24話
お休みするという予告に反して1時間遅れで何とか投稿する文字数を稼げました。
今週投稿した分は、ガーっと書いちゃったので土日を通じて1週間分修正作業になると思います。大筋は変更しない予定ですけども。
おはようございます。本日もゲーム日和でございますね。では早速参りましょうか~。
ログインするとまず確認したのがメール。なぜなら視界の端にチカチカと手紙のマークが光っていたので気になったから。
差出人は昨日ログアウト前にメールを送ったルグートで、用件はしばらく手が空いてるから装備依頼用の素材をいつでも持ってきてくれて大丈夫という事です。
ふむー、そういうなら今からでも向かうとしましょうかねー。
「よっ!マジで朝からログインしてるんだな」
「まあね。この時間って徹夜組がそろそろ眠りに付く時間で良い具合に狩場が空くからお勧めなのよね」
「そりゃ確かに……」
「でもさっきの言葉、私も貴方に向けていえるわよね?ルグートはちゃんと寝てる?」
「もちろんだ!毎日ちゃんと2時間は寝てるさ!」
「うわぁすごい……それだけやる気だしてるならお願いしようと思ってる装飾品期待して良いのかな?」
「ふっ、愚問だな……いつもいるからと言って良い素材を手に入れられると思うのか?」
「……あらそぅ。じゃあやっぱり頼むのやめようかな……」
「あぁ!嘘、嘘だって。ちゃんと細工・装飾のスキルレベルが共に20超えたから良いもん作れるぜ!」
「作れるなら最初から言ってよね」
聞きました?ルグートのスキルレベル20超えたんだって……私のスキルなんてレベルが上がるようなものは1つしかないって言うのに……。
確かスキルが成長すると30・50・70の順に派生とか進化が出るんだったかな~。
勿論元のスキルを思う存分あげても良いけど、派生や進化で出たスキルのほうが見た目的な成長は早くなります。
派生と進化する事が一概に良いとは言えず、元のスキルを最大まで育てている方が特殊な効果を得られたり称号を得られるからお得らしい。進化とかしちゃったらその先覚えられるはずだった効果を得られないままになりますからね。
このあたりのことはプレイヤーが他人を出し抜いて良いスキルを得ていくか、ジックリ腰をすえてスキルの育成に取り組み、先に進化した人たちよりも良い品質や効果のついた装備作りを目指すか分かれるところ。
で、スキルの覚え方ですが適正職の種類によって異なる。攻撃行動によってスキルが現れたり、採取行動よって現れたり人と多く話した時に現れたりと様々。特殊な方法としては、クエストの報酬とかかな。
私の場合は……うん、仲間を増やすだけじゃスキルは増えたりしないみたい。
もっとイロイロな事をやって確かめる必要がありますね。
クエスト報酬のスキルについての話なんだけど、数日前になるかなぁ……あるプレイヤーがある納品クエストを請けた時に、依頼内容と違う似たような効果を持つモノを持ち込んだそうなんだけど、普通なら違う納品アイテムということで依頼失敗もしくはやり直しになるよね。
でもその人はどちらにもならずクリア報酬をもらえたんだって……。
クエストを受けた本人が一番驚いてたけど、報酬はスキルの【挨拶】。
この挨拶スキルは、NPCの好感度を上げやすくする補助スキル。普通に話をしているだけでも好感度が上がるらしいけど、スキルがあるとないとじゃ対応が全然違ったそうです。
NPCとの好感度が上がるとお店関連だったら3%~最大10%くらい割引してもらえるようになり、お店と関係の無い一般人だったら御近所付き合いみたいな感じで、おすそ分けとしてアイテムをもらえることがあるとのこと。
後日他の人が上記と同じクエストをしたそうですが、もらえたのは【挨拶】のスキルではなく【話術】のスキルだったらしく、貰える報酬スキルは人によってバラバラらしいという結論に落ち着きました。
私としては【挨拶】や【話術】のスキルはあまりいらないけど、他のスキルがもらえるならぜひともクリアしたい。納品クエストだって言う話だから片っ端からそれらしいのを請けていけば分かるはずだよね。
話が逸れたので本筋に戻しましょう。
ルグートがあまり触った事が無いというヒゲモグラの牙とその他鱗系の素材を渡してINTかCHAが上がるものが出来たら連絡して欲しいといっておきました。それ以外のステータスはあっても困るだけなので……。
「んあ?INTは分かるけど何故CHAもなんだ?」
ルグートはハテナマークを浮かべながら首を傾げていましたが、ステータス調整の為という理由を言っておきました。別にフレンドだからってステータスさらさなくちゃいけないって言う決まりは無いもん。
