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19話

来週の予定ですが祝日2回(月・木)ありますが仕事の関係上、更新できるか分かりませんので先にお知らせをさせていただきます。

来週以降の予定は更新頻度が落ちることも考えられますがゆっくり続ける予定です。


新店舗オープン準備とかマジ勘弁してほしい。

 先日とは体毛の色が変わった大鷲ビッグバーディとの戦闘開始すると、セツナが先制でウインドスラストを仕掛けた。


 クッ、クケエッ!?


 さすが鳥だけあって風を読むのは得意だったのか、ウインドスラストを急上昇する事で回避し、お返しとばかりにセツナに対し土魔法で反撃をしてくる。


 くっ、鳥なのに土魔法を使ってくるなんて!

 ビッグバーディの放った土魔法はロックブラストというもので、対象に石の礫を複数発射する魔法。


 前回そんな魔法使ってこなかった癖に。まさかとは思うけどこっちが魔法を使わなかったからって訳じゃないでしょうね?

 そうだとしたらビッグバーディというモンスターはかなり頭がよく、しかも、正々堂々と言う感じの騎士道精神まで持っているということになりますよね。

 逆にこれが考えすぎで、目には目を(物理には物理)歯に歯を(魔法には魔法)の「やられたらやり返す!倍返しだ!!」精神かもしれない。


 あっ、一応言っておきますけどこのロックブラストの本来の数が多いか少ないかは見た事が無いので倍返しだったとしても、見極め出来ないのであしからず。



 どっちにしても相手が魔法を使えることも計算に入れて立ち回ってもらわないといけない。主にコウガ達3人がね。


 あいかわらず、ビッグバーディは私に対して攻撃を仕掛けてこないので私は安心してコウガ達に指示を出したりすることが出来る。

 コウガ達が全員やられたら襲われちゃうだろうけどその時は残念でしたってことでしょうがない。



 「ガルルッ!」


 ビッグバーディの注意がセツナに向いた隙をついたコウガが、先日新しく覚えた壁蹴りのスキルを利用して岸壁を駆け上がり、ビッグバーディの上空から引っかき攻撃を仕掛ける。


 ピギイィィィ!!!


 高所からの落下速度が上乗せされた攻撃はビッグバーディに見事命中し、そのダメージが大きかったのか苦しそうな悲鳴を上げる。だが、一瞬バランスを崩しただけですぐに体勢を整え、落下途中のコウガに向けて一直線に体当たりしていく。



 「危ないコウガ!着地を狙われてる!」


 「ガルッ?」


 ドガンッ


 「ギャウウゥッ!!」


 コウガは空中で身動きを取ることはできず、ビッグバーディの体当たりをまともに食らい、フィールドを囲む木々のある方へ吹き飛ばされていった。


 「コウガ。大丈夫だよね……」


 心配だけどコウガに駆け寄ることは出来ない。なぜならコウガの吹き飛ばされた先と私との間にはビッグバーディが立っておりこちらを見ているからだ。その目力は、「闘いの邪魔はさせん」といっているように見える。


 一瞬私のほうに視線が向いた事に気づいていたのかどうかは定かではないけど、このタイミングでセツナが潜伏を使用しながら接近をはかる。

 ビッグバーディは現在地に足を付けている。それならコウガやセツナのフィールドなので、狙いに行くのは当然の流れだった。



 しかし相手は土魔法を使用する鳥。地上での戦闘もお手の物だった。


 ビッグバーディは、感知系のスキルを持っていたのか、それとも他の何かを持っているのか詳細は不明ですが、潜伏でゆっくり近づくセツナにあえて気付いていないフリをしてある程度の距離までおびき寄せた。

 射程距離に入り、セツナが跳びかかろうと足に力をこめた準備動作を見計らい、セツナに向けて正確にロックブラストを放った。


 「キャィーン!」


 まさか自分の位置が知られているとは思っていなかったセツナはまともに礫を食らい、横たわる。

 体力を確認する限り、やられては居ないようだけど、ステータスに気絶と表示されていた。


 「……コウガもセツナもやられちゃうとかあなた強すぎるんじゃない?」


 クケェェ!


 もう相手は居ないと判断したのか、ビッグバーディは次は私を倒そうとにじり寄る。ビッグバーディからすれば私なんてアリ以下の強さだから警戒も何もしていない。


 私に近づきつつ、首を後ろに引いている。どうやら私の死因はビッグバーディの神速?の突っ突きによるものとなりそうです……。


 「ってなると思った?頭上注意だよ?」


 クケっ?


 ザバァァッ!!


