閑話 ティアとルースミア
ブックマーク、評価してくれた方ありがとうございます。
朝日で目がさめるともうルーちゃんが起きてた。
「おはよう、ルーちゃん」
「うむ、おはよう」
ルーちゃんも私同様、寝るときは衣類を全部脱ぐみたい。 だから今はお互い裸のまま。
「ん————————っ!」
伸びをして体に朝だよぉ〜と教えてあげていると、ルーちゃんは私が起きるのを待ってたかのようにベッドから降りた。
「ルーちゃんって朝に強いのね」
「別に朝強くなるわけでは無いぞ?」
「そ、そういう意味じゃなくて、寝起きが良いよねっていう意味ね」
こういうところはやっぱり私たち人と感性が違うんだなって思う。
そういえばルーちゃんは私たちの事を人種って言ってたっけ? ルーちゃんの元の次元ではそう言われてるのかな? まぁどうでもいいか。
「そういう事か、我の場合、脳の半分が眠り、残り半分が起きている。 だから完全に寝る事はない」
「えぇぇぇぇぇえ! じゃあ初めて会った日の野営の時も寝てなかったの?」
「脳の半分は寝ているといっただろう」
「じゃあルーちゃんがいたら見張りなんて……」
「うむ、必要ないな」
前に聞いたことがあるけど、ドラゴンは寝たフリをしてこっそり近づく冒険者を騙す、なんて聞いたことがあるけど、それはきっとこういうことなんだって思った。
ベッドから私も降りて改めてルーちゃんを見ると、私よりも出るところは出ていてとても綺麗なプロポーションをしてる。
「お風呂の時も思ったんだけど、ルーちゃんってローブの上からだとあまりわからないけど出るところは出てるよね……やっぱり男の人は胸が大きい方が良いのかなぁ……」
すっぽり隠れる自分の胸に手を当てて、ルーちゃんよりも小さい胸に悲観しちゃう。
「別に全ての雄がそうとも限らんぞ? 番の場合、無いのはダメらしいが、小さい方が好みらしいからな」
「えー……それってもしかして……うううん、なんでもない。 そ、そっかぁ、あはは」
ルーちゃんの旦那さんってもしかしたらロリコンなのかな?
下着を手をとって身につけていてふと気がつく。
ルーちゃんが苦戦しながら胸当てをつけているんだけど、レースとかフリフリがついててそれでもって凄く繊細な作りになっていて凄く可愛い。
それに対して私のは……ここでは一般的なものだけど、胸当ては布を巻きつけるだけだし、下だって男の人と変わらないものを身につけてる。
「今度はなんだ?」
ちょっと見過ぎちゃったかな。
「えっとね、その下着凄く可愛いなって思って。 見たこともない素材だし」
「これは番が身につけていたものを我が貰いうけたものだ」
「えっ!?」
だ、旦那さんが身につけてたって……それって変態じゃあ……
うううん、もしかしたら男の人じゃないのかもしれないよね?
「ち、ちなみにルーちゃんの旦那さんって男の人……だよね?」
「むろん雄だが?」
そんなことは無かったみたい。
うわぁ……ルーちゃんの旦那さんがますますわからなくなってきたよ。
うーん、女性の下着を身につけた男の人……うわぁ、私にはムリ、ムリムリ絶対ムリ。
きっとルーちゃんだから……あ、でも、ルーちゃん以外にも2人奥さんがいるって言ってたっけ。
うーん……
下着を着け終わって、服を着ていく。 ここでもまたルーちゃんの着ているものに目が奪われた。
何にってそれは着ているものに絵が描いてあるところで、その絵はルーちゃんが大事にしている人形に似ている。
確かネズミーマウスって言ってたかな?
見れば見るほどルーちゃんがここの住人じゃないっていうのがわかった。
「おい、ティア」
「え、え? ごめん、じろじろ見過ぎちゃったね」
「そうではない、これを貴様にやろう」
「うん? ってローブ?」
「コイツは守護のローブと言ってな、斬り裂きと炎と冷気に非常に強い防御効果を持っている」
「そんな凄いローブをなんで私に?」
「ティアは我を姉呼ばわりしていた雌になんとなく似ているのだ」
していたって事はその人は亡くなっちゃったんだろうな……
「今は女神時なったから必要ないそうだ」
「はい!? ルーちゃんの世界って神にもなれちゃうの!?」
「人種の神は信仰で力を持つからな。 忘れ去られて力を失ってきた人種の神は、適した人種を見つけると代変わりをするのだ」
神っていうのは私にはよくわからないんだけど、ルーちゃんの次元って、なんだか凄いところだなぁ。
「ありがとう! 大切にするね」
さっそく受け取った守護のローブを着てみると、重さもあまり感じられなくて着心地も凄くいい。
そこへ扉を叩く音がした。
「おーいティアとルースミア、早く支度を終えてくれ」
デ・ラ・カルの声がする。
すっかりノンビリしちゃった。 今日はこれからお城に行かないといけないんだったね!
ルーちゃんを見ると私にローブを渡しちゃったから、絵の描かれた服姿になっていて妙に目立ってる。
「ルーちゃん私のローブを着て。 この世界にはそういう絵の描かれた服はないから目立っちゃうよ」
「ふむ……では交換だな!」
「うん!」
私のローブを着込んだルーちゃんが、大切にしている人形を手にとって一度見つめた後、人形の鼻とルーちゃんの鼻をくっつけてから腰に吊るした。
「今のって何かのおまじないなの?」
「あれはネズミー式のチューだ」
私にはその意味がよくわからない。
だけどとても大切にされているのだけはよくわかった。
だって、人形の鼻の辺りがだいぶ黒ずんでいたから。
「おーい、まだかぁ?」
「今行くー、ルーちゃん行こう」
「うむ!」
次の章のタイトルが未定なので今回はルースミアと勇者の部分に紛れさせました。