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18話

 「おう、もう集めてきたのか?やるじゃねぇか」


 ガイアに戻り向かった場所は、ビルドエラーさん……じゃなくてBさんことB=ルドラーさんの鍛冶場です。火事場に案内された私はゴブリンの集落で手に入れた鉄系素材全てと、東の荒野においてコーヤードールから手に入れた鉄心核を都合20個を手渡しました。


 「……よし、鉄素材の方は十分、鉄心核も良い感じに持ってきてくれたみてぇだ」


 「それで装備の方は、お願いできますか?」


 「おう、そうだな。というか実は既に用意済みだ。アイリだったか?アンタがどれだけの素材を持ち込んでくるかによって渡す装備を変えるつもりだったんだぜ。

 多ければ一番最高の出来を、少なければ最低限のをって感じでな。

 あぁ、勿論今回の納品量は俺が満足行く数だし最高のもんを渡すから安心しなっ」


 なにそれっ!!私はてっきり注文した素材を取りに行かされたのかと思ったら、次の生産に作る材料の補充が目的だったなんて!ひどい、酷すぎるわ。こんなに魔王扱いの粗いプレイヤーがいたなんて。

 おそるべし、光の勢力の鍛冶師!!


 「あ、ありがとうございますぅう~(怒り気味)」


 言いたい事は山ほどありますけど、そのおかげで皆レベル上がったし、新しい仲間も増えた。装備もちゃんともらえるなら我慢します。……今回だけですけどねっ!



 ということで早速コウガ達に装備してもらいましょうか。

 イリスの装備は加入したばかりで不明だから後回しです。ごめんねー。当面はレベル上げで上昇するステータスにお任せしましょう。また今度装備できる武器を調べにいこうねー。



  名前 コウガ

 種族 ランドッグ♂ 獣種ランク1

 LV 16(1982/2844)

 スキル アクティブ【疾走】【噛み付き】【引っ掻き】【威嚇】【壁蹴り】

 パッシブ  【同種連携】

 強さ

 物理能力 59(+18)

 魔法能力 26


 装備:鉄の爪+2(物理能力14+品質ボーナス4)



 名前 セツナ

 種族 ランドッグ♀ 獣種ランク1

 LV 16(2387/2844)

 スキル アクティブ【疾走】【噛み付き】【潜伏】【咆哮】【風魔法1】

 パッシブ 【同種連携】

 強さ

 物理能力 29(+13)

 魔法能力 52(+13)


 装備:流鉄の小太刀+2((物理能力9+魔法能力9)+品質ボーナス4)



 装備品に+2が付いていますね。これは生産した時に出来が良いと付与されるもので、プレイヤーが装備した時は、STRやAGI等のステータスにランダムで補正が掛かるんです。

 実際に完成してからじゃないとどんな補正があるかは分からないそうなので生産者は何度も作品を作る必要がある。その材料集めに私は手伝わされたのです……。


 で、私の可愛いコウガ達……仲間モンスターが装備する場合は品質ボーナス+1ごとに能力が規定数プラスされていくということ。

 今回の装備のランクはランクが一番低い武器種ですので品質ボーナス+1ごとに能力が+2されたという訳。

 ランクの高い装備に品質ボーナスが付けばその分プラスされる数値も増えるって寸法です。



 「コウガもセツナも似合ってるよ~。かっこいー!」


 「グルルゥ~♪」「ガチガチガチ(小太刀の柄を咥えているので声が思うように出ない模様)」


 ……街の中では小太刀を装備させるのはやめておきましょう、そうしましょう。


 「おぅ、装備できたようだな?嫌がっている様子は……無いな。メンテが必要になったらもってこい。修理位はしてやる」


 「わかりました。良い武器ありがとうございました」


 「ふんっ、またいつでもきな。俺が求める素材を持ってりゃ、この先、そこの魚を含め増えたアンタの仲間の分も作ってやっからよ」


 「そうですね。今回みたいに良い物を作ってくださるのでしたらまたお世話になりに来ますね」


 このやり取りで分かったのは、Bさんは言葉遣いは荒っぽいけど、ほんとは気遣いのできるやさしい人だということ。あっ、だからって魔王が似合うっていう評価は撤回しませんよ?



