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46話

詰め込みすぎてひどいことになったかもしれない。

話の流れが分からないとかの意見が多ければ分割して詳細を考える事にしますので

よろしければ良い、ダメの感想くださいませ。(勿論ダメが多い事は予想済み!遠慮割合は3~40%位にしてくれると受けるダメージが少なくて助かります)

 「よし、じゃあ今からあなたの名前はカエデよ!よろしくねカエデ」


 ワサワサッ!


 喜びを示すカエデに微笑みかけながら、カエデのトリミングってどうやれば良いんだろうって考えていた。幹を撫ぜてもモフモフして無いから葉っぱを撫でれば良いのかな?

 ぬー、植物の可愛がり方とか調べておかないといけないね!とりあえずはカエデのステータスを公開しましょう。



 名前 カエデ

 種族 オーガニックトレント 植物種ランク2

 LV 10(1800/7900)

 スキル

 アクティブ 【ナチュラルメイク3】【連射】【堅魔法2】

 パッシブ  【擬態】【伸縮自在】【火属性弱点】

 強さ

 物理能力 66

 魔法能力 83



 やっぱり予想通り防御・支援系っぽい魔法をもってた!他にも色々スキルを持っているみたいだし、確認しておかないと。まずはステータスだけど、攻撃魔法スキルが無いのに魔法型なんだね。

 ゆくゆくはレベルアップで攻撃魔法を覚えてくれるのかな?



 【ナチュラルメイク3】:自分もしくは周囲の草木に実や種を実らせる。出来た実や種には様々な効果がある。威力は使用者の物理と魔法能力により計算される。

 レベル1:草を成長させる、葉を茂らせる。素材として採取可能なのは一日に1回ランダム数獲得。

 レベル2:果実を実らせる。出来る果実は攻撃用、回復用、素材用と他にも様々存在する。素材用に関しては収穫は一日に1回ランダム数獲得。

 レベル3:自分が根差したエリアにある植物の種を作り出す。種は攻撃用と素材用に分かれる。素材用は一日に1回ランダム数獲得できる。なお、採取した種は自分の土地であれば植えることが可能で何が出来るかはその土地次第。


 【連射】:投擲系スキルの派生の一つ。自分の扱得るものを手当たり次第投げつける事が可能。連続ヒット数が多いと自身の攻撃力が上昇する。


 【堅魔法2】:ステータスを強化する支援魔法を範囲対象で使うことが出来る。

 レベル1:カテクト、スピーダーを修得。それぞれ物理能力もしくは、VITやAGIを増加させる。属性魔法で覚える強化魔法よりも上昇率は少ない。

 レベル2:パワード、マジカルを修得。物理・魔法能力、もしくはSTRやINTを増加させる。属性魔法で覚える強化魔法よりも上昇率は少ない。


 【擬態】:植物系や虫系のモンスターが使用するモンスター専用スキル。周囲に溶け込んで目立たなくする。ただし、周囲に障害物などが無い場合は成功しない。


 【伸縮自在】:自分の体の一部を任意に伸ばしたり縮めたりできる。伸縮している間は回避行動を取ることができない。


 【火属性弱点】:火の属性攻撃で大ダメージを受けやすくなる。



 あはは。私ってば最初カエデのスキルにある【ナチュラルメイク】を見て、お化粧に関することなのかと思っちゃいましたよ~。カエデには性別が無いから別にお化粧したらダメって事は無いけど。

 まあ一応名前は男とも女とも取れる名前だからいいか~。


 とにかく、さっきの戦いで見せてくれた果実などを実らせるスキルってこと。

 仲間になっちゃったから果実などを収穫できる回数に制限が掛かっちゃったみたいだけど、そればっかりは仕方ない。私ばっかりがそう言った素材収穫を延々と出来たら流通方面でおかしいことになっちゃう。


 カエデの戦闘スタイルはスキルで硬い果実や毒の実などを実らせて、それを連射スキルで投擲する遠距離攻撃型になるね。心配だった魔法能力の高さに関してもこのスキルに関係してるみたいだし。

