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夕暮れの部屋
るなは膝を抱えていた 全くもって女の子らしいものが何一つない部屋で周りは雑然としいろいろなものが散らばっている
るなの髪は長くその艶が黒い髪を先端まで伝っていた。
夕日は傾いて低くオレンジ色に殺風景な部屋を染め特急で電車であろうレールを跨ぐ音が遠く聞こえていた。
下校途中の学生の声が懐かしく響いたりすれば憂鬱な気持ちに止めを刺してくれそうなものの 至って静かに響く音を聞いていた
るなの瞳はボーっと宙を見つめたり焦点を合わせずに虚ろなままっだった コンクリートうちっぱなしの壁に体育座りをしてもたれているのを半ば楽しんでいるようでもあった
やがてあたりは暗くなり始め深い青がオレンジ色を包みこもうとしている その光景を眺めていってまた明日になったら明るくなるのだろうかなどと考えていた
るなは傷だらけの細い腕を上げると思い立ったように机の引き出しを開けた
中には一本のサバイバルナイフがあり
ぎゅっと強くにぎって呟いた
「殺してやる」