 Bさんの鍛冶場を後にして次に向かうはノースガイア山ですね。次こそ大鷲を仲間にしてみせますよー。


 コウガ達のモフモフもいいけど鳥の羽毛系モフモフも捨てがたいですからね、フフフ。


 イリスの鱗はシャリシャリしてる感じなのであまり癒されません。でも頭部周辺はツルツルしており、そこを指でキュッキュッ、もしくはコリコリっとしてあげるとピクッピクッと反応し喜んでくれます。

 逆に尾びれの周囲は触られるのを嫌がっていました。……だって女の子だもんね。


 あ、そうでした。そのイリスのステータスも先のコーヤドールその他との戦闘で上がったので、そちらも開示しておきますね。


 名前 イリス

 種族 マリーンフィッシュ♀ 魚種ランク1

 LV 7(354/821)

 スキル

 アクティブ 【水魔法1】【突撃】【重打】

 パッシブ  【浮遊】【飛行】【水入らず】

 強さ

 物理能力 14

 魔法能力 20


 称号:迷子



 新しく覚えたスキルの説明をしますね。

 【重打】:体の一部分を強化し、通常よりも重い一撃を放つ。 稀に怯み(微)効果あり。連続使用不可



 普通に攻撃するよりは使えるという程度の物理攻撃ですね。追加効果の方も微と言うことですから、発生率は低く当てにはできないですね。しかも連続使用も出来ないとか。

 だけど2度目以降、どの位時間が経てば再使用可能かといった検証はしておきたいと思います。


 それじゃあノースガイア山へれっつごー!の前に今日はもうログアウトの時間です。おやすみなさーい!




 ★☆ 翌日 ★☆


 クケエエェェェ!!


 「来たね。みんな戦闘準備開始だよ」


 私の合図でコウガ、セツナ、イリスが戦いに望む姿勢を見せたのだった。




 時はほんの少しだけ遡る。


 やってきましたノースガイア山。今回大鷲ことビッグバーディと戦う為に選んだ場所は、以前も戦った岸壁エリア。やっぱりここが一番広いし、地形を活かしやすいもんね。


 だけどここに大鷲を呼び寄せるのは大変だった~。

 山村で集めた好物の情報を聞いて、初っ端から怒り心頭のストーンワームと連戦し、その肉を回収。

 前に来た時は結構硬くてダメージを与えづらかったけど、レベルアップと装備強化のおかげか、面白いようにミミズたちが死んでいきました。

 イリスにとっても倍近く格上の相手なんですが、コウガ達のフォローとストーンワームの弱点である水魔法のおかげで倒していました。


 そしてドロップしたお肉。なんとこのストーンワームのお肉、イリスの大好物みたいで、すごくよく食べたんですよね。さすが魚、ミミズは大好物でしたかー。


 とまあ、イリスが手に入れる先からお肉を強請るものですから、予定よりも多く狩ることになってしまいました。その甲斐あってイリスは7レベルから一気に10レベルの大台へ。スキルは増えなかったから戦闘方法に変更は無しです。



 集めたストーンワームのお肉を岸壁の広場の中央に放置。私達はただ大鷲が下りてくるのを待つ。

 別に大鷲は肉の前に私達が居たとしても気にせず下りてくるに違いないですからね。



 クケエエェェェ!!


 そうして現れた大鷲は……心なしか以前より大きくなっていました。

 2日前は茶色~赤褐色の羽毛だったのに緑の羽毛が多めになってる!?なんで?


 季節的な変化でもしたのかな?


 理由はどうあれ、カッコイイ大鷲である以上、私の目的は変わりません、

 絶対に私のもの(仲間)になってもらうよ~!

 私がそういう思いをこめて大鷲を見つめると


 ビクッ!?


 なぜか大鷲の羽毛が逆立っていました。鳥だけに鳥肌が立ったのかな?なんてね~。

 皆行くよ~。私は頑張って応援してるっ!

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