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出会い3

数十分後、西宮は戻ってきた

買い物でもしてきたのか片手にレジの袋をぶら下げて階段を上ってきた

その姿を見つけ少女は口をへの字に泣くのを我慢した

西宮は少女の傍までやってくると「食べる?」と言って袋から取り出したメロンパンを少女に差し出した、押し付けられるように受け取った少女はそれを見つめる

西宮はさっき座っていた場所に座り直し、自分の分のメロンパンを食べ始める

気づくと少女は泣いていた西宮は何も言わずに自分のメロンパンを頬張った

空気は冷たい夜空は変わらず深かった

西宮は帰るのが面倒だなと思った


木造の一戸建てその二階

六畳の和室

それが西宮の部屋だ

一番奥に勉強机があり、その隣に本棚、反対側に洋服ダンス、チェスト、押し入れには布団とカバンや衣替え用の服がしまってある

大きな窓が一つ

別に何が見える訳ではなく家の前の通りと近所の家が視界に入るだけだ

おしゃれな様子は一切なく、統一感もない、あるものを並べただけ、必要なものがあるだけの部屋

本棚に並ぶ本はジャンルも年齢層も統一性が無く持っている者の人格をイメージできない

そんな部屋だ

毎日、西宮はその部屋で朝を迎える

今日もいつもの時間に起き朝の支度をする、時間割を確認し教科書を揃え鞄へ入れる、

一枚のプリントを見て破ってゴミ箱へ捨てる

プリントは授業参観の案内、参観日は今日

制服に着替え鞄をもち一階へ降りる

用意されていた朝ご飯の前に座る

母親がおはようと声を掛けてきたのでそれに答える

父親はもう仕事に出て家にはいない

「今日は一段と寒くなるって、コートちゃんと着てね」

母親はから西宮に声を掛けた

あの少女にコートを渡してから数日

返してもらう事も無く母親にはコートは学校に置きっぱなしにしたと言ってある

西宮は適当な返事をして箸を丁寧に動かし無言で食事を進めた

食べ終えると学校へ向かった

途中で何人かの同級生とすれ違う、しかしすれ違うだけで何も言葉は交わさない挨拶すらしない

学校は徒歩二十分の公立中学校

くつ箱で上履きに履き替え決められた教室の決められた席に座る

そして始まる、ホームルーム、そして授業

西宮は二時間目と三時間目の授業の変わり目で、具合が悪いと言って保健室へ向かった

保健室で少し休み、それでも怠いフラフラすると訴え早退の指示を貰う

俯き加減で怠そうに歩けば誰も声はかけてこない

そうして、西宮は早退する

具合が悪いとか怠いとか全部、嘘

午後にある授業参観が面倒でサボる事にして、それを実行しただけ

西宮はこうやって度々学校を早退する

色々な事情により西宮は特別配慮がなされている

西宮はそれを知っているから有効に利用している

実際は体が弱いという事は無い、ただサボる為にそう言う演出をしているだけ実はそれなりに頑丈に出来ていると自負している

そんな西宮は学校を早退して家に帰る事はしない

この時間に家に帰れば、どうした、大丈夫かと心配される

そんなのは面倒だし言い訳が出来ないのでこのまま夕方まで時間を潰す、学校もいちいち早退した生徒がちゃんと家に着いたが確認してないようなので今までこのやり方で問題になった事は無い

そして大人に見つからない人目に着かない場所を探して見つけたのがあの神社だった

忘れられたように静かに佇み、高台にあり階段をいくつも上らなければいけないのでわざわざ寄る人はいない

誰もいなくて静かで落ち着く場所だ

ところが今日は違った


階段を上り切ったところで人影があった

相手が西宮に気付きあっと言う顔をして近寄ってきた

そこで西宮は気付いた、その人物があの日の少女である事を


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