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118話

 《個体名:ルドラのレベルが60に上昇しました。新たな進化先が追加されました》


 メリュジーヌ方面にあったダンジョン《死せし者の共同墓地カタコンベ》で集中的なレベル上げに励み、ようやく目標に到達した。

 まあそれ以外にも二通ほどメッセージが来てるけど読むと優先したくなりそうな題名で届いてるから、先に進化をさせちゃおうと思う。


 「さあ、ルドラ。お待ちかねの進化だよ。あなたの好きなものになればいいからね」


 「ギルルルッ!」


 元気に答えるルドラ。その彼の現在ステータスと進化可能先はこんな感じ。



 名前 ルドラ

 種族 ベビードラゴン♂ 竜種ランク3

 LV 60(99/1880582)

 スキル

 アクティブ 【噛み付き→噛み砕き】【鉄壁→鋼壁】【尾撃→破壊の尾撃】【切り裂き】【ブレス(水・土・光)→ミドルブレス(水・風・大地・光)】【じゃれる】【耐え忍ぶ】

 パッシブ 【甲殻→深海甲殻】【冷気弱点】【鱗強化→鱗超強化】【防御強化→防御増強】【竜麟】

 強さ

 物理能力 999

 魔法能力 779


 称号:魔素掌握せし鱗


 進化可能

 竜種レベル50 ランク5 地殻竜ジアースドラゴン

 龍種レベル50 ランク5 光渦龍ブライトドラゴン

 竜種レベル60 ランク6 剛堅竜アダマントドラゴン

 龍種レベル60 ランク6 邪光龍アポカルドラゴン



 地殻竜:大地の力を自在に操るドラゴン。自由に操り過ぎるがゆえに偶にマグマを噴出させてしまう事もあるはた迷惑な竜。なお、その体はマグマが触れても火傷一つしない丈夫な体である。【地外殻】【マグマストーム】習得可能。【冷気弱点】【じゃれる】削除。

 【地外殻】:体全体に外からの熱を遮断する物質を纏う。熱だけでなく寒気も防ぐことが可能。

 【マグマストーム】:大地の力を使い、その地下を奔るマグマを噴き上げて攻撃する。威力は魔法能力に依存し、追加効果として継続ダメージを与え続ける《大火傷》を与える。


 光渦龍:魔素に染まりながらも聖光の魔法を扱える対死霊・妖魔特化ドラゴン。趣味は死霊を浄化する事。魔法能力に優れるが物理面では貧弱。【聖光魔法5】【浄化ブレス】習得可能。【じゃれる】削除

 【聖光魔法】:光魔法から派生する魔法で死霊種・妖魔種に対して非常に大きなダメージを与えたり、一撃で昇天させる魔法を多く習得する。

 【浄化ブレス】:普通のブレスを吐くように広範囲に聖光の属性を持つブレスを放つ。範囲が広い分威力は下がるが、物量で攻められた時はこのスキルが有ると無いでは難易度が大きく変わるだろう。


 剛堅竜:文字通り並大抵の攻撃では傷一つつけられない丈夫な体を持つドラゴン。物理・魔法防御が高くなり、その一部を跳ね返すスキルを得た代わりに移動速度がかなり下がった。【リフレクトカウンター】【マジックカウンター】習得可能。【じゃれる】削除

 【リフレクトカウンター】:相手の物理攻撃を防御した時に発動するパッシブスキル。相手の攻撃力とこちらの防御力の差分だけダメージを反射し反撃する。

 【マジックカウンター】:相手の魔法攻撃を防御した時に発動するパッシブスキル。相手の魔法攻撃力とこちらの魔法防御力の差分だけダメージを反射し反撃する。


 邪光龍:聖光とは逆の邪光を操るドラゴン。魔素の影響を制しているため、精神に異常が出たりしているわけではないので一緒に居ても大丈夫。龍種は総じて物理身体能力が低い。次の進化先は固定されている。【邪光魔法5】【魔素ブレス】習得可能。【じゃれる】削除

