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147話

 「もう……ルドラったら勝手にこっちに来ちゃって……。まあ、そのおかげで配下達の強化が間に合ったんだし、今回は不問としようかな」


 話している内容までは流石にわからないけど、戦闘前の打ち合わせ通りパーシヴァルさんが魔人王と話をしつつ、私の【魔唱歌】発動までの時間稼ぎをしていてくれてたんだけど、魔人王は話を切り上げて攻撃をしてきた。

 あのままだったらパーシヴァルさんも、呼び出した配下達も痛手を負っていたのは間違いない。場合によってはランク6の配下モンスターすら蒸発してたかもしれない高威力攻撃だったからね。

 でその高威力攻撃を受けたルドラはというと……


 「ギ……ルゥ……」


 まさかの裂傷跡が残ってます。体力の残りで言えばまだ半分近くあるとはいえ、鉄壁の防御力を持つうちのルドラがここまで酷い攻撃を受けた所なんて今まで見たこともない。

 魔人王の攻撃がここまで強いのはかなりの計算外でした。だけどさっきの攻撃もスキルを使ったらしく連発が出来ないそうなので、ルドラがすぐに殺されるということは無いでしょう。


 「ルドラ、回復するから戻ってきて」


 「ギィ……ルゥッ!」


 なんと拒否されました。どうやらルドラ自身まだまだ頑張れると言いたいらしい。

 おそらくルドラはまだまだ壁としてやれることはあると考えてるみたい。でも、もうパーシヴァルさんを始めとして、ランク7の選りすぐりモンスター達のエクスチェンジによる強化を終えてしまってる。

 ここから先はパーシヴァルさん達による一方的な魔人王蹂躙劇が幕開けとなるので、その役者に選ばれていないルドラは居ても何も出来ることは無いのです。

 ルドラに深手を負わせたさっきの攻撃をもう一度出したとしてもパーシヴァルさんや強化された配下達なら問題なく堪えてくれると思うしね。


 「ちゃんと言う事を聞いて。そうしないとお仕置きが三倍になるよ?」


 「ギッ!?ギルルゥ……」


 お仕置きが三倍と言ったあたりでルドラはビクっとした後、体を反転させて私の方へ走って戻って来ました。……でも今までお仕置きなんてしたことないんだけどねぇ。ルドラってば、お仕置きという言葉になのか、何かが三倍になるということに反応したのか、より嫌な予感がしたのはどっちなんでしょうね?

 とりあえず戻ってきたルドラに先ほどの壁の件についてはすごくよかったと褒めておきましたよ。

 あとはうちの可愛い配下達がどういう風に魔人王を倒すか見物と行きましょうか。



 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆


 「は、はははっ。な、なんという力だ……限界を引き出す活動期の状態からまださらにとめどない力が湧き出てくるぞ。ま、まさかこれがアイリ様からの愛なのだな!この愛の力(勘違い)さえあれば魔人王バルムンクなど敵にすらなり得ないぞ」


 アイリがエクスチェンジの効果の乗った魔唱歌を歌い終わった瞬間、パーシヴァルとランク7のモンスター達はその湧き起こる力に驚いていた。双方ともこのような圧倒的な力の変化が起きるスキルの存在など知らないのだ。配下のモンスター達からしても修行をしていた時も魔唱歌やエクスチェンジによる援護もなかった。アイリは配下が死なないレベルの狩場を選び修行させていたから援護をする必要などなかったのだ。

 どの個体も自分の能力が三倍に膨れ上がっている事を実感しており、このような強化を数分の間に行き渡らせたアイリに再度の忠誠を誓った。


 その一方で強化されたパーシヴァルたちを見た魔人王は驚きに染まっていた。


 「ぱ、パパ、パーシヴァルゥ~。なんだお前たちのそのすさまじい力はっ!」


 「俺の愛する主、アイリ様の愛の力(勘違い)だ!」


 「そ、そんな馬鹿な話があるかっ!愛の力なんぞで今までの数倍の力を引き出せるはずがねぇ!」


 「(ブチッ)……バルムンクっ!お前、アイリ様の愛の力(勘違い)を馬鹿にしやがったな?ならばこの愛の力(勘違い)をお前の身でしっかり味わうがいい!いくぞ!我が同志(アイリ様の配下)達よ!」


 配下達にはあらかじめ身を守るとき以外はパーシヴァルの指示に従うように言ってある。

 パーシヴァルは双剣を、フェンリルなどのアイリの配下のモンスター達は持ち前の肉体を武器に魔人王に襲い掛かった。



 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆


 「エクスチェンジで強化されたパーシヴァルさん達を相手に十五分も持つなんて魔人王ってトリビア達が言うように強かったんだね」


 パーシヴァルさん達はあっという間に魔人王に肉薄し、双剣や爪、巨大な拳や硬化した枝による攻撃などで魔人王を攻め立てる。だが魔人王は腐って(は無いけど)も王種。自慢の剣技で双剣や爪を弾き、枝による攻撃は素早くジャンプしてかわしていたが、一番食らってはいけない魔動機種ギア・エレメンタルの拳を側面から食らい吹き飛ばされることとなった。

 これだけ食らう羽目になったのはギア・エレメンタスの攻撃だけ他のに比べ、遅かったから避けるタイミングをミスしたのだろう。魔人王からすればどの攻撃も直撃した場合かなりの大ダメージだ。

 そんなシビアな集中力が必要な中で音速に近い攻防戦の中、一つだけタイミングが遅い攻撃が来れば反応が遅れてしまっても仕方ないだろう。


 この一撃を皮切りに魔人王はパーシヴァルさん達に攻め立てられ、その体力をガリガリと削られていった。途中から魔人王も樹齢王が使っていた【覚醒】スキルを使用していたけど、それでもまだエクスチェンジを受けたパーシヴァルさん達の強さが勝っていた。


 「ぐおあぁぁっ~~!!!ちきしょぉー!!」


 フェンリル達が攪乱した隙をついて、パーシヴァルさんがトドメになるだろう一撃を魔人王に入れた。

 断末魔の声を上げて倒れる魔人王。今の魔人王には剣先で触れるだけでその命を刈り取ることが出来る状態だ。


 「がふっ……くそがっ。俺の負けか……」


 「バルムンク……言い残す事はあるか?悪いが自然回復強化で回復を図る暇を与える気はないから手短にな」


 「ふんっ、ここまで圧倒的にやられてしまっては恨み言一つありなどしない。斬れ」


 「そうか。ではこれで止めだ。さらばだ俺の……最高の友人だった男」




 ≪あるフィールドにおいてプレイヤーが魔人王バルムンクに勝利しました≫

 《プレイヤー名:アイリによって魔人王バルムンクが討伐されました》

 《プレイヤー:アイリが王種を倒した事で魔王の資質が強化され魔王の熟練度がⅦになりました》

 《プレイヤー:アイリの魔王の資質が強化された事で新しいスキルを取得しました【魅力覚醒】》

 《プレイヤー:アイリの魔王の資質が強化した事によりステータスが上昇しました》

 《共闘した個体名:パーシヴァルの進化先に魔人王が追加されました》

すいません。いつも以上に出来が悪かったかもしれません。書きたい事が多いけどそれを文章に表すことが出来ず……。


とりあえず魔人王が強いと判断できる部分は、物理防御特化のルドラに大ダメージを与えられるほどの攻撃力があったという事くらいですかね。


その他は全然伝えきれてないと思う……。いい内容が浮かんだら書き換えるかもしれないけどしばらくはこれで許してください……。

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