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初めての惑星調査任務は剣と魔法の世界でした  作者: 赤燕
§5 この惑星の職場環境を調査しました。 main routine ラスティ
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第156話 という夢を見……ない



 目が覚めると夜だった。


 窓から射し込む月明かりを頼みに、ぐるっと首をひねって周囲を見まわす。

 ベッドに寝かされた俺の横では、覆い被さるようにティーレが寝ていた。それ以外に近衛の騎士が二人、椅子に座ったまま眠りこけている。


【フェムト、どれくらい寝ていた?】


――29時間13分47秒です――


 丸々一日か……かなり質の悪い毒だったことがわかる。


【体調は?】


――全快といいたいところですが、しばらくは倦怠けんたい感が残るでしょう。活動可能範囲内です――


後遺症(こういしょう)か?】


――いえ、体力の消耗が激しいので、そのせいでしょう――


 後遺症がないと聞いて安心した。それにしても意外だ。俺のことを暗殺しようとしていた相手――カーラが、何もしていないとは……。


 ティーレの頭をそっと撫でる。

「あなた様……私もあとを追います」


 寝言を口にする彼女の目元がキラリと光る。俺のために泣いてくれているんだ。とたんに、彼女のことがいとおしくなった。

 ティーレの頬をそっと撫でる。


【俺が倒れてからどうなったんだ?】


――それはもう大変でした。時系列に報告をまとめています。読み上げましょうか?――


【頼む】


――ラスティと接敵した暗殺者ですが、高確率で破滅の星(メギド)と推測されます。カーラと一緒にいたのが唯一の取りこぼしですね。それ以外の暗殺者は…………――


 フェムトからの報告が終わるよりも先に、眠気が襲ってきた。睡魔の見えざる手が無数にからみつき、意識の奥底へと引きずりこまれる。

 助かったという安心感も後押しして、再び夢の世界に落ちた。



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