続けて向かったのはギルドです。レベル上げに行くならついでに納品アイテムを集められる方が効率が良いでしょ。
「こちらの依頼は受理されました。直接依頼主に詳しい内容をお聞きになり、達成してください」
ギルドで早速探しましたよ~納品系の依頼。そこで見つけた依頼は次の2つ。
まあ、吟味したのではなく、聞いたことの無い依頼形態に惹かれて依頼を受けてみることにしたという方が正しいのですけど。
《特別納品:色粉の材料を納品して欲しい。 依頼主:ユーディット》
《特別納品:珍しい素材を探している。 依頼主:パーシヴァル》
特別納品ってなんだろうね?気になるよね?すぐに受付さんに聞いてみましたよ~。
「通常の常時納品依頼というのは《薬草を探してくるように》というベースタイプの依頼方法に追加で《高品質のもの》や《納品量多めに》といった条件などが付きますが、こちらの特別依頼というのは、後に記されております依頼主様のところへ直接赴き、何を集めてくるのかを指定されるものを言います。
はっきり申し上げますと何を持ってくるように指示されるかわからない為、依頼の難易度と報酬は高めに設定されております。場合によっては、この辺りでは到底見つからないモノを要求されることもあります。
その代わりといってはなんなのですが依頼主から満足いくような評価を出してもらえると、報酬とは別枠で依頼主様から覚えがよくなりまた仕事を依頼されたり、別途報酬をいただけることがありますのでやりがいのある依頼といえましょう。
当然ながら直接依頼主様とのやり取りになりますので、依頼の失敗は依頼主様からの信用を著しく下げる行為になりますので、失敗された場合は同じような依頼は二度と請けられないものと認識ください」
……説明長かった~。なので3行で纏めるとこう言う事です。
①依頼主から直接対象アイテムを聞いて集めてくる!
②難しい内容が多いが報酬が多め、さらに依頼主が喜ぶものなら別途報酬あり!
③失敗したらもう二度と特別納品依頼を請けさせねぇ!
さあ、それじゃあ早速依頼主さんに会いに行きましょう。
最初に向かったのはギルドから程近い場所に住居を構えるパーシヴァルさん。もう一方の方はギルドから住居まで少し離れているので、こちらの話を聞いた後に向かうことにしたのです。
「やあ、美しい君……君がボクの依頼を受けてくれた冒険者かい?ゴホッ」
「はい。その通りです。珍しい素材をお探しということでしたが、その事について詳しいお話を聞かせて頂けませんか?」
「あぁ、勿論だとも。早速だが今回ボクが探してきてほしい珍しい物って言うのは次の3つなんだよ。
まず1つ目は高く険しい山の人が登る事のできない山頂にわずかな期間だけ出現するといわれている《明星の白露》。
2つ目は獣多し深き森の中に居を構える、人よりも大きな鬼に生えているという《鬼王の大角》。
3つ目は伝承では荒地と山に囲まれる地の底、冷たき水に守られし場所にあるという《霊水草》。
この中のどれか1つでも持ってきてくれれば報酬を渡すと約束しよう。勿論3つ全てを持ってきてくれたなら望みの報酬を用意させてもらうよ」
うーん?なぞかけ?てっきり依頼に出す位だから、場所とか全部分かってるのかと思ったのになぁ。
とりあえず最初の山の山頂って言うのだけはアテがあるからそこから攻めちゃおう。違ってたら違ってたでその時考える感じでいきます。
他のはできるようならやってみるって事できまりっ。
「できる限りがんばります。……ところでこの依頼に期限等はあるんですか?」
ギルドから請ける通常依頼の場合、7日間しか受注できずそれを過ぎても報告できなかった場合、失敗扱いとなる。こう言った期限に関してはいつもなら依頼書に書いているんですけど今回は記載されてなかったので確認しておかないと。
「うぅん、特に期限は決めてないよ。ボクとしては冒険の合間にそれらしき場所を見つけたら探してきて欲しいってところだからね。君には君の冒険があるんだからゆっくり探してくれたら良いさ。ゲホッゲホッ」
よかった~。何処にあるかも分からないアイテムを探すのに期限が短かったりしたら、どうしようかと思っちゃった。
それにしても気になるのがさっきから時折パーシヴァルさんがしている咳……体の調子が悪かったりするんでしょうか。少し心配です。あっでも勘違いしないでよね。パーシヴァルさんの体のじゃなくて達成報酬をちゃんと払ってもらえるのかってことなんだからね!
とりあえず時間があると分かった以上、後回しに……じゃなくてちゃんと情報を集めないと。
そのためには……どうすれば良いんでしょう?ガイアの街のNPC……じゃなくて住人の方に聞けば教えてもらえたりするんでしょうか?




