160話
最近、またちょびちょびとブクマが増えて来てます。
お読みくださってる方ありがとうございます!説明過多で読みにくい部分などありましたらご指摘ください。
魔物の卵の孵化が可能になったというアナウンスが流れたので早速孵化器の一覧を開き、魔物の卵を選択する。そこに表示された卵の孵化先を表示すると次のような一覧が表示される。
〔アイテム名:魔物の卵(1)〕
孵化可能モンスター候補一覧
無機物種
精霊種
虫種(王)
魔蟲種(王)
魔導機種(王)
魔人種
〔アイテム名:魔物の卵(2)〕
孵化可能モンスター候補一覧
堕天種
魂種
魚獣種(王)
死霊種(王)
悪魔種(王)
魔鳥種(王)
……ティアの時同様に、またしても王種進化が可能な種族が多数表示されてる。ティアが作った卵である2番目の方はまあ何とか納得できるかなぁって感じ?ティアも王種進化の可能性を秘めた選択肢から生まれた子だからね?だけどそのティアが研究者からもらったという卵の方にまで王種進化が可能だという表記が現れるとは思ってもいなかった。いやそもそも魔人種も卵から生まれてたの?驚愕の事実である。
「マスター!それは卵たちがマスターの王の器に影響を受けたものだと思われますよ」
「どういうこと?」
「現在マスターはすでに10種類の王種……つまり約半数を倒しています。結果的に上昇した王としての能力に刺激され、マスターの傍で生まれてくる個体も王種の力を得やすくなっているのでしょう」
なるほど?私の魔王としてのランクは現在Ⅸ。私が孵化させる予定の魔物の卵は王種の進化の可能性を秘めまくっているという認識なんだね。もちろん表示が無くても王種に進化する可能性はあるけど表示がある方がしやすいと言うだけの話。さらに情報通のティア曰く、現在王種表示されていない種族に関しては既にその王種が存在するからとの事。
だから既にいる王種を倒しさえすれば資格を得る事は十分に可能なんだね。
結局の話、表示されていようがいまいが私の目的は王種を倒し、力を得て魔王プレイを続行する事に変わりはないからどの種族を選んでも全く問題なし。
「それじゃどの種族の子が良いかなぁ?一度に二人も増えるからしっかり考えないとね。今回生まれる二人にはペアで動いてもらう事が多くなる予定だし。うーん……」
魔物の卵(1)から順に吟味していく。進化先の表示数は六種。
無機物種は前にも孵化表示があったからおそらくドール系が生まれるはず。精霊種はよくわからないから候補に入れてもいい。配下もいないし。
虫種は初めて倒した王種コーカサスが王種の資格を失ったため表示されているんだろうね。
魔蟲種は、虫種同様なんとなく私の称号のせいで懐きにくそうだから両種とも今回はパスかな。
魔導機種は配下のギアゴーレム系や王種だった駆導明王を見て強いのは知ってる。配下の中から王種へ進化させる個体を選ぶにはランクの問題で厳しいからそこだけは残念。
魔人種は、魔人王のパーシヴァルがいるから最初から除外だね。
と言う訳で魔物の卵(1)での候補は、精霊種か魔導機種のどちらかだね。無機物種に関しては魔導機種と似た様な種族特性だから今回はパス。
まあ決定するにはまだ魔物の卵(2)を吟味してないから候補だけ決めて次に移ろう。
魔物の卵(2)の候補は表示を見て分かる通り(1)と同じく六種。
堕天種はすでにティアが王種としての可能性を多くもっているはずだから選ばなくてもいい。まあ戦闘系の堕天種(たしか力天使系列)なら連れて行ってもいいかもしれないけど、ティアが拗ねそう。
魂種は闇の領域で現在行方を調べてもらっている四魂王が居るので王種表示がない。配下にもランク5の個体が数体居るのでそのリーダー役として育てるのはいいかもしれないね。四魂王を倒して王種になれるかもしれないし。
魚獣種は水帝王を倒したので王種表示が出ている。これに関してもすでに空飛ぶ魚のイリスがいるから候補にはならないかなぁ。呼び出したその場で苦しそうな素振りを見せられたら私の精神がやばい気がするもん。
死霊種に関してはかなりの関心を向けている。と言うのも配下の中の死霊部隊が火力面ではかなりお世話になってるから、そのリーダーを作る意味でも欲しい。
悪魔種と聞いてすぐ思い浮かぶのは吸血王……。一応アレは悪魔系らしいけど、うちのロアンと同じく、同種族の中に二つの王種の資格を持つ珍しい例との事。まあその片方は昔、龍王に挑み返り討ちにされたらしいので王種枠が空いていたので表示されている。
