表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/195

96話

氷獣王さん終わりました。というか、戦闘自体は前の話で終わってた感が。基本今回は家族たちのステータス確認とアナウンス回です。


 「うきゃぁっ!」


 氷獣王が攻撃の対象を突如として私へと変更した。それはつまり氷獣王だけでは彼ら六人……いや七人に勝てないと判断したからだ。この判断は普通なら間違っていない。取り巻きが強いのなら刺し違えてでも親玉だけでも倒しておきたいという考えはなくもないはず。親玉もとい私を倒せば、この戦いは終わるのだから。



 あっという間に自分よりもステータスが高くなったコウガやセツナをみた氷獣王はそれを一瞬で判断し私へと向かってきたのだろう。それでもその判断は時すでに遅かった。

 その氷獣王の体は私の目の前に来た時すでに【神速】で追いついてきていたセツナによって上空へ蹴り上げられていたのだ。そして足の踏み場のない空中でもがく氷獣王へと次から次へと攻撃を加えていくコウガ達……。氷獣王の姿が地に落ちた時、表示されていたのは残り一ドット程度の赤く点滅した表示だった。


 せめて私が魔唱歌を準備している間に危険になる可能性を考えておけば、このような結果はなかっただろう。あとはそうね、サルみたいな声を上げた女の存在は誰も見てないし聞いてない。もちろんわかってるよね?



 私は服従を示している氷獣王を前にこうなったコウガ達のステータスを思い返していた。




 魔唱歌を使用し、能力値が軒並み上昇したコウガ達と何か別物へとなってしまったセツナ。

 どうせだからコウガ達のステータスの変化値もお知らせしておこうと思う。簡易版だけど。



 名前 コウガ LV 58 エクストラ体

 スキル アクティブ【疾走】【噛み付き】【引っ掻き】【威嚇】【壁蹴り】【鉄牙爪】【毒撃】【狂乱】 【空蹴り】【空烈破】【火纏】【見切り】【爪牙研ぎ】【乱れ爪牙】

 パッシブ  【同種連携:大】【脚力大上昇】【悪路走行:中】【カウンター】

 物理能力 718 → 1436

 魔法能力 490 → 980


 【乱れ爪牙】:なりふり構わず爪を振り回す。命中率が低いが攻撃力が物理能力の1.5倍になる。鉄牙爪を発動中ならさらに威力が1.2倍になる。


 このスキルは肉集めしているときにレベルアップで覚えた新スキル。当然一度使ってもらったけど、そもそもコウガの攻撃力が高くてそこらの敵なんてすぐ倒せちゃうからどの位いい物なのかは判断できていないんだよねぇ。次はクルス。



 名前 クルス LV 32 エクストラ体

 スキル アクティブ【土魔法5】【翼闘技8】【奇声5】【土纏】【雷撃衝】【一撃必倒】【スキル封印中】

 パッシブ 【超飛翔】【狩人の根性】【振動感知】【危険感知】【スキル封印中】【風翼波】

 強さ

 物理能力 752 → 1544

 魔法能力 624 → 1288


 【風翼波】:翼をはばたかせて真空波を起こし、それをまっすぐ飛ばす遠距離攻撃。威力は物理能力の半分から3/4ほどになる。


 クルスのこのスキルはいつの間にか覚えてた。キャンプが終わった時は持っていなかったから、ヘリオストスからこの大河に来るまでのどこかで覚えたんだろうけど……そんなログ確認してませんでした。

 あっ、エクスチェンジを使って増えたものでもないのは間違いないからね?とりあえず、魔法以外の遠距離攻撃なのでこれから頭角を現しそうです。


 エクスチェンジによる増加値もクルスだけ+40ほど増えている。この+40に意味があるのかどうかは……私が知るはずがない。


 あと気づいたかな?とうとうクルスの物理能力がレベル60近いコウガを超えたんだよね。やっぱランクの差による能力の上昇値は覆せないのかな。特に皆の場合、私の特性のせいで全員レベルの上限値キャップを超えちゃってるからね。

