表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/195

108話

GW連続更新ラストです。次話は水曜までには何とかしたいと思ってます。が、水曜日の投稿時間には出先なので、コメントなどの返信が土曜日位まで出来ない可能性があります。ご了承ください。

 実家での挨拶はすぐに終わった。お母さんからゲームばっかりしないようにって事と、奇声を上げたりしないようにしなさいとしつこく言われました。

 うん、三カ月前みたいに奇声を上げたりしないから安心していいってば。


 お父さんからは資金援助……というかゲームとかに使えるネットキャッシュをもらった。これで課金アイテムを買える。でもまだそこまで良いものが追加されてなかったわ。残念。


 「それじゃあ気を付けて帰るのよ?次来るときは彼氏を連れて来てもいいのよ」

 「かっ、彼氏など連れてきたらゆるさーんっ!!」


 あはは。彼氏作るよりゲームをしてた方が楽しいからね。当分彼氏はいらないかなぁ。

 というか私の趣味を寛容してくれて束縛しないお金持ちの人だったら考えるくらい考えてもいいかなぁ?

 まっ、見た目に関しては気にしないけど性格が悪い人とか女癖の悪い人は全力で遠慮するよ。


 ついでにバイトの話も聞かれ、ネットカフェも仕事に慣れて大抵の事は一人でできるようになったし心配ないよ……的なことを話したと思う。お母さん曰く、私がちゃんとバイトをできるのか心配してたらしくこの返事を聞いて安堵していた。ついでにそのバイト先に見に行ってもいいかしら?と聞かれたので全力で遠慮しておきました。でもあのお母さんの事だから絶対訪ねて来そうだよ……。



 と言う訳で夕方過ぎに帰宅。すぐにエスにログインしました。


 ログインして最初にやったことは……手に入れたばかりの黒馬に乗って高原エリア内を早駆け。

 護衛役のコウガ達も横を並走している。速さはやっぱりコウガ達の方が速いみたいで余裕そうな表情。

 まあ普通のダークホースとランク6のコウガ達と比べる方がおかしい話だったよ。

 それでも私自身が歩いて行動することが無くなったので移動に使う時間がかなり短縮できるのはいいことだよね。これでもっと狩りとかモフりに割く時間を確保できる。


 馬に乗れることで暗闇の山までの時間も今までの半分くらいまで減ったし、一回ヘリオストスに戻ってダンジョンで手に入れた装備の鑑定をお願いしておこうと思う。




 ヘリオストスに戻った私はすぐに上級鑑定士に追加の鑑定を依頼。これらに関しては一日二日あれば鑑定できるってさ。とはいえ、この後すぐ暗闇の山に行くつもりです。町と山の往復は馬があっても時間の無駄だと思うから、例の装備の鑑定が終わる日に同時に受け取りを済ませることにした。当然この事はゼリンに知らせて了承を取っておきました。


 そしてもう一つ。ティアが街に着いたのなら情報を集めてきますので、その許可を!と言い出したので、もう勝手にしてとばかりに送り出しておきました。情報を集めた後の報告に関してはティアは勝手に帰還するので、私がどこに行ってても大丈夫なんだって。

 そういう事でティアは夜の街(意味深)に消えて行ったのでした。予想通り、住民かプレイヤーかわからないけど男性の視線をすごい集めてたよ、あの子……。何人か追いかけて行ったけど心配いらないよね?


 この時、私のスキルからティアが出てきたところを目撃した多数のプレイヤーが私やティアの関係について話合いを繰り返すのだけど、それは私のあずかり知らぬこと……。

 そもそもプレイヤーとティアは会話が成り立たないからね?でもなぜか住民とは念話で話せるんだとか……便利なご都合システムです事。

 それとほら、私って攻略系とスキルなどの情報系の掲示板しか見ないから【巷で話題の極乳天使とある美人の関係について】とか言うスレがあっても見たりしないし、気づきもしないのですよ。



