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信号機

作者: 小瑠璃
掲載日:2012/05/11



 あと一歩のところで信号が赤に変わってしまった。他にも数人待っていたこともあるが、ここは車通りが多く、大型車両も通っている。そのため僕は信号が青になるのを待っていた。

 その時だった。後ろから走ってくる音が聞こえたかと思うと、サラリーマン風の男が道路に飛び出した。

 「あっ、」

隣にいた女の子が、驚いた声を出した。運悪くスピードのでたトラックがきていた。

 トラックにぶつかった彼の体はまるで人形のように飛んでいった。そして、止まることができなかったトラックの下敷きになり、ひきづられていた。

 赤く染まるアスファルト

 周りに広がる甘酸っぱい匂い

 動かない彼


周りの人がざわざわしていた。悲鳴をあげる人もいれば、原型のとどまっていない“彼”を見て嘔吐する人さえいた。僕はそれをただ眺めていた。


 

 そんな事は気にしていないかのように信号が青に変わり僕は歩き出した。

 




      


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