 本来のランク3のモンスターのレベル上限は30、ランク4は40と上限値が決まってるんだよ。ちなみに進化はレベル20からできる。この辺からしてもう皆の潜在能力値みたいなもの(?)が他のテイマー達より高いのが問題になりそうだよ。……と話が脱線しかけてるから戻して次はイリス。



 名前 イリス LV 26 エクストラ体

 スキル 【水魔法6】【豪・突撃】【重撃・乱打】【光魔法7】【タクトマジック4】

 パッシブ【浮遊】【高速飛行】【水入らず】【水属性(中)強化】【属性魔法強化:中】

 強さ

 物理能力 498 → 996

 魔法能力 521 → 1042


 イリスはレベルアップによる新スキルは無いけど、既存スキルの変化がいくつも起きている。

 【突撃】が【豪・突撃】になり威力が増加してるし、【重打】が【重撃・乱打】へと強化し、一撃の重さと攻撃速度が増していたりする。魚であるイリスがどうやって乱打というか連続攻撃するのかすごく不思議だけどそういうものなのです。

 あとは各種魔法のレベルアップとパッシブスキルも底上げされてるかな?次はカエデだね。



 名前 カエデ LV 28 エクストラ体

 スキル  【ナチュラルメイク9】【連射】【堅魔法7】【アロマテラピー】【木魔法3】

 パッシブ 【擬態】【伸縮自在】【火属性弱点:大】【弱り目に祟り目】【植物強化】【魔素吸収】

 物理能力 333 → 666

 魔法能力 457 → 914


 カエデは全体的に既存スキルのレベルアップと【魔素吸収】というスキルを得てるね。【ナチュラルメイク】に関しては生成速度の増加と作り出せる爆弾系木の実の種類が増えており、【堅魔法】は範囲支援魔法がいくつか増えたこと。

 で、新しい【魔素吸収】だけど効果はこうです。


 【魔素吸収】:戦闘中に限り周囲の魔素を吸収し、魔法やスキルの使用負担を軽減させる。周囲の魔素の量で軽減量が変化する。


 魔素を吸収してディレイを減らすと言い換えてもいいかな?カエデに限ってはこのスキルのおかげで連続で魔法を使用できるようになったと言う訳。

 使ってるところを見て思ったのは死霊王と同じものじゃないかなって事。アレもたぶんこのスキルを持っていて闇の森の深遠という魔素の濃い部分にいたからこそ、あれだけ魔法を連続使用できたんだろうっていう見解。……次はルドラ!



 名前 ルドラ LV 29 エクストラ体

 スキル 【噛み付き】【鉄壁】【尾撃】【切り裂き】【ブレス(水・土・光)】【じゃれる】

 パッシブ【甲殻】【冷気弱点】【鱗強化】【防御強化】【竜麟】

 物理能力 455 → 910

 魔法能力 244 → 488


 ルドラは【竜麟】というパッシブスキルを得ていたんだけど、これは魔法防御系の鱗なんだよね。でも魔法防御を上げても私の絶対防御(ただし今現在においてはエクスチェンジでCHAが低下しているので余裕で魔法ダメージが通る)を抜くことはできないので使われることは少ないのではないかな?

 あとはブレスの属性が水だけだったのが土と光も使えるようになってる事。まあ魔法能力が低いからダメージが通りにくいだろうけどね。



 ……最後はティアと行きたいところだけど、物理能力が2になって魔法能力が60になっただけなのでわざわざ書かなくてもいいかなぁ。手抜きだねぇ。



 このように強化された彼らが主である私を無防備にしておくはずがなく、氷獣王がセツナ達に恐れを抱いた瞬間には私を守るために行動していたのです。氷獣王から見た、目の前のセツナはすでに神速で移動後に残った残像だったということ。