 暗闇の山に行く前にティアから預かっていた錬成成功品の数々をバザーに出品しておきました。ついでに余った素材や、騎乗用ゴーレムの腕とかの複数在庫があったアイテムも出品しちゃったよ。まあまだこの辺の使い道は分からないし売ってもいいでしょ。


 続けて雑貨屋で暗闇の山で使う回復系アイテムを購入後、馬に飛び乗って暗闇の山へ向かった。

 ……あっ、黒馬の名前?ダークホースだからクホさんで……て言ったら嫌がられちゃった。

 その後もいろいろ呼び名を考えたけど最終的に誰が聞いてもわかるだろうホース君で落ち着いた。もう一度言うけどシステム的には表示されないんだよ?


 「さあ、ホース君!暗闇の山に向けて出発よ!」


 ホース君はヒヒーンと嘶くと、高原をすごい速度で走り抜ける。歩きだったら暗闇の山まで一日かかるけど、ホース君に乗れば数時間だからね。

 ちなみに今はいつものコウガ達ではなく、上空にクルスを呼んでいる。最近クルスが活躍する場所がなかったから仕方ないよね。


 「クルス~。離れすぎないように戦ってきていいからねー」


 「クワァァァ!」


 クルスは私の声を聴き、自分の索敵範囲内に入ったモンスター達を片っ端から上空からの奇襲攻撃で倒していく。おかげで山まで戦闘することなくたどり着いた。


 「クルス、お疲れ様!」


 「クワァッ!」


 久しぶりのフルタイムでの呼び出しだったからか、鬱憤を晴らすかのようにすごく頑張ってくれたクルスにしっかりとトリミングをしてあげ、リラックスさせる。

 この先の暗闇の山ではクルスやイリスに頼ることが多くなるだろうし、今のうちにゆっくりさせてあげたい。あと私自身にも鳥モフ成分を補充しなくては……。


 目的はクエストアイテムの採取以外にもある。せっかく暗闇の山に来たんだから、クルスのレベルも上げて進化を間近にしておきたいの。一応、今のクルスにもランク5モンスターへの進化先は表示されているんだけど、まだベースレベルが30代って事だからまだ進化先が増えると考えてるわけ。

 クルスに関してはもともとランク6の王種だったことが判明してるし、称号のせいでランク6への進化は光の領域にいる鳥王を倒さないと出来ないこともわかってるので、少しでも強いランク5モンスターへの選択肢を増やしてあげたい。


 頼んだ装備品の鑑定完了までまだ一週間もあるんだから十分レベル上げができるはず!セーフティポイントもあるからログアウトもしやすいしね。



 数十分後、クルスの蕩けた顔を見ながら鳥モフを堪能した私は、アイテムボックスの中のアイテムを整理していた。戦闘でいつアイテムを使うか分からないから取りだしやすい位置にドラッグアンドドロップで移動させれるのがこのゲームのすごい所……。もちろん普通に回復アイテム優先とかの便利コマンドもあるんだけど、それだと使いたいアイテムが真ん中に配置されたりするから困るんだよ。


 「よし、じゃあ今日は暗闇の山の中腹のセーフティエリアまで行こう!」


 「クワッ!」


 ここからは戦闘時に地形効果の【錯覚】がかかるので、馬に乗って行動をすると危険なのですよ。

 ここからのメンバーはクルス・ロアン・イリス・ルドラの四人。コウガとセツナは今日はお休みです。

 っていうかあれ?今調教スキルの一覧をみて気づいたんだけど、ここに居ないティアのレベルがすごい勢いで上がってるんだけど?