 とはいえ、若干クルスの大砲と被っちゃうけど……まあいいか。遠距離攻撃ができる子が多くて損は無いですし。


 堅魔法はセツナやクルスが使える、ウインドアップやアースアップなどの魔法より効果は落ちるけど範囲に掛けられるのが大きいね。広く浅く支援魔法を行き渡らせて、効果の大きい支援魔法を掛ける為の時間を稼ぐのに使える。


 擬態……は、隠蔽とか潜伏とかの同じ類って考えで良いと思う。カエデの場合は木を隠すなら森の中って感じで自動発動するみたい。私達と行動するんだし、通常の狩ではあまり使い道が無さそうなスキルかな。


 伸縮自在はさっき見てのとおり、枝を伸ばせるようになるスキルだね。長さ的には細く短くすれば30メートル、普通サイズの枝で伸ばすなら15メートルくらいが限度かな。まあ充分すぎるね。

 たぶん使い道としては枝を伸ばした先にナチュラルメイクで回復の果実等を作って渡すのが主流になるんじゃないかな。細くしすぎたら枝が折れないか心配するよ。


 で、最後の火属性弱点に関しては言うまでも無いから端折ります。



 「スキル確認は追々するからそのつもりでいてね。あと移動なんだけどカエデ、動ける?」


 ワサッワサッ……ズリッ……ズリッ……


 うん、動けるは動けるけどすごく遅い。

 良い方法が見つかるまでは調教スキル内の収納に入ってもらうしかないかな。ただ収納に入ったままだとレベルがあがりにくいし、戦闘開始しちゃったら収納から呼び出しが出来ないんだよね。

 敵を見つけたら戦闘に入る前にカエデを呼ぶとかして、対策するしかないかぁ。

 こう言うの考えるとポ○モンの交代によるレベル上げを思い出すよ~。カエデみたいな子の為に学習装置が欲しい……切実に!



 そんなこんなでやっとガイアの街に戻ることができた。帰りには全員を呼び出して新メンバーの挨拶などを済ませておきました。

 これで仲間が5体……。孵化器に入っている卵が孵ったら6体目の仲間になるはずですし、これでまともなパーティ人数になります。その卵ですが、なんとなく動いている感じがするので、あと1週間位……サービス開始一ヶ月記念イベントくらいの時期に孵るんじゃないかな。

 なんにせよ仲間が揃ってきたし《魔王クエスト2》を進める時が近づいてきました。


 あとはそうですね。このあたりで皆のレベル上げでは無い訓練をして、自分たちの強さを認識しておく必要があります。どうせだから、仲間の中で誰が一番強いか序列を決めるのも楽しそう。

 序列って言っても強さの意味だけだから、待遇を変えるとか先輩・後輩の地位逆転とかはないよ。


 というのも最近自分の事ばかりで他のプレイヤーの情報集めをしていませんでしたからね。

 他の人たちがどのあたりに踏み入っているのか、素材はどういったものが手に入り、どの程度流通しているのかを調べれば、大体の強さか見当が付く。

 このあたりのフィールドで私達が行ってないところってほとんど無いもんね。あっ、廃坑以外のダンジョンは除く。


 何度も言うけど図書館でカエデのトリミングもとい……剪定せんてい(?)の仕方とかを調べておかないと、カエデだけがグルーミングタイム中、置いてけぼりになっちゃうからね。



 こうしてあっという間に1週間が経過しました。今日のお昼までアップデート作業があるということでエスにログインできないし、軽く情報集めしておかないと。


 その前にこの一週間の内容をお知らせしておきましょう。

 まずはカエデを仲間にした日の翌日には仲間内でのバトルをして第一回の序列を決めました。

 この時、物理部門ではクルスが一位に、セツナが魔法部門一位になりました。


 物理部門ではコウガが勝つと予想していたけど、なんとイリスに負けてしまい、かなりしょげてたんですよね。その負けを引きずり結局物理部門はクルス、イリス、コウガの順となり、魔法部門はセツナ、クルス、イリスとなった。ちなみに今回カエデはこのバトルに参加させて無い。全員の攻撃方法を見せてカエデならどういう風にサポートできるかを考えさせたのです。