 【邪光魔法】 :黒い光を生み出す(割合的には光三割:闇七割)。一点破壊能力に優れ、集束レーザーは自身より強いモンスターをも屠る。

 【魔素ブレス】:自身の中の魔素をブレスに乗せて吐き出す。他の属性ブレスと一緒に使う事が可能で組み合わせの属性により異常を付与する。



 まずはレベルアップに依るステータスの変動から。

 ルドラの物理能力は数値面では高く見えるけど、そのほとんどが防御側に影響しているので、あまり力は強くないんだよね。

 あとはレベルアップする過程で変化したり新しく覚えたスキル・その他の説明はこんな感じかな。



 【鋼壁】:鉄壁よりもさらに堅い防御を誇る。鉄壁の防御上昇率が40%であるに対し、鋼壁は60%上昇する。


 【破壊の尾撃】:体を大回転させ尾撃をより強化した一撃を放つ。体全体を動かして攻撃するため、命中率に難がある。


 【ミドルブレス(水・風・大地・光)】:中級属性のブレスを吐くことが可能になった。


 【耐え忍ぶ】:すべての攻撃(物理・魔法)に対して防御性能を上昇させる。だが一度使った後のクールタイムが三分発生するため乱戦では使いにくい。


 【深海甲殻】:甲殻よりも即死級ダメージに耐えられる可能性が増す。甲殻は50%以上体力が残っているときに死亡を防ぐ効果が発揮されるが、深海甲殻は残り体力が30%以上あれば発動する。


 【鱗超強化】:自前の鱗の硬さをさらに強化する。物理能力にボーナスがかかる。


 【防御増強】:防御強化の上位変化。当然防御強化よりも防御能力は高い。



 スキルに関しても防御方面で成長してるのが見て取れるね。やっぱり常日頃からルドラには防御を任せてきたからだと思うんだけど……まさか進化先にまでその影響が出るなんて思わなかった。


 まずは竜種のランク5と6の地殻竜と剛堅竜から。まずは【じゃれる】が削除されることが変化点だね。

 地殻竜は前からあった弱点が消えてさらに攻守に使えるスキルを習得できる。これに進化すれば冷気属性のフィールド効果のある大河エリアでも活躍できるようになるね。あそこは私の領地でもあるから多分行く頻度は高いからこれに進化してもらうのはありかも知れない。


 次に剛堅竜。これはまさに防御の化身になっていく感じだね。説明を読む限り魔法防御力も上がるみたいだから魔法攻撃だからって私が前に立つ必要がなくなる。私が前に出た時に魔法攻撃の中に遠距離物理攻撃が混じってきてたら殺されちゃうからこの進化も捨てがたいんだよね。覚えるスキルもカウンター系みたいだし、自動迎撃っていう点ではかっこいいかもしれない。

 ただスキルの説明の能力の差異と言うのがどの程度の範囲なのかがわからないのがちょっと難しい点だね。



 次は龍種のランク5と6の光渦龍と邪光龍。こちらも【じゃれる】が削除されるのが変化点。

 光渦龍は魔素の影響を受けているのに光の属性に傾いている龍種。どうやら魔素が関係してるから光属性を使えないって事ではないみたい。逆も然りって事だね。

 死霊種と妖魔種に特攻とか説明にあるけど、それって今いる共同墓地くらいでしか使えないんじゃ?……私的には無しかなぁ。ルドラが選ぶというなら反対はしないけどさ。


 邪光龍は魔素に侵されるだけでなく魔素を操作できるようになった個体だね。たぶんこの辺はランク6を超えたら魔素を操作できるのが普通と言う事だと思う。もし私が中学生くらいだったらルドラの意思を聞かずにこれにしてたかもしれない……。この種族の魔素ブレスは意外と役に立ちそうだけどルドラはどうしたいのかな?



