ワイバーンの過去
時間がかかったけど微妙な気がする…
【この世は努力次第でどうにかなる】
お偉いさんはほとんどこういう。しかし努力しても不可能なことはある。私も努力したが無理だった者だ。
努力はやっても意味がない。努力するだけ無駄。努力でどうにかなってるのは才能の問題。
しかしそんな考えもある出来事から変わる。そうある人がいった言葉だ
【人間は才能とか努力とかは意味がない、楽しんでやることに意味がある】
この言葉の通りにやると実際に何事も上手くいくようになった。でも………
楽しんで生きていこうと決めたのに……………
「ご主人様、今日の朝食できました」
いつものように朝食を作り終えご主人様の元へ持って行く
「あぁ、ありがとう【ワイバーン】」
いつも通りあまり感情のこもってない声で礼をする。私のご主人様はとてもお強い方でとても優しい反面、とても涙腺がもろくすぐに泣いてしまう子供のようで可愛い人だ。
今日はバハムートと決闘の約束をした日だ。いつも通り5分前行動できちんと5分前に決闘場の前で待機した
「遅い………バハムートどこで道草してんのよ」
「ごーめっーん!少しそこで友達とあってぇ〜?」
「まぁ、いいです。今日は新しい技の実験でしたっけ?」
「そうだよぉ〜ワイバーンちゃん暇だねぇ〜それとなんでいつもメイド服なのぉ〜?」
「その喋り方とてもうざいです、早く実験しましょう」
バハムートは昔からこの喋り方をした赤いショートヘアーの幼馴染である。
「さぁ、きょうは何処まで楽しませて貰えるのかな?」
私は楽しみながらバハムートの準備を待つ、この決闘場は空中にあり、人間には目撃されなくてとてもいい場所である
「準備できたよ〜ワイバーンちゃんはメイド服で大丈夫だなのぉ?」
「私は大丈夫です。それより早く済ませましょう」
バハムートはいわゆる【脳筋】で、火力でごり押ししてくるのが一番と思っている。今回も安定のごり押しでくると思う
「いっくよぉ〜【流星群】!!!」
すると上空から燃えている大きい岩が落ちてきた…それもいくつも
やはり、力技か…そうがっかりしながら回避する。地面に落ちた時に破裂すると読んでいたがそのまま地面に落ちたまま動かない。
「ワイバーンちゃん今何故流星群の岩が破裂しないか疑問に思ってるでしょ?それはね………こうするためよ!【逆流星群】!!!」
バハムートの声と同時に下の岩が震えだした…
「まずい!【龍化】!!!」
私は龍化し、岩から出来るだけ離れた。
すると岩は再び炎を纏い今度は【上に】飛んできた。
「本当に名前の通りですね」
「フフフッ…この技はここで終わりじゃないんだよぉ〜ワイバーンちゃん。今避けた岩、どうしてワイバーンちゃんの周辺で止まってると思う?」
?バハムートは何が言いたいんだ?岩?それは私の周辺に満遍なく止まっている。この岩がまた下に落ちるのか?
「もう一回下に落とすため?」
「甘いねぇ〜ワイバーンちゃん〜まるでイチゴみたいに甘いねぇ〜」
バハムートが煽ってくるってことは相当な自信があるって事だ。落ちるじゃなかったら岩から攻撃が飛び出すとか岩がこっちに向かってくるとかかな?【能力】が龍化してる時は使えないからとりあえず【擬人化】しておこう。
「ワイバーンちゃん〜擬人化したって事は相当気をつけてるねぇ〜私にはワイバーンちゃんが【嘘の能力】は聞かないよぉ〜?」
「………バハムートさん。約束してもらえます?表に出してる能力を私が勝ったら二度と言わないでくれませんか?そして私の【真の能力】も忘れてください」
「おぉ〜怖いよワイバーンちゃん。わかったよぉ〜親友として約束は守ってあげる!………まぁ、勝てたらだけどねぇ?」
バハムートの口調が…変わった?バハムートが本気でくるのか!?
「いくよ!【空気中から魔獣を召喚する】能力!!!一時的にしか召喚して使えないけどそんなの関係ない!喰らい尽くせ!【星々の獣王】」
すると空気中から大きな犬や、ライオンなどが出てきて、岩を凄い力で押し、こちらに迫ってくる…!