 2日目から5日目まではとことんレベルあげを行いました。高山中腹のオークやらオーガを育成するメンバーごとに変更して効率よく育てることにしたのです。

 そのおかげでコウガはレベル19、セツナはレベル15、イリスとクルスはレベル17、カエデが13まであがった。


 レベルあげ以外の時間はシノアと露店をまわったり、ルグートさんに依頼していた装飾品を受けとったり、シオリさんの創作料理をご馳走になったりと充実していたと思う。

 この時カエデも肉が好物だったことに驚かされました!てっきり植物栄養剤とかが存在するのかと思ったよ。


 装備の話をしたついでにコトノについても報告しておきます。オークの皮の加工がそれなりに上手く行くようになってきたらしいです。オークの皮でそれなりでは、まだオーガの皮は渡せないですねぇ。まああれから狩りすぎたせいでオーガの皮の量もすごい事になっているんですけどね。

 とりま、早く作れるようになってね~。


 そして昨日の6日目。午前中はコウガとイリスのリベンジマッチを行いコウガが勝利した。その際私の覇気が再発動して、なんとなくコツをつかめた気がするから、時間を見つけて発動させる練習をしようと思うの。




 最後に午後からは、最後のクエスト素材の持ち主であるオーガキングを討伐に向かった。

 まずはオーガのコロニーの近くに行き、イリスがタクトマジックで雨を降らせ、全員の気配を遮断しておく。オーガは耳が良いからね。


 雨が降っている間にカエデはジリジリとコロニーに近寄り【連射】の範囲に入ったところで待機。

 クルスとイリスは相変わらず、空からコロニーを見下ろして突撃の機会を伺っている。

 最後にコウガとセツナに関しては奇襲部隊として二人でコロニー付近で合図を待つように指示しておいた。


 突撃の合図はカエデの連射による弾幕が発動した直後。


 カエデの毒や麻痺などの状態異常効果がのった果実がコロニーに次々と撃ち込まれていく。それを皮切りに空からクルスが大砲で射撃、イリスがタクトマジックの効果で威力の高まったアクアスパイラルを放ち、コロニー周辺に居るオーガを殲滅していく。新規のカエデ以外のメンバーはソロでオーガを倒せるまでに成長しているので今更細かい指示はしない。


 ある程度オーガの数が減った所でコウガとセツナがコロニー内に侵入し、少ないながら存在したオーガの上位種オーガソルジャーやオーガジェネラルを引き裂いては倒していく。


 コロニー内の強者が減った所で満を持して登場したのがオーガキング。

 いや、表現がおかしいかな。自分のコロニーが壊滅の危機に陥ったから慌てて出てきたと言う方が正しいかも。

 それに、本来持っているはずの大斧も持ってないしね。そんな状態で私達に立ち向かおうなんて笑止千万!



 「ゴギャァァ……」


 《クエストアイテム《大鬼の大角》を獲得しました》


 はい、オーガキングとの戦闘が終わりました!


 武器も持たず徒手空拳でコウガを追い込んだことに関しては褒めてあげるけど、結局の所オーガキング一人で私達全員の相手をするのは無謀だった。

 やっぱりボスと言っても数の暴力で挑めばたいしたこと無いんだね。多分だけどコウガとクルスの二人だけでもオーガキングを倒せたかもしれない。そのくらい二人は強くなってるもん。全員で殺るならもう少しレベル低くてもいけたかもしれない。


 「これで3種類全部集め終わったね。さっそくパーシヴァルさんのところに報告に行こう!」


 私達はコロニーを後にして、ガイアの街に戻った。町に戻るとすぐにパーシヴァルさんのお宅訪問を行い、素材を渡す。



 「ゴホッゴホッ……あ、ありがとう。まさか本当に全部集めてきてくれる人が居たなんて……ゲホゥゴフッ」


 パーシヴァルさんが涙を流して喜んでいた。喜ぶのは良いけど薬にしなくて良いのかな?最後の方、咳がヤバかったんだけど!?お願いだから早く薬を作ってもらってぇぇ!