 ビッグバーディの上から大量の水の塊がとめどなく落ち続ける。


 「いいよ!イリスその調子!」


 「コポォーーー」



 コウガの壁蹴りからの攻撃もそうだったが、高高度からの落下速度が乗った攻撃は本来の威力の倍、数倍になる。



 絶妙なタイミングで攻撃を行ったイリスだけど、最初はコウガの陰に重なって行動していた。


 知ってのとおり、イリスには隠蔽とか潜伏とかそう言ったスキルを所持していない。だけど元もとの体の大きさから、コウガのお尻の辺りに隠れる事で十分にビッグバーディの目をごまかすことが出来た。

 コウガが上空攻撃を仕掛けたタイミングでイリスはそのままさらに上空へ飛行し、スプレッドの発射準備を整えて待機していた。


 ビッグバーディはセツナやコウガに気を取られたせいで上空の脅威に気付かなかったのである。


 クッ、クケェェ……ゴボガボ……クケクケッ……ガボォッ!?


 落ちてくる水から逃れて空気を吸おうともがくビッグバーディ。だがスプレッドの魔法に付属しているノックバック効果が地面の方向に対して働き、水圧が強すぎて足を上げるにあげられず、ひたすらもがき苦しむ。

 暫くするとビッグバーディの動きが止まったのでそろそろまずいかなと判断し、イリスが発動し続けていたスプレッドを止める。


 水の落下が収まったその場にはピクピクッと体を痙攣させるビッグバーディの姿があった。

 うぅ、ちょっとやりすぎちゃったかな?なんて一瞬だけ思ったけど、そんな様子をちらりとも見せずにビッグバーディに近づく。


 ビッグバーディは弱々しい顔をあげながら私を見る。さて、できるかな?


 「さあ、ビッグバーディ。私には貴方の力が必要なの。一緒に来てくれない?」


 微笑みながらの勧誘を行う。鳥さんが居たら便利だし、羽毛のモフモフも堪能出来るし良い事ずくめですよ?(私にとってはと言う注釈が付きますけどね)


 ク、ケェエッ!!?


 了承するのか?


 と思いきや、ビッグバーディの視線は攻撃完了とともに降りてきていたイリスに注がれていた。

 どうやらビッグバーディはイリスが気なっているらしい。というか涎が垂れてる!?


 「……まさかとは思うけどイリスの事がおいしそうだな~とか思って無いでしょうね?」


 そんなこと考える子はさすがに困ります……。


 グギュルルゥ~


 ク、クケェクッケェ~?


 考えてたみたいです。イリスはビッグバーディの居る方向から腹の音が聞こえた時点で青褪め(表情は分からないけど)て、急ぎ私の後ろへ逃げてきました。

 コラコラ、私の後ろに来ても盾にもならないわよ?


 とにかく、この子はおなかが空いているようですので、仕掛けの余りのストーンワームのお肉で腹ごしらえしてもらいましょう。勧誘はその後です。



 ビッグバーディはストーンワームの肉とイリスを交互に見ていましたが、最終的に目の前の大量のお肉の方を選んだ。イリスは絶対あげないからそれで満足して貰わないとだめなんだってば。



 クケェークケェー



 おなかも膨れて満足そうな表情のビッグバーディ。

 なので流し目を使いつつ、もう一度誘い文句を囁く。鳥相手に流し目使うって私は頭おかしいって?

 これは私がどうしてもビッグバーディを勧誘したいから出した最終奥義なんです。そう、言ってみれば必要経費。いえ、違いますね。


 「ビッグバーディ。一緒に来てくれるよね?イヤだなんていわないよね?」

 

 ……うん誘い文句じゃ無いよねこれ。

 どっからどう聞いても食うもん食ったんだから当然付いてくるよね?的な気配が漂ってます。


 クケッ!



 了承してくれたみたい。

 どのモンスターも力を示したらボス(主)として認めるという特性がありますからね。

 そう言った意味?で、やはり止めの一撃を放ったイリスを見つめる目が怪しい……。


 もしかしたら一緒に来ると決めた目的がイリス(の体)かもしれない……。まあ危なそうだったら助ける(コウガとかセツナが)から良いかな~。


 「テイム!」


 クケェー。



 了承を得られた所でテイムを発動。いつもながらスムーズにテイムが完了。

 ではでは早速ステータスの確認……の前に名前付けないとね!まあ仲間にするって決めた時から考えてたからすぐに名づけを終えました。


 閲覧中……ついでに驚きすぎて絶句。


 うむぅ?こ、これは……予想外のステータスですね。色々おかしい所もありますし、少し落ち着きましょう。そうしましょう。

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