20話
どうも、アイリです。狙っていた大鷲さんを仲間に出来てすごく嬉しい!
だけど、だけどぉ、なんか思ってたのと違うんですよ~。
名前 クルス
種族 スカイバーディ♂ 鳥種ランク3
LV 4(259/3947)
スキル アクティブ【土魔法2】【翼闘技2】【奇声2】【スキル封印中】【スキル封印中】
パッシブ 【飛翔】【狩人の根性】【振動感知】【スキル封印中】
強さ
物理能力 100
魔法能力 114
称号:王位剥奪されし者
とまあこんな感じなのですが順番に説明していきますね。まずは種族からかな。
種族名スカイバーディ……私が狙っていたビッグバーディではありませんでした。
あっ、でもランク3という表記から分かるとおり、なんとなくビッグバーディより強そうだから仲間になってくれたこと自体は嬉しいんですよ?
個体確認に関しては依頼主である山村を回り、この子が対象モンスターであったか確認する必要が出てきちゃったんだよね。
以前戦ったときと体毛が違ってたのでおかしいとは思ってたんだけど、同じ場所に出てきたんだしこの子に違いないと思ったわけで……。
仮にクルスが対象じゃなかったら人違い……ではなく、鳥違いになってしまいます。
しかも他の出現ポイントを回ってビッグバーディを探すことから始めないといけませんしね。
次にレベルだけど……レベルの数字だけを見ると低いですよね。でもその低いレベルでもコウガ達を余裕であしらえる強さがあることから、さっきの戦闘内容に疑問がわいてきます。まあその疑問は後で本鳥から聞き取りをすると言うことで。
次に【土魔法2】【翼闘技2】【奇声2】というアクティブのスキルから。
【土魔法2】:土属性の魔法が使える。LV1でロックブラスト・アースアップ使用可能。LV2でロックレイン・アースヒール使用可能
ロックブラスト:拳大の石礫を出現させ対象に打ち当てる。飛行するモンスターに1割前後多くダメージを与える。
アースアップ:大地の力を使い、対象のVITもしくは物理能力を上昇させる。
ロックレイン:一抱えほどの大岩をいくつも発生させて相手の頭上、広範囲におとす。石・金属鎧などの耐久力を5~10%減少させ、一定確率でスタン(中)(2~4秒)を発生させる。飛行するモンスターに大ダメージ(2割程度増加)。
アースヒール:大地の力で対象を癒す回復魔法。土壌の状態とスキルレベルによって回復量が変わる。
【翼闘技2】:大型の鳥種が持つスキルで、翼を華麗に使い戦う戦闘術。基本行動は翼を折りたたんで対象へ突撃する垂滑空や、翼の骨格を強化し打撃能力を挙げる翼撃などがある。
【奇声2】:大声もしくは気味の悪い声を出し、相手の行動を制限するもの。LV1でスタン(小)(1~2秒)を発生させる。LV2では混乱の効果が発生する。
土魔法に関しては戦闘で見せてもらいましたね……レベル1のだけですけど。
さっき言いました戦闘内容の疑問の一つがこれなんです。レベル2まで覚えているのに、何故戦いでそれを使用しなかったのか。使うに値しないと油断したのか、使うまでにスプレッドによって封殺されてしまっただけなのか。
前者だった場合はクルスはオバカさんだという事になるので、私達の仲間になった以上はそんな慢心をしないように教育しないとね。
後者の場合は、うーん。こっちもやっぱり慢心になるんでしょうね。最初からロックレインを使用して範囲攻撃をすればほぼ終わってましたから。
次にパッシブスキル。【飛翔】【狩人の根性】【振動感知】の3つですね。
【飛翔】:飛行の上位スキル。飛行が横方向の移動に特化しているのに加え、上下方向へ直角移動が出来るようになった。
【狩人の根性】:相手の攻撃で体力が全損するのを防ぐ。このスキルが発動した時、物理能力が上昇する。体力が2割以上回復した時、スキルの効果は消える。
【振動感知】:大地に降り立った状態で常時発動。大地の震動を捕らえ、姿が見えない相手の動きをつかむ。
飛翔に関しては特に指摘すべき箇所は無いよね。狩人の根性は、これはさっきクルスが発動してたっぽいヤツだね。スプレッドの水圧、そこまできつかったんだぁ。クルスの様子見るかぎり、私も食らいたく無いです。食らわせるつもりなら魔王の根性とかそういうスキルが発生してからにしてね。
で、セツナが潜伏から攻撃を仕掛けたときに見切っていたのが振動感知と言うわけだね。
潜伏とか隠遁してる相手が多すぎたら把握するのが大変そうだけど、数体くらいまでなら当てにできそう。でもせっかく鳥のモンスターなんだから態々地面に降ろしたくないよねー。
コウガ達が索敵系のスキルを覚えてくれるのを期待するか、新しい仲間に索敵系スキルを持つものを選ぶか迷う所だね。
物理能力と魔法能力はさっきも触れたけどランクが高い分、底上げされてるみたい。ランク1のモンスターで17レベルまで上がったコウガ達でも装備無しの状態で2頭分でつりあう位だから、かなり力の差がある。
最後に称号……王位剥奪されし者。
王位剥奪されし者:遠くにある地で王位争いに負け、その位を奪われてしまった敗者へ与えられる。
敗者とは言え負け犬ではない。いつの日か王位を奪還すべく熱い想いに満ち溢れている。
※現在ランクが本来よりも3ランク下がり、それに伴い幾つかのスキルが封印される。
これが一番驚きました。クルスってばもともと鳥王の称号を持ってたみたい。
だけど住処に別の強い鳥モンスターが現れ、クルスは負けてしまい、こっちまで逃げてきた。説明文的にそんな感じだと思う。
それに元々クルスのランクが6もあるとか驚きを通り越して呆気に取られました。そしてそんなクルスをなぜか仲間に出来た事は嬉しい。本来なら仲間に出来るのはもっと先に進んでからだもんね。
いまは無理だけどゆくゆくは以前、強クルス(仮名)を負かした現在の鳥王を倒せれば、クルスに鳥王の称号が戻り、ランクが3つ分と封印中のスキルも戻るというわけね。
それに鳥王の称号がクルスに戻ってくれば私の魔王の効果で、全く変化しないステータスとかスキルといった能力も上がるし、絶対にこなさないといけない目的になった。
同じ理由で他の王シリーズ探しもしないといけないよね。多分この辺の情報はギルドの信頼を得られたら追加で耳に入ってくるはず。その為にもちゃんとギルドの依頼もこなさなくちゃね。
それにそろそろ私の仲間モンスターも良い感じの数が集まったし、底上げをしつつ魔王クエスト1~3を進行させようかな。
新顔のイリスとクルスに関しては戦いの癖を見極めてちゃんと指示できるようにして置かないとダメだもん。
だけど来週から夏季休暇前の課題提出があるから、そろそろ準備しないとだし、それが終わってから頑張る事にしよっと!