 「ごほっ、すまないね。僕は最低でもあと数ヶ月は掛かると思っていたから、予想外に早く全ての素材が集まって興奮しすぎたみたいだ……。早速これをお抱えの薬師に渡しておかないと……」


 パーシヴァルさんが呼ぶと白い服を着た薬師が現れ、素材を受け取るとすぐに調合しに向かった。

 素材を渡し終わったパーシヴァルさんは私に向き直り、再度のお礼とともに頭を下げた。


 「本当に助かった。全ての素材を集めてこれたって言う事は君はこれらの素材の効能を調べたと言う事だよね?……うん、察しの通り僕は、体の内部に大きな病を抱えているんだ。実は余命も宣告される程度には差し迫った事態になってたんだよ」


 あら、やっぱりそうだったんだ……色々寄り道して遅くなってすみません……。


 「まあだけどその心配も君のおかげで払拭された。まだ薬は出来ていないけど報酬を渡そうと思う。君はどういった報酬が望みだい?僕にかなえられる範囲でなら最大限答えよう」


 報酬かぁ。やっぱりスキルを望むのが良いのかな?それとも光の勢力の情報?

 あぁ、でも前者は兎も角、後者を聞くといくらなんでも怪しまれちゃうかなぁ……。


 「……うーん、迷っているみたいだね。では僕からの報酬の一つとして君が求めていそうな情報を教えようと思う。まずは君は闇側からのスパイだよね?あぁ、警戒しないで欲しい。僕も依頼をする立場としてそれなりに調べているんだ。それに心配無用だよ。命の恩人を売るような真似をする気は無いからね」


 ……私のこと、バレてるじゃない!というかパーシヴァルさんの立場って一体?私が闇の勢力側だということを調べられるって言うのはすごい情報収集能力を持っているってことなんじゃ?


 「混乱しているところ悪いけど聞いてくれる?なぜ僕が君の事を知っているかと言うと同じ穴の狢だからと言う答えになるんだ。……そう、僕も闇の勢力側の人間でね。光勢力弱体化の為にもぐりこんでいるんだ」


 な、なんだってぇぇ!パーシヴァルさんもスパイだったなんて!それならそうと最初に言ってよね。


 「それに僕はてっきり君は僕が同じ仕事をしている者と知りながら近づいてきたと思ってたんだよね」


 いえ、そんな事まったく考えもしませんでした!

 ……あぁ、何とか落ち着いてきた……。よし、そういう事なら遠慮なく今までパーシヴァルさんが集めた情報を頂こうと思います。さあ、洗いざらいはくのです!私は目力を込めてそう言った。


 「!?そ、それが君の魔王の資質なのかい?確かにこの魅力には抗う気は起きなくなるよ。分かった。僕の持つ情報を全て君に教える……いや、教えさせていただきますともっ!」


 気付けば私からあの覇気の波動が出ていました。あっ、やっぱり思ったとおり少しずつ使えるようになってる気がする!覇気スキルの説明文の意味がようやく分かったよ。

 それにしても私の魔王の資質は魅力方面だって事に初めて気づきました。それにあっさり気付くなんてパーシヴァルさん侮りがたし……。


 その後パーシヴァルさんは光の勢力の内情について説明を行った。話の中でパーシヴァルさんが光の勢力の上位に食い込んでいることが分かったので、そのまま内偵を続けてもらい、時折報告してもらう方向に進めた。



 《【魔王クエスト2】:光勢力の内情を調査しよう(難易度4)を達成しました》


 「あっ、魔王クエスト進んだ。これのクリア条件は別にギルドから情報を集めないといけないって訳じゃなかったんだね。内情に詳しい人から情報を貰えばそれで解決する問題だったなんて」


 難易度が高い理由は、その情報をくれる人からの高評価を得ないといけないからという事だったんだね。


 魔王クエストが進んだ事で、光の勢力内に居る協力者……パーシヴァルさん他複数名の名前と所在がわかりました。以後は彼らと交流しながら光勢力を混乱に陥れる方向に動くことになります。

 その中の一人に魔王スキルについて知っている人が居たので、質問をしてみるとやはり私が思っていた通り、本気の本気で思いながら発動しろと念じれば良いだけだった。


 今までも十分、本気で発動しろーと思ってやってきたつもりけど、その程度の本気だけじゃ足りなかっただけと言うだけのことでした。これからは常に本気の本気をすぐに出せるように訓練しようと思いますっ!



 ここまでが6日目までの結果です。

 昨日の今日なので訓練はしていないけど、私がどういう行動をすれば魔王のスキルが発動するかの糸口がつかめたから、これから頑張るよ!

 当面のところは弱いモンスターを相手に練習かなぁ?ポポとかランドックとかその辺でためそう!

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