 「ギルゥー」


 ルドラはどの進化を選ぶか迷うだろうと思ってたけど意外に早く答えを出した。時間的には五分少々と言ったところでしょうか。きっと自分の進むべき先をすでに決めていてそれに近しいものがあったのでしょう。


 「それでいいんだね?後悔しない?他になりたいのがあったんじゃないの?」


 私が進化する皆に聞くいつもの内容だ。皆が私の希望をかなえようと選んでいることを知っての質問だから質が悪い。だけど皆は私の希望を汲みつつ、自分がなっても後悔しない選択をしてくれている(と思う)。

 ルドラの希望を聞いて進化先の決定を終える。輝き始めるルドラ。進化する時は皆輝くからこの瞬間は好きです。


 光が治まり、そこに立っていたのは金色の鉱物らしい表皮をした竜。そうルドラは剛堅竜(アダマントドラゴンに進化した。



 名前 ルドラ

 種族 剛堅竜アダマントドラゴン♂ 竜種ランク6

 LV 1(0/45000)

 スキル

 アクティブ 【噛み砕き】【鋼壁】【破壊の尾撃】【切り裂き】【ミドルブレス(水・風・大地・光)】【耐え忍ぶ】

 パッシブ 【深海甲殻】【冷気弱点】【鱗超強化】【防御増強】【竜麟】【リフレクトカウンター】【マジックカウンター】

 強さ

 物理能力 844

 魔法能力 678


 称号:魔素掌握せし鱗



 うん、強いね。全体的に能力の低下も少ないし、すぐに取り戻せそう。だけど、同じランク6のコウガやセツナに比べて必要経験値が多い。でも進化したてで鬼神将の相手をさせるのは難しいかな?


 ……そう思ってた時期もありましたが、心配無用でした。ランクの差があったのを忘れてましたよ。

 魅了で配下にした鬼神将を確認した所ランク4だとわかった。というかこの辺りでもこのランクのモンスターなんだね。まあその分レベルが80~あるんだけど、それをものともしなかったルドラが凄すぎる。あなたの防御力はもう留まることを知らないんじゃないかな?

 それとたった二~三体の鬼神将を倒せばレベルが上がるというのもいいよね!あっ、ちゃんとイリスを付けて回復をさせてるから事故死はないよ!



 ルドラの進化を終えて一時間。ひたすら鬼神将を狩り続け、レベルが15まで上がると防御性能的な意味の物理能力値が1200を超え、魔法能力も800代後半になった。今のルドラはウチで一番の攻撃力を持つクルスの攻撃でもダメージを食らわないかもしれない……。

 いや~ルドラが家族で良かったよ。もし敵にルドラ並のが出てきたらどうやって倒せばいいのか……。

 少なくとも最初はルドラの行動速度が遅いから逃げる一択になるだろうね。


 そしてここでようやく問題にぶち当たった。ルドラの表皮が硬すぎてモフモフできない……どうしよう。

 その事に気づいたルドラも今更ながらに「しまった!?」的な声を出していた。



 「さてと、ルドラの方も落ち着いてきたことだし、イザベラとパーシヴァルさんからのメッセージの確認をしようかな……」


 そこに書かれていたのはこのような内容だった。まずはイザベラのメッセージから。


 「至急お耳に入れたいことがありますので高原エリアの集落までご足労を願います」


 なんかすごく焦りが伝わってくる文面だね。とりあえず分かったと返事を送っておき、到着予定時間を知らせておきました。と言うかなんでアサシンギルドに呼び出さないんだろうね?


 次にパーシヴァルさんから。


 「ア、アイリ様!旅立たれる前にお渡しした手紙の主がまだアイリ様が来ないぞ!どういう事だ!と文句を言ってきて困ってます!大至急先日お渡しした手紙を確認し、その主に会っていただきたいのですが!」


 あーっ、そういえば何か手紙を受け取った記憶がある。旅立った後はすぐブートキャンプに入ってたから完全に抜けてたよ。テヘッ。

 うーん、手紙の主はヘリオストスにいるのかぁ。ならイザベラに会ってからヘリオストスに向かう形にしておこうかな?二人とも焦ってる文面だけどパーシヴァルさんは私に誰と会わせたいんだろうね?


 まあ、ここで考えていても埒があかないし、高原の集落にいこうっと!



 私はそのまま最下層に向かい、ダンジョン奥にいたエルダーリッチと言うボスモンスターを軍勢で瞬殺し、宝を回収して共同墓地を脱出した。

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