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Revenge(リベンジ) 〜「元暗殺者」による異世界救済 〜  作者: goo
第三章 臨時村防衛戦
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第三章 第一話 辛い修行の日々

注意書き:この話はフィクションです。絶対に真似をしない様にお願いします。


 俺とイースは、ゲンジの修行に明け暮れていた。

 俺が初日に行った、岩と重りをつけての瞑想訓練が数日間続いた。帰ってきてからも食事、睡眠以外は全て瞑想訓練に費やしていた。



ゲンジ「(常人なら、こんな地味な訓練をひたすらに続けていては、とっくに根を上げているじゃろう……しかしこの兄弟弟子達は根を上げず、集中力を持続させておる。

 やはり2人とも忍耐強い……大したものじゃ。)」


 俺達は自らの思いと、ゲンジを信頼している事もあり、ゲンジに課せられる修行を行えば強くなれる、という確信じみた物があった。




 修行を始めて、1週間が経った。


ゲンジ「守は次の段階に行こう。この先はまだ見てほしくない為、イースは帰って瞑想の続きをして貰って良いかの?」


イース「はい!分かりました!」


ゲンジ「ミズキ!そこにいるのはずーっと分かっておったぞ!修行が足りん!」


ミズキ「はい!申し訳ありません!」


 木陰からミズキが現れた。どうやらイースの事が心配で、修行の時はずっと隠れていた様だ。俺は全然気づかなかった……俺もまだまだ甘いという事か……


 ゲンジは一旦イースを連れて帰る様に、ミズキに伝えた。イースはミズキと一緒に帰って行った。




 


ゲンジ「さて守よ。次の段階じゃ。こいつを使う。更なる気と身体の強化じゃ。」


 そう言うとゲンジは例のマジックアイテムである袋から、物凄い硬そうな石を大量に取り出した。


ゲンジ「この石も便利での。投げてから直ぐに、持ち主の元へ戻ってくるのじゃ。」


守「便利なんですね……」


 ……俺はこれから行う修行を、大方予想出来た。覚悟しておこう……。

 ゲンジは俺に気をしっかりと全身に張り巡らせる様に、且つしっかりと踏ん張って立ち止まる様に指示した。また目は開けておいて良いと伝えられた。



ゲンジ「では……ゆくぞ!覚悟!!」


 やはり……ゲンジは次々と俺に例の石を投げ込んできた。物凄く硬くて……痛すぎる。何でこんなに痛いんだ?

 投げた直後に直ぐ持ち主の所に戻ってくる特性のせいで、次々と休みなく石がぶつけられる。

 痛過ぎて、もはや有り得ない……そんな石を容赦なく投げてぶつけてくるゲンジも……ある意味凄い。

 暗殺者組織にいた頃の訓練とは……また別物であるが、正直キツさは同等か……それ以上か……?

 

守「……!(だが、根を上げる訳にはいかない!)」



 

 決定的に違っていたのは、自分自身にある意欲と決意、そして修行をつけてくれる者の違いである。

 ゲンジは鬼の形相で、修行をつけてくれたが、そこには愛情も確かに感じられた。……物凄い痛みで、言葉は何故か乱暴であったが。


ゲンジ「覚悟せいや!!オラオラオラオラ!!まだまだじゃぁ!オラオラオラオラ!!」


 他者から見たら、凄い光景だっただろう……30分位したら少し休憩、そこからまた30分程石をぶつけられる……それを5回繰り返した。

 後は両腕でガードを固めながら、ひたすらゲンジに殴られるという修行?等も行った。おそらく加減はしているが、気をしっかり張り巡らさないと大怪我をする様な修行ばかりだった……




 そんな修行を3日程行い、今度はイースも一緒に、この段階である修行を行う事となった。

 ……ゲンジは俺とイースに気を全身に張り巡らせ、しっかり立つ様に指示すると、例の石達を掴み取った。



イース「……何が始まるんでしょうか?」

守「イース……覚悟しておけよ。……一緒に頑張ろうな。」

イース「……ふぇ?」


 イースは予想出来ていなかったみたいだ……これから起こる地獄を……



ゲンジ「いくぞ!!覚悟せいや!オラオラオラオラ!!テメェら!強くなるんじゃろ!?この位で根を上げるんじゃねぇよぉ!!どんどんいくぞぉぉ!!オラオラオラオラ!!」


イース「!!うぎゃぁぁぁ!!!!(痛すぎるよぉ!!こんなの耐えられないよぉ!!)」

守「耐えろぉ!!イースぅぅ!!」


 ……大量の物凄く硬くて痛い石を投げられ、加減されているとはいえ一方的に殴られたり、なんか丸太の様な物や鉄球で叩かれたり、……やっぱり他者から見たら虐待なんじゃなかろうか?という修行ばかりであった。



 ……その物陰から、ミズキが心配そうに見ていた。


ミズキ「(はわわわ……何てムゴい事を……老師、こんな性格だったっけ……怖い……ワシの修行を止めるなよ!と強烈な圧を老師に掛けられているから私も動けないけど……守さん、イースちゃん……無事でいてね…………ご飯沢山作って待ってるね……)」



 そんな無茶苦茶な修行をしていたが、俺もイースも確実に強くなっている事は実感出来ていた。瞑想訓練で気を全身に張り巡らせる土台を作り、ある程度出来上がったら、次は物理的攻撃を与えて、気で固めた身体をより作り上げていく。


 ある意味理に適ってる。……そう思うしかない。



ゲンジ「(ついつい嬉しくなってしまい、やり過ぎちゃうのぉ。しかしそれでも根を上げない……守もそうじゃが、イースも守に勇気付けられながら、しっかりと耐えておる。良い兄弟弟子じゃ。こやつら、もっともっと強くなるぞ。)」



 沢山修行して、沢山食べ、しっかり寝て……食事と睡眠以外は全部修行という日々であった。ミズキの美味しい食事や気遣いが本当に有難い。

 イースも弱音を吐かず、そんなミズキも最初は心配していたが、イースの心意気を感じ、心の底から応援する様になっていった。




 

 

 

 ……そんな無茶苦茶な修行を行う日々の中、とある日の朝、ハンスから急報が伝えられた。




 


            ……第三章 第二話へ続く



 

 

注意書き:この話はフィクションです。ここに書かれている修行内容は、絶対に真似をしない様にお願いします。

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