 さっきまでレベル5だったのにもう今の時点で12まで上がってる。経験値も数秒ごとに増えていってるし……あの子、戦闘よりも早く経験値を稼ぐってヘリオストスでナニ(意味深?)経験してんのよぉ!?……怖いから聞かないけどね。こういうのを黙認するのもマスターの務めだよねきっと。




 ★☆★☆★☆ ヘリオストス宿屋 -ももいろの夢ー 室内 ★☆★☆★☆


 「ウゥッ、もう無理っす……助けてください……っす」

 「あともう少しだけだからぁ~頑張ってくださいね」

 「ま、マジでもう限界なんっすよ~、あっ、あぁっ!!」

 「えー、もうおわったのぉ?全然物足りないよっ、これじゃあマスターが喜んでくれないじゃないですかぁ!」

 「……ビクビクッ(白目)」

 「はぁ……もう少しでレベルが上がるところだったのに~、次の人捜さないとだめですね。進化前に会ったあの人とか経験値すごそうだし、今回もお願いしてみようっと」


 数時間後……


 「死ぬしぬぅ!?これはマジでやべぇっ……うっうっ……うぼぁっ!(ガクッ)」

 「あぁっ?まだ十分しか経ってないのにっ!前よりも耐えられなくなったのかなぁ?うーん……しょうがない、次ですね」

 「うほぉっ!?痛気持ちいひぃ~、ヒメカ(この人の嫁さんかな?)スマン……俺はもうだめだ……ヒィァ~」


 半日後、宿屋の各部屋に足腰をびくびくさせ、口から涎を垂れ流している白目をむいた屈強な男たちの姿があった。それを見た宿屋の店員は驚きの悲鳴を上げたが、その横を黒い羽根の女性が通り過ぎたことは気にしてすらいない。

 その理由は黒い羽根の女は全住民男性から見ると放っておけないエロス(魅惑効果)を放っているが、一部住民女性からはある程度の力を持っていないと全く興味を示されない為だ。住民女性から見ると綺麗だとは思うが、それだけの事っていう認識。このような謎の効果を持つスキルこそが【チョメチョメ(謎)】なのだから。



 《個体名:テ○アのレベルが上昇し、【ヘブンズドライブ】スキルを取得しました》

 《個体名:ティ○が天国へのマッサージ死(ヘブンドライバー)を得ました》


 「あ、スキルが増えた~。頑張った甲斐があったけど生産補助系だったかぁ、もっともっと頑張らないと!次こそ一般的な生産系スキルめざそう!あっと、そうだ。気持ちよくしてあげた代金がわりに皆さんが出してくれた白いの回収していきますね~」


 果たして無機質な音声さんの謎の伏字に意味があったのかは音声さん本人とこのテ……何とかさんしか知らない。



 ヘブンズドライブ:超絶テクを披露し、対象の代謝を上昇させる。その超絶テクはまさに天にも昇る気分になるとか。植物系・食材系の素材アイテムなど命あるもの(命のあったもの)に使うと品質値や素材のランクなどが増えることがある。レベルが上がると無生命である鉱物にも効果を及ぼすとか……。


 天国へのマッサージ死(ヘブンドライバー):ヘブンズドライブ使用時の効果発生率が上昇しやすい。



 その黒い羽根の女は住民の男性(一般人・冒険者問わず)と二人っきりになり、部屋にこもることからいろいろな憶測を呼んでいる。例えば部屋に連れ込んでニャンニャン・フシャーフシャー的なことをしてるだとか、商売の話をしてるだとか、実は二人っきりじゃなくて複数で……とか様々だ。

 もちろんその憶測が間違っているという事ではない。黒翼の女はちゃんとヤるべき事はヤっている。その前に前座的なことがあり、今回は進化した彼女の行うその前座のテクが凄すぎて住民男性程度では身が持たなかっただけの事だ。そして彼女はこの後探すだろう。よりレベルの高い住民の冒険者を……。


 その日から数日にわたり、黒い羽根の女のうわさが流れることになるが、なぜかそれは彼女が姿を消すと同時に立ち消えたのだった。

後半部分、人によっては想像を掻き立てることになる……といいなぁ。果たして彼女が持ち帰った白いものとは何なのか……。最後の方はかなり削ったので中途半端すぎるなら削除します。

 と言うか最後の噂って結局のとこ全部該当してる……。


ティアネタもこの辺でしばらく止めておこうと思う。もしまた後半のようなティアネタが出たら、ネタギレになってるとお考え下さい。


マッサージ死の死は誤字ではありません!だけどこの文字にした意味もありません!あしからず。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