 セツナは神速で私の近くへ待機すると同時にエクストラスキル(エクスチェンジにより変化したスキル)の【真影・潜伏】で隠れ、ようやく氷獣王が私の元へ移動してきた瞬間に【風纏】を併用した体当たりで氷獣王を空……(洞窟なので外ではないんだけど)へ飛ばし、その後にコウガ達に向けて総攻撃を号令した。


 魔唱歌のエクスチェンジ効果により、能力が二倍になっている彼らにとってセツナの号令に応える事など造作もないことだった。彼らは取得している中で一番強力なスキルを空中でジタバタともがく氷獣王へと放ったのだ。




 「ワシの負けだ……主らの力、しかと見せてもらった。これからはワシや周りの者共の力も役に立ててくれ」


 そう声を発したのは予想通り氷獣王。これは念話ではなく口が動いている。


 「えぇ、しっかりと働いてもらうから覚悟しておいてね(うぅ、あの白い毛をモフるのが楽しみすぎるぅ~。あぁ、氷獣王用のブラシの購入も考えないといけないなぁ。さすがにコウガやセツナのブラシを使ったら怒られそうだもんね)」


 その後なぜ真っ先にアイリ自身を攻撃しなかったのかを問い詰めたところ、想像どおりコウガ達の力を見るためであったらしい。ちなみに氷獣王曰く、クエスト受注時に私が覇気を発した時に私のステータスを見破っていたらしく、いつでも倒せると高をくくっていたらしい。そりゃ、能力だけ見たら私はただの雑魚ですし?


 「さて、ではワシらと契約を交わそうではないか」


 「そうね。それじゃあ【テイム】!続けて【軍勢】!」


 テイムスキルを使用すると氷獣王の体が輝き、収納の中へ。氷獣王の配下たちも私の中へと取り込まれていった。


 《冬闇の大河において、あるプレイヤーが王種モンスター《氷獣王ニブルヘイム》に勝利しました》

 《プレイヤー名:アイリが《氷獣王ニブルヘイム》に勝利しました》

 《エリアボスを配下に加えたことで《冬闇の大河》がアイリの領地となりました》


 一番上のが全体へのアナウンスで二つ目がこの冬闇の大河にいる住民・プレイヤーへのアナウンス。三つ目が私個人へ届いたアナウンスですね。

 倒さなくて仲間にしてもこういう風にお知らせされちゃうのかぁ……。もう開き直るっきゃないかぁ。

 てか大河エリアにいる人には倒した人が私だってバレてるじゃないの!


 あぁ、ほらぁ、FSのバッカスさんとエレノア、そしてなぜかゼリンさんからフレンドメッセージが来てる。とりま今はスルーしとこっと。



 《プレイヤー:アイリが王種を倒した事で魔王の資質が強化され魔王の熟練度がⅢになりました》

 《プレイヤー:アイリの魔王の資質が強化された事で新しいスキルを取得しました【軍勢:亜人】【軍勢:魔樹/植物】【軍勢:物質/魔動機】。さらに一部のスキルが変化しました》

 《プレイヤー:アイリの魔王の資質が強化した事によりステータスが上昇しました》

 《CHAステータスが規定値を超えた為、称号【傾国の美女】、【世界を揺るがす美神】を獲得しました》

 《個体名コウガのレベルが上昇しました(58⇒60)》

 《個体名セツナのレベルが上昇しました(8⇒10)》

 《個体名イリスのレベルが上昇しました(26⇒30)》

 《個体名クルスのレベルが上昇しました(32⇒34)》

 《個体名カエデのレベルが上昇しました(28⇒33)》

 《個体名ルドラのレベルが上昇しました(29⇒33)》

 《個体名ティアのレベルが上昇しました(10⇒65)》

 



 相変わらず、すごいアナウンスのラッシュだった。……ていうか、なんか見たく無いアナウンスが混じってるんだけど……。

 はぁ、気が重いけどじっくり確認していこうか……はぁ……もうため息しか出ないよ。

4/20 次話の進行のため 【軍勢・物質】の表記を 【軍勢・物質/魔動機】 へと変更しました。

突然の変更で申し訳ありません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