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183話

更新1カ月も空いてしまいました…。

 イリスが自重した上で連れてきたモンスターは40体。そう自重しててもこれな理由は私達だけでモンスターを釣る行為をする場合はもっと大量であるがゆえ。まあだからこそ家族のレベルアップが早いんだけどそんなことは今更説明しなくても理解していただけてると信じてる。……って誰に向かってそんな説明してるんだろう?まあいっか。


 そんな数でもコトノ達にとっては阿鼻叫喚の事態になるのだから、私の家族たちとプレイヤー達の能力にはかなりの能力差があることが分かる。もちろんプレイヤー達の中でも強い人はいるんですよ?レベルよりもプレイヤースキルで戦える人はもちろんいますし、先日私を出し抜いてここに出現する宝金王を倒したのもそういった他のプレイヤーでしたからね。


 生憎コトノ達、生産をメインにしているという人達はレベル相応の動きしかできないらしく、乱戦になるとあたふたする傾向にあるみたい。まあ隠密・斥候系のはったり半蔵さんとかプリーストのアルビノさんとかはプレイヤースキルは高い方だね。あっ、シオリさんも実はかなりのプレイヤースキルが高い人でしたね。

 なんだかんだでさっきのモンスターの塊の大半を殲滅したのはシオリさんでしたし…。

 でもシオリさんって生産職って言い張っていたような気がするけど、その辺の指摘はしなくても良いか…。私に害があるわけでもなし。というか私達にとってはおいしい料理を作ってくれるフレンドですからね!


 「クポォー?」


 そんな考え事の中、イリスがかなり危険な感じになっていたメンバーを見て不思議そうにしている。

 どうやらイリスは自分たち家族だけで戦っている時ほどの殲滅の遅さなどの違いに疑問を覚えているみたい。確かにあらかじめ少ない目で釣ってきてといっても40体もトレインしてきた時点で認識の違いなどがあることは明白。

 私はこっそりイリスを連れコトノ達から離れ、コウガ達と一緒じゃないからもっともっと少なくして連れて来るようにと指示を出しました。


 「クポゥ……」


 イリス的にはきっと「あの数では駄目だったの?マジでぇ~超ウケるんですけどぉ?」とでも言いたそうだけど、実際ヤバかったのでね。

 あながち、イリスの視線から似たようなことを考えてた可能性は否定できないけど…。

 目は口程に物を言うということわざ通りですよね…。こうやって他のパーティと行動すると自分達だけでいた時に気づかなかった家族たちの性格がなんとなく想像できそうです。イリスの場合は見下し系のギャル系かなぁ?


 「クポッ!!!」


 はっ!?イリスがなんとなく怒ってる気がする。どうやら私の考えは間違っていたようです。


 「ごめんごめん、イリスはそんな酷い性格じゃないもんね?」


 怒って私の周囲を飛び回るイリスに謝りつつ、殲滅に疲れ休憩していたコトノ達の元へ戻る。



 「あれ?アイリさん、イリスちゃんを連れてどこかに行ってたんですか~?」


 「さっきイリスが沢山連れて来ちゃって大変だったから、もっと抑えて連れてくるようにお話してたんだよ」


 「あ~なるほど~。イリスちゃんが連れてきたさっきの数で経験値はたくさん稼げましたけど、てんやわんやしたのは事実ですからねー。やっぱり私ももう少し魔法スキルのレベル上げておかないといけないって思いましたよ~」


 「確かに……仮に半蔵の奴とイリスが同時に帰ってきてたら本気で全滅しそうな感じだったし、自分たちが強くなっておくのは悪い事じゃないよなー」


 コトノの返答に続きアルビノさんが言う。

 ほんとに危険レベルだったらイリスに殲滅させるつもりだったけど、あまりに隔絶した強さを見せるのもどうかと思うのでこの件に関しては私は口を出さない。

 とはいえ、素材集めを兼ねたギルド狩りと言う名目なんだから効率とか無視で楽しめないといけないんだよね?……そういう意味では大量殲滅を果たしたという意味で満足している人たちがいますので良いとしまして、問題は素材集めのBさん達ですね。


 「あぁ?俺達か?そんなもん、お前らが戦闘してる間に掘りまくってるぞ?何せ俺達は戦闘に参加しないんだ、代わりに自分達に仕事に集中するのは当然の事だろう?」


 どうやら彼らも満足する数が採れたらしいです。いや、まあ彼らが掘り続けていたのは私も確認してましたけど、自分達にモンスターが流れてくる可能性って考えてなかったのかなぁ…。まあそうなってた場合の為に後方に私とイリスが居たんだけどね?


 「ねぇ、ギルドマスター?休憩も終わったことだしもう少し奥に行ってみない?ドロップで手に入る方の目的物はまだ手に入ってないんだしさ」


 そう発言したのは錬金術師のリリカさん。彼女自身も戦闘に参加しているが錬金術師とは本来生産職である。彼女もシルバーインゴットが欲しい方のプレイヤーらしい。どうやらゴーレム系のモンスターを作るためにシルバーインゴットが欲しいんだとか。リリカさんの戦闘面での主力はストーンゴーレムとアイアンゴーレム。ここにシルバーゴーレムを加えたいらしい。

 そしてシルバーゴーレムを作るために必要なインゴットの数は最低20個から。数を増やせば増やすほど強くはなるけど、体躯が大きくなるので動きは阻害されるため、ちょうどいい大きさを狙って作らないといけないらしい。


 ゴーレム系かぁ。配下にランク7のギア・エレメンタスがいるけど、最近あの子達も活躍してないんだよねぇ…。もっぱらブートキャンプでの模擬戦の相手の役割しか…。

 配下は大事な子たちではあるけど家族ほど重視していないという事もあり、育成は後回しになっている。

 まあ、配下達のお世話になるのは新しく加わった配下の能力確認時と基本ソロで挑む王種戦だけだからね。樹齢王の時はミスティちゃんがいたけど、本来所属する闇の領域では能力を隠さないことにしてるから問題ない。ぶっちゃけ私のスキルを知った上で、コウガ達を出し抜いて私を倒せるプレイヤーって今の所いないだろうしね。



 話が脱線してました。リリカさんの提案は全員があっさり可決された。

 今いる中層から出現するとはいえシルバーインゴットを、と言うか良質の素材などを落とす敵は下に行くほど出現しやすいのはゲームの定番。

 そんなこんなでやって来た下層でマップを確認しつつ、釣りなどをしてくるのに都合のいい部屋を探す。


 「ここならよさそうかなぁ~。入り口は東と南に一つずつですから、はったりさんとイリスちゃんが同時に入ってきても対処できそう~」


 すべての部屋を周ったところで最終的に決めたのは宝金王がいる最下層への階段がある部屋。

 仮にヤバくなっても最下層に降りれば敵が追ってこないという事もあり、逃げるのに適した部屋と言える。そう言う訳で私たちが陣取ったのは最下層への階段のすぐ手前で、東と南の通路から程よく離れているのが利点です。


 「よぉーっし!じゃあここで最後の目的アイテムであるシルバーインゴットを集めるよ~。はったりさんとイリスちゃんは釣りをよろしくね~」


 「合点承知でござる!」


 「クポッ?クポポ~♪」


 「イリス、やる気があるのは良いけどちゃんと抑えて連れて来るように。具体的には20体以上いたら間引いてから釣ってくること。間引く対象は言うまでも無いけど、シルバージェネラル以外でね?」


 「クポッ!」


 こうしてはったり半蔵さんは南へ、イリスは東の通路からモンスターを釣る行動を始めたのだった。

相変らずネタギレのままですので、不定期です。ごめんなさい

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