 瞳。»
«最初にかける言葉は数秒後赤城さんは、持っているファイルを落とします。その時に話しかけましょう。»
(おいおい、んな馬鹿な、適当かよ)
しかし、そんな事を思った瞬間……-
「……あ、」
彼女の手からファイルが逃げていくように落下する。それを、自然に俺は拾い彼女に渡す。
ピロン!!!
«話す時は必ず口角を上げて、笑顔で話しましょう。»
そう言われ、俺は咄嗟に慣れない笑顔をしながら、
「どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
という会話をする。人生で初のJKとの会話。良き。
しかし、陰キャあるあるで、気持ち悪がられてないか、心配してしまう。直さなければ…………
«そのまま、話を続けましょう。次のセリフは同中が居るか否かに着いて聞くと良いでしょう。»
(ち、ちょっとは使えるじゃん。このスキル。)
「ね、ねえ、赤城さん。」
「はい? ってなぜ私の名前を? 」
「あー、……名札で、わ、分かったよ」
「あ、そうでしたか。なんでしょう? 」
「ど、同中の子とか居ます? ぼ、俺はここに居なくて。」
«ど、とか、ぼ、とか最初の1文字が不要です。1度ハッキリ言ってみましょう。»
うるせぇ。こちとら無意識なんだよ。今はこの子と話すので必死なんでねぇ!
「それが、私の友達1人も居ないんですよぉ。」
俺はこの時人生で1番勇気を出したかもしれない。ハッキリと女の子と喋るということで
「そうだよね。俺もなんだよ。」
ピュイン!!!
«スキル:『自動コミュニケーション』を手に入れました。»
……ん? じ、じどうこみゅにけーしょん?なにそれおいしいの?
「やっぱりそうですよね! 皆落ちちゃって……」
「あはは、俺もだよ。」
嘘だけど。まさか、転生したら、合格してましたー! なんて言えないしな。
てか、なんか、スムーズに話せる、、あ、スキルか。これが『自動コミュニケーション』か、理解理解。
「やっぱりですよね! 」
「うん、そのやっぱり。」
「ですよn……あ、先生来ちゃいますね。先輩に聞いた話だと、後で自己紹介あるらしいんでその時にあなたの名前を覚えたいと思います! 」
「俺もそうさせてもらおうかな。」
驚愕びっくり。体感僅か数時間前までは、現実世界にいて、女の子と話したこと無かったのに。今は、JKとスムーズに話している!! 革命だぁ!!!
そして、その後先生が話を進め色々な事をしてから、その日の学校が幕を閉じた。
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