魔鳥王は言う間でもなくクルスが進化を拒否したから候補に現れたんだろうけど、孵化候補としては優先度は低いかな……。
そう言う訳で魔物の卵(2)からの候補は、魂種・死霊種・おまけで悪魔種ってとこかな。
あとの問題はこの選んだ二人を組み合わせた場合の種族相性だね。それは次の通り。
精霊種×魂種 種族的な相性は比較的良い。ただしに種族とも得意・不得意とする種族が被っている為、苦手種族が相手だと決定的な火力不足が目立つ。
精霊種×死霊種 組み合わせとしてはかなり悪い。精霊と死霊は性質が相反する種族の為、協力することなど以ての外。
精霊種×悪魔種 組み合わせとしては良い。得意不得意種族が被らず、どの種族を相手にしても前に立つ者次第で対応できる。
魔導機種×魂種 組み合わせとしてはかなり良い。補助を得意とする魂種はギアゴーレムなどの火力に優れる魔導機種となら相性抜群。強化した力で全てを打ち砕く。だけどパペット系の魔導機種と組む場合は両方とも支援・補助となるので火力面では欠けるがその際は組むメンバーを増やせば良いだけなので問題はない。
魔導機種×死霊種 組み合わせとしてはかなり良い。単純に物理火力と魔法火力で分かれるので余程のことが無い限りは大丈夫。
魔導機種×悪魔種 組み合わせとしては良い。悪魔種がデバフによる弱体化を得意としている個体が多いため、魔導機種の単純火力が映える。
とこんな感じ。
最初の精霊種と魂種は無いかな……得意な相手には強いけど不得意な相手には弱いのは困る。次の精霊種と死霊種も相性がかなり悪いとの事だからあり得ない。
精霊種と悪魔種の組み合わせはどの相手でも一定のダメージを与えられるのは良いと思う。
魔導機種と魂種or悪魔種はバフをするかデバフをするかの違いだからどっちを選んでもいいっぽい。評価としては魂種の方がかなり良いとなってるけどその辺は私の判断次第だもんね。
最後に魔導機種と死霊種の組み合わせは火力特化の組み合わせかぁ。二人で組ませてる間はそれでもいいだろうけど、家族みんなで行動する際は火力特化過ぎるのもどうかと思うんだよね。評価に関してもかなり良いとの事だけど私はそこまで魅力を感じていない。
「さてさて困ったよ……どうしようかなぁ。ねぇ、皆はどう思う?」
私はコウガ達に意見を聞くことにした。困ったときは家族に相談。これ大事だよね。
「わんっ!(ご主人様が選んだのなら誰でもいいのである!)」
「グルルッ(お兄様と同意見なのは思うところがありますが私も同じですわ)」
「クピポッ~!(お姉さま、そんな事より王種を倒しに行こうよ、特ににっくきあの魚王っ!)」
「クワァッ!(我も早く鳥王を倒したい……せっかくこの地に戻ったというのにいつになったらアヤツの場所へ共に向かってくれるのだ……)」
「ガッサガサ(主の為にレベルを上げたい……)」
「マスターのお好きなようにしてくださいね。私たちはどんな子達でも大事にします」
「主殿よ、我はイリスやカエデにばかり支援をさせるのはどうかと思うのじゃ。そろそろ家族も増えてきたんじゃし、専門的な支援・補助が出来るものを育てた方が良いと思うぞぃ」
「アイリ様に助言を請われるとは何たる光栄っ!しかし、僕はここでは一番の若輩者……何も言えることなど……」
……ロアンくらいしかまともな意見を言ってくれる子がいなかった……。候補はいくつかあったんだけど、この意見が出てくれたので孵化先が決めることが出来たよ。
「ロアン、貴重な意見ありがとうね。それに比べコウガ達は私の事を思ってくれるのだったらちゃんと考えてくれないと!あっ、クルスとイリスのいう王種討伐は情報が手に入らない以上もう少し先だから今はレベル上げと後輩の育成に協力するようにっ」
私の注意にコウガ達がうなだれる。はぅっ、か、可愛い……じゃなくて、今は意見を聞いたのに私任せにするなと拗ねてるところでした!
「それじゃあ発表するよ。孵化する種族はこの二人だよ!」
私が選んだ二つの種族それは……。
文中で王種を10体倒してるのにランクがⅨと言う事に疑問に思った(もしくは昔の事とか流し読みで覚えてねえべさ!という)方へ軽く説明を。
まず光の領域で虫王を倒し王種をしての資格を得たのでこれでランクⅠとなり、死霊王・氷獣王・星粘王・地壊王・樹齢王・魔人王・水帝王・駆導明王まで倒してⅨまで上がっております。