「さぁ!ワイバーンちゃん!私にも見せてくれなかった真の能力を見せて頂戴!」
避けようがない…しょうがない使うしかないか…わたしの真の能力!【ありとあらゆる物を復元させる程度の能力】なんて嘘。本当の能力は…
「後3秒以内に避けないと当たっちゃうよ!?早く能力を見せた方がいいんじゃないの!」
「そんなに見たいなら」
「はい終了。動いたらこの剣で首を切るからね〜」
「なに!?ワイバーンちゃん!いつから後ろに!」
喋ってる最中に瞬間移動した!?
それに剣を取り出す暇も首元まで持ってくる動作も、見えなかった。
「能力…見せて上げたわよ…さぁ、約束した通り忘れて貰うね〜」
「ワイバーンちゃん強すぎるよぉ〜能力どのみちわかんなかったし〜」
ドサッ………
どうやら記憶がなくなってその部分を修正するために脳がフル活動するので動くなと言わんばかりの寝る速さである。
とにかく勝ててよかった…バハムートさん結構成長してる。私も能力を強化していかないと。
………とりあえずこの場所に寝かしてたら誰かに襲われるかもだから一回帰るか。
「ワイバーンちゃん〜今日私なにしてたっけぇ〜?全く今日の記憶がないんだけどぉ〜?」
「普通にこの時間まで寝てたんじゃないんですか?それと夕飯の準備で忙しいのでまた後にして貰えます?」
「わかったよぉ〜」
珍しいな…バハムートがあまり絡んでこなかったな。とりあえず夕飯何気にできたし、ご主人様の所へ持って行きますか
「ご主人様、夕飯をお持ちしました。」
いつも通り、いつも過ぎて何か新しいものを入れた方がいいと感じるくらいいつも通り。まぁ、いつも通りが一番だけど。
それにしてもさっきから全然返事がない…寝てるのかな?
「ご主人様、夕食ですよ。」
ユサユサユサ…起きない…よく見るととてもしんどそうで息が荒い。すぐに医療室へ行かなくては…!
「ご主人様失礼しますね…」
私はご主人様を背中に背負い医療室へ急いで向かった。
結果は【超龍病】(ちょうりゅうびょう)今の所治す方法のない病気で、もう末期の最後。後1時間くらいで死ぬらしい。
「「「ご主人様!ご主人様!」」」
他のドラゴン達も駆けつけ、ご主人様の周りを囲いながら声をかける。
「ご主人…このバハムートと今度勝負するって約束だったでしょ……お願いだから、死なないで…」
バハムートが泣きながら願っている。しかしこの病気は決して今の医学力では治らない。もう助からないのだ。
「み……み、んな…揃って、いる…のか?」
「「「ご主人様!!!!!」」」
ご主人様が目を開けた…とても弱ってる。あのご主人様が…
「みん…な…お願いが、ある。ワイバーンと…2人で少し話がゲホッ!ゲホッ!」
「ご主人!わかったから今は話すな!みんな!ここは2人にしてやろう!重要な話だと思う!」
「あ…りがとう…みんな」
みんなが泣きながら部屋から出て行った
「ご主人様何かあるのですか?」
「とりあえず…この紙に……書いて…ある」
「少しわざとっぽいですよご主人様」
「あれ?バレた?意外に死ぬ前って元気だと雰囲気壊すと思ったんだけど」
「それで紙がどうかしたんですか?」
「この紙にとりあえず私が実行したかったこと書いてるから暇だったらしといて」
え?まさか…それだけなのか?ご主人様遺書と思ったけど予定帳かな?
「ご主人様、まだ…生きたいですか?」
「そりゃあ生きたいよ。まだまだしたいこともあるからね」
「ご主人様…少しの間眠ることになりますけど…いいでしょうか?」
使ったら大きく世界が変わるかもしれないけど仕方がない…ご主人様にはまだ生きてもらわないと
「ご主人様失礼しますね」
「ん?ワイバーンなにを?」
「ご主人様の【善】と【悪】を抜き取らせてもらいます。後は次に目が覚めた時にわかります」
「まぁ、ワイバーンがすることだから期待してるよ!……………」
それからご主人様が目を覚ますことはなかった。我々ドラゴン達はご主人様のことを忘れないだろう…だって………
今度はもっと文章をましにしよう!