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105話

予想以上にティアの進化先にツッコミが多くてびっくりした……。今回で進化しますが、レベルが低い間はティアの出番はあまりないと思われます。この先で名前すら出てこない時は色々いたしてるという方向で理解しておいていただけると説明の手間が省けて助かります(コラ)。



あとGWの連続更新は一応日曜日までは頑張ろうと思います(GW中でも仕事してるんですけど、GW中は定時で上がれることが多いので書く時間を確保できてるっぽい)。

そのあとはリアルの用事を挟んでから今までの2~3日更新に戻ると思います。

 ティアの進化先決定を待つこと、三十分が経過した。ようやく踏ん切りがついたのかティアがこちらへ近づいてくる。


 「マスター、進化先を決めました!しっかり考えた結果、やはり戦うよりも情報収集や生産を続けてマスターの力になりたいと思いましたのでディオニースへ進化します」


 ティアは通常進化先ははなから除外しており、特殊進化の三種類で非常に悩んだそうだ。

 サポート型のエルローム、戦闘型のアマニーエル、生産型のディオニース。この中で最初に候補から消えたのがアマニーエル。理由はなんだかんだ言ってたけど結局のところ迷言 (?)でもある「戦いたくないでござる!」が本音なんだと思う。


 残った二種をしっかり吟味し、現在の私たちの戦力状況を踏まえて生産スキルを伸ばし装備品を作ることで力になろうと決意したとか。確かにティア以外の子たちが戦闘面の穴埋めができるし、一人や二人戦闘ができない子がいても問題は無い。むしろそれを選んでくれてありがたいと思う。


 「そう、後悔しない進化先に決めたんだね。……それじゃあさっそく始めるよ?」


 「はい、マスター!お願いします」


 ティアの進化からディオニースを選択し、間違いがないか確認の上、決定。

 進化が始まりそれがおさまった後、現れたのは黒い羽が一対二枚から二対四枚に増えたティアの姿だった。驚いたのは羽の数だけではなく、その容姿も変わっていた。

 白髪はセミロングからロングになりユラユラと靡いており、進化前よりもプロポーションが段違いに良くなっている。進化前ですら私より大きかったのに、進化後はさらに成長を遂げていたのだ。

 言ってみればボン・キュッ・ボンでは言い表せず、上から順にユッサユサ・スラァッ・プルリンッ!という感じだろうか。……はぁ、またさらに男好きする体つきになっちゃって……。この体のせいであのスキルを使いたがったらどうしてくれるのかな?


 それにしても全体的にみると言い伝え通り天使というのは絶世の美の持ち主なんだね。ティアは堕天してるけどそこは変わらないみたい、というのが結論。



 名前:ティア

 種族:ディオニース♀ 堕天種ランク4

 LV 1(0/24000)

 スキル:【念話】【一目散】【話術(極)】【チョメチョメ(謎)】【上級合成】【予測】【事後処理】【体力自動回復:大】【情報操作】【錬成】【魔導付与】

 パッシブ:【魅惑】

 強さ

 物理能力 14(+30)

 魔法能力 98(+30)


 装備:堕天のボンテージ



 進化して変わったのは【合成】が中級から上級になったこと、【体力自動回復・中】が【体力自動回復:大】に変わったこと。これらの変化前スキルに関してはすでに説明済みだから、そのまま上位変化したと考えてもらえばいいよ。あとは進化による追加スキルだね。


 と言う訳で新スキルの説明をしますっ!



 錬成:素材同士を組み合わせて別の素材を作り出すスキル。【合成】スキルと違う点は合成は素材だけでなく完成品も生み出すことが可能だが、作り出せる素材に関しては制限がかかる。

 その点【錬成】は素材しか生み出せない代わりに素になる材料があればどのようなレア素材も作り出すことができる。作るものによっては特定の場所で錬成を使用しないといけない場合もある。


 魔導付与:既存の装備品に魔法能力に対応した能力を付与するスキル。魔法能力(プレイヤーの場合INTやCHA)が高ければ高い程、良い効果を付与・選択できる。下位互換に【魔法付与】、上位互換に【元素付与】がある。付与できる能力の数(回数)には制限がある。



 ティアは宣言通り相変らず戦闘能力は低いままだし、攻撃スキルもないから戦闘に出してのレベル上げがしにくい。

 レベルアップまで必要経験値が多いのに地道に生産スキルで経験値を稼いでいくしかないんだよねぇ。

 どこかのボスを倒して大量経験値が入れば収納を利用してのレベル上げも可能なんだけど、そんな都合良く大量の経験値を持ってるモンスターなんていないもんねぇ。


 そういう事なのでまずは新スキル達の出番だね、プレイヤー露店とかバザーとか武器屋さんで適当な装備品を購入してどういう能力が付くか調べてれば、レベルも上がると思うんだよ。

 そういえば死霊王からもらった杖に付与しておくのもありだよね?ティアのレベルがある程度まで上がったら試してみようっと。その後、新しいシステムになったバザーに出品すれば、レベル50近い人とか超えた魔法を使うプレイヤーが購入してくれるかもしれないもんね。掲示板情報によれば、数人とはいえそろそろレベル50を超えているプレイヤーがチラホラ居るらしいからね。



 「マスター。マスターが持っている素材がほしいです!錬成させてください~」


 「良いよ。失敗してもいいからじゃんじゃん使って!」


 「マスター!ありがとうございます~」


 お辞儀により体を上げ下げしているティアの爆乳が弾む弾む。どれだけ大きなメロンを詰め込んでるんだか……コレ捥いじゃっていいかな……?

 ティアにアイテムを渡し終えると次にゼリンが自分の料理スキルで使用しない素材をくれると言いだした。さすがにこれは無償でもらう訳にはいかないから先ほどさらに増えた豊富な資金から相場位の金額を支払っておきました。


 「それにしても初めてテイムモンスターの進化を見たけど……前後で見た目の違いがハンパないのね」


 ティアが生産に入ったので遺跡を出るその道すがら、そのような会話をしていた。


 「そうだよね。未だに私もこの子たちの進化後の姿とかに驚かされることばっかりだし」


 私はコウガやセツナを撫でながら話している。最初は緑色の毛の野犬風だったのに今は私好みの柴犬と綺麗な毛皮のフェンリル(レッサーだけど)にまで成長している。でもまだ三カ月しかたってないんだよね……。この成長率って一般的に見たらどうなんだろう……。


 ちなみに一緒に行動しているのに名前が出てこないカエデは、移動速度が遅く後方で下着達に絡まれてる。まあカエデなら下着相手ならほっといてもやられたりしないから大丈夫!



 あっ、そうだ。成長率と言えばダメもとでゼリンのステータスを教えて貰えないか頼んでみよう。


 「ステータスが知りたい?別にいいけど?アイリなら他人の情報を言いふらしたりしないでしょ?」


 もちろんですともっ!……と言う訳で教えてもらったゼリンのステータスはこんな感じ。でもスキルまでは教えてもらってないのであしからず。



 名前 ゼリン

 種族 魔人族

 職業 魔槍使い・闇料理人

 レベル 40

 強さ

 STR 90(+41)

 VIT 10(+33)

 AGI 85(+37)

 DEX 73(+23)

 INT 37(+3)

 CHA  5(+3)


 ステータス合計 300



 前にロアンに教えてもらった住民の冒険者と比べてみると……



 冒険者 レベル51

 STR 62

 VIT 35

 AGI 52

 DEX 40

 INT 35

 CHA  8


 ステータス合計 232


 となる。やっぱりプレイヤーの方がレベルは低いのに強いんだね。……てかゼリンのCHAは補正込みで8かぁ。私のCHAが補正込みで897だから大体1/112(?)くらいかな。……やっぱり一般プレイヤーの平均がこれだとしたら先日手に入れた私の称号【世界を揺るがす美神】の効果で誰が相手でも無双できちゃうかもね。ゼリンが113人いないと私のCHAを上回れないんだもんね。そう考えると私ってかなりすごい?

 まあその効果を発揮するために難しい条件が一つだけあるけどそれは、一つ考えてる対策があるからそれで効果が出れば教えるね。


 「私のステータスは基本的に戦闘に使うSTRとAGIにメインで振って、あとは料理スキルに必要なDEXに振ってるのよ。あとのは補助で魔法とか使うための魔力(INT)かな」


 「なるほどぉ!すごい考えてるね。」


 「そう?まあレベルだけ見たらまだ私は低いと言えるだろうけど、すぐにトップに追いついてやるわ」


 「ゼリン!その意気だよ!応援してる!」



 話しているうちに下着の住む遺跡もとい【堕惰なる天上宮殿】を脱出しちゃってました。やっぱり出現モンスターが弱いと戻るのが楽だね。


 「それじゃあ、このまま六層に降りちゃっていいかな?」


 「そうね。……あっ、ちょっと待って。私のスキルになにか反応がある……こっちに転移ポートがありそう。アイリ、付いてきて」


 六層に降りる階段の前でゼリンが立ち止まり周りを見回した。そしてしばらくあちこちを見た後アタリをつけたのか、壁のある方へ進んでいく。


 「転移ポート?あぁ、ダンジョンの最下層にあるあれ?」


 「違うわよ。それは転移魔法陣で脱出専用。転移ポートは深いダンジョンに設置されてることが多い行き来ができる設置物の事よ。大体隠されてるし、使う為にも一度はここまで来ておくのが条件だけどね」


 「へぇ、そんなのもあるんだ?今までのダンジョンは全部最下層まで行って戻ってたよ……」


 ゼリンについていくと、ゼリンは階段の反対側にある壁をすり抜けていった。どうやら隠し通路みたいだけど、ダンジョンの定番とはいえ、こんなのを見つけるなんてゼリンはすごいなぁ。

 っと、感心してたらおいていかれちゃうから急いで追いかけないと。


 「あったわよ……で、さっきの話だけど、まあ転移ポートを使わなくてもクリアできたのなら、それはそれでいいんじゃない?とりあえず今日の所はここから脱出しましょ?もう夜だし続きはまた明日ってことで」


 「えっ?あっ、もうこんな時間だったんだ。わかった戻ろっか」


 私たちは六層前の転移ポートから脱出し明日の約束をした後、高原の集落でログアウトした。

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