安心感と寒気
(ここが俺が今日から通う高校かぁ)
家から自転車で40分通い着いた場所はもちろん俺の学舎やである“私立 帝真高校”である。
我が国の一流グループである帝真グループが手掛けており、帝真グループは学校、製造業、鉄道、IT、飲食業、出版社etc...
身の回りにあるモノの大半は帝真が関わっている。何でも会社の社訓は“スプーンから軍艦まで“らしい
(アナ◯イム・エレクトロニクスかよ...)
駐輪場に自転車を止め、眠い目を擦りつつゆっくりとした足並みで靴箱まで向かう。クラスメイトと担任の先生が張られており、自分と同じ新一年生がワラワラと人の群をなしている。
(グラスは知りたいけど、あの中には入りたくねぇ...)
そんなことを考えながら人の群から一歩下がったところから生徒会を観察していると後ろから聞き慣れた声がした。
「ケンジおはよ~」
けだるけにあくびをしつつ、マイペースな感じで挨拶をしてきたのは、中学生の頃からの友達である山本大紀である。
中学で入ったサッカー部でお互いに知り合い、陰キャな所やラノベ好き、ガ◯ダム好きなど、とにかく共通点が多くて親友になった。唯一俺と違う所があるとすればかつて中学最強のロリな女の子と付き合っていたことだ。今も付き合っているかどうかは分からないが俺はその事を今も恨み続けている。
「おう、タイキおはよう。同じクラスだといいな。」
「同じクラスだといいっていうか、俺ら進学クラスだからクラス1つしかないぞ。」
「マジ?」
「マジ。」
「よかった~お前と同じクラスじゃなかったらどうしようと思ってたが、何とかなったなw」
「だなw」
この学校は中高一貫校であるが高校から一部の優秀な人間を進学クラスとして招き入れ、一年間ミッチリ勉強させた後に二年生から中学からいる生徒とクラスをごちゃ混ぜにして勉強させるシステムにしている。
また、勉強はそこまでだが、部活をメインにしているクラスの生徒も俺らと同じ今日入学している。入学数は圧倒的にそちらの方が多そうだ。
俺ら進学クラスが1クラスだけで30人弱に対して、部活クラスは4クラスあり、1クラス40人程度いるらしい。
靴箱の前の生徒が減ってきたのでクラスだけでササッと確認して教室に行こうとしたら後ろから懐かしくも最悪な声が聞こえてきた。
???「青山様ー!!」
「お前は